トルコのおっさんをロマンス詐欺から救った小話

気球で有名なカッパドキアから夜行バスでイスタンブールに戻り、丁度朝方でお腹が空いていたので持ち前のポテトチップスをベンチに座りながら食べていたらいかにも不潔で出無精な50代くらいのおじさんがやってきて自分に話しかけてきた。(もちろんトルコ語で)

(ああ、いつものイスラム圏あるある何故かフレンドリーなおっさんが来たなぁ)と思っていた。
おっさんはスマホの画面を見せてくれて、そこには1枚の若い女性が写っていた。
この写真を見せながらトルコ語でなにか喋っている。

イスラム圏は家族を大事にする人がとても多い。なので今回も家族自慢を含めた自分語りをしにきたおっさんなのかなと思いながら
「これは貴方の娘さんですか?」と聞いたが、当然英単語を理解することができなさそうなので翻訳アプリを使った。
なぜ俺に話しかけたし。

しばらく話していると驚いたことにこの子はこのおっさんの妻であると言うのだ。しかも一度も会ったことが無いのにwww
それで空港に妻を迎えに行くから空港への行き方を教えてくれと言う。
改めてなんで俺に聞いたし。
地下鉄に乗ってけば着くよ。といってもモニョモニョ言っててどうしたいのかわからない。

次におっさんは妻(?)とのチャットのトーク欄に画像で添付してある航空券をみせてきて何か言っている。
なんか色々と怪しすぎるだろwww

どうやら飛行機が到着するターミナルを調べろとか言われてるみたいなので調べたけど何も出てこない。

よくよく航空券の画像を見てみると日付と航空券の番号に加工の跡があるのを発見してしまった

(このおっさん、色々とご愁傷さま過ぎる…)

トーク欄を翻訳してたら、ガタガタの翻訳で「私はあなたに会いにいく為にはお金が必要なの…」みたいなメッセージを打ってるしそれすら気づかないガチで騙される人間ってほんとに居るんだなぁと驚いてしまった。

とりあえず翻訳で
「貴方はロマンス詐欺に会っていませんか?このような航空券は存在しませんし、お金を請求するのも怪しいです。私はもうどうしようもできないのでさよならします。アッラーアクバル」

みたいな翻訳を見せてさよならした。
おっさん、元気にしてるかな 

まぁ今思えば詐欺から救ったというよりもあのおっさんが囮になって他のグルの人が俺の荷物を奪うとかのスリ集団で逆に遊ばれてた可能性のほうが高い説あるな。