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東京スポーツ杯2歳S~常識を疑え!~

「近10年で6頭のGⅠ馬輩出レース!」

こんな宣伝文句が東スポ杯2歳Sの見出しでしょうか。

内訳を見てみると10年前のディープブリランテに始まり、ワグネリアン、コントレイルと3頭のダービー馬を生んでいる出世レース。
その影響なのか今年からGⅡに格上げになりましたね。

昨年もその後ホープフルSを勝つダノンザキッドが勝利し、2着も菊花賞を勝ったタイトルホルダーと出世馬の「登竜門」になっています。

昨年の勝ち馬TPは「61」と恐らく「60」を出せば東スポ杯勝ち負けになるボーダーだと読んでいます。

今年も素質馬が揃いましたが、週中の新聞を見てると一つ気になるデータが。
それは「前走新潟組は切り!」というデータです。

確かに見てみると近10年で前走新潟組は[0・1・0・21]と散々たる成績。
その中には後にGⅠ勝ちがあるサトノアラジンやジャスタウェイも含まれていました。

ただその多くが、前走芝1600m組でスローからの上がり勝負で勝ち上がったり、33秒台の脚を使って好成績を収めている馬ばかりでした。

新潟外回りはほぼ平坦で、いかに後半3Fを速く走れるかのタイムトライアルが多い条件。2歳戦なら尚更です。

それに対し、東京芝1800mで重賞になるとそうはいかず、坂を上る脚力と残り1F(200m)を如何にして脚伸ばせるか?というスピード持久力が求められ、求められる適性が違うように感じます。

心肺機能がまだ整っていない可能性が高い2歳馬で、前走新潟の上がりだけの勝負しか走っていない馬には過酷な条件ともいえます。

昨年の2番人気ドゥラヴェルテは、前走新潟芝1800m新馬で1着でしたが、上がり3Fだけの競馬。この馬も東スポ杯は坂上で止まってしまいました。スピード持久力が伴っていなかったという事なんでしょう。

さて、今年の前走新潟新馬組はどうか?というとイクイノックスが出走してきました。

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前走TPが「54」と昨年のドゥラヴェルテ「49」よりも5pt高く、昨年以上の資質がある馬が出走してきたと読み取れます。

また注目すべき点は勝ち時計。
勝ちタイム1.47.4はかなり優秀で今年の新潟2歳芝1800mではトップ。近年47秒台以下で走った馬はその後青葉賞を勝つワンダフルタウンや現OPのココロノトウダイなどがいますが、どの馬も良馬場で開催4日目以内のまだ時計の出やすい状況下。イクイノックスは今年の開催日に直すと11日目と馬場も荒れてきている状況でした。

それだけ価値あるタイムだったと言えます。

既に初戦から高い心肺機能とスピード維持が出来ていたと捉えていいと思います。

父キタサンブラック譲りの脚の長さと、トップスピードを維持する心肺機能があれば、前走新潟組でもTP「60」は超えられる可能性は非常に高いと思います。今後を期待しての◎としました。

相手筆頭は2走前新潟芝1800mで開幕週とは言え48秒で走ってその後アイビーSで「56」まで伸ばしたグランシエロ。脚長く坂上から前走伸びてきたので「56」前後のTPは出せると思います。

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坂上から伸びてきたといえばアサヒも侮れません。前走は直線2度詰まりながらも差し切ったのは能力ある証拠ですし上位進出も。

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あとは昨年のダノンザキッドと同じローテを歩むレッドベルアーム。
前走は体幹[3]で馬体も未完成ながら新馬は勝利。
兄のレッドベルオーブやレッドベルジュールは体幹上げて重賞に手が届いていたので、この馬も兄たちと同じあゆみを見せれば東スポ杯でも勝ち負け出来る可能性はあります。

ただ、体幹上げは必須でしょう。前走でも捌くのにモタモタしてましたし・・・TPもあと10ptは伸ばさないと勝ち負け出来ない計算。当日のパドック次第としておきます。

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上位人気になりそうなダンテスビューはスピードに乗れる馬ですが、
2走前の新馬はこの馬以外は勝ち上がれていませんし、前走の2着馬も勝ち上がれていないのが気になる材料。そもそもの資質が無い可能性もあって前日からの評価は下げたいと思います。

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◎イクイノックス
〇グランシエロ
▲レッドベルアーム
△アサヒ


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