見出し画像

少子化が進んでいる時代において、将来常翔学園3大学(大阪工大・摂南大・広島国際大)が統合するなら、改名よりも大阪工大に大学名を含めて全て統合する方が生き残る可能性は高い

1.世界の工科系大学は大学名を変更せずに文系学部を持つケースがある


日本の工業大学が文系学部を統合する際に、名前を変えるケースがデフォルト(東京都市大や崇城大など)ですが、海外では大学名は変わらず、文系学部があるケースがあります。 シドニー工科大やMITなどが該当します。
日本の場合、改名すると大学が成長しない傾向が強いです。

2.生き残り策として大学名を変更するのは確率的に見ても愚策

少子化が大分進んでいるので、2024年現在、既に大学の学部学科拡張路線は全く通用しなくなっています。むしろ、国立大のように、一つの学部・学群にまとめる方が、組織的にスリムになり、カリキュラムの工夫に集中する事が出来ます。
常翔学園は、大阪工業大・摂南大・広島国際大の3つの大学を運営しています。
大阪工大は関西における東京四工大のような役割、摂南大は近大落ちの受け皿、広島国際大は地域医療の人材育成という形で、ある程度成功をおさめていると言って良いでしょう。しかし、日本では、少子化が進むペースが早くなってきているので、今のような3大学経営はいずれ難しくなってきます。

そのうち、3大学を統合せざるを得ない状況になってきます。
将来3大学を統合した時に、どのように統合するのかで生き残れるかどうかが決まってきます。まず、日本の場合、大学名を改名すると、ほぼ失敗します。大学改名で成功したのは、東京科学大(東京工業大+東京医科歯科大)・大阪公立大(大阪市立大+大阪府立大)・東京海洋大(東京商船大+東京水産大)・東京都市大(武蔵工業大+東横学園女子短大)ぐらいしかありません。これらの大学はベースになっている大学が実力校ばかりである為、成功しています。
つまり、大学の生き残り策として、大学名を変更する事は確率的に日本において愚策である事が分かります。

もし、常翔学園の3大学を統合して、生き残りたいなら、大学名を大阪工大にして、摂南大の文系・医療系、広島国際大の医療系を大工大に統合する形にすると、少なくとも改名するよりも関西圏では名前が残る可能性は高いでしょう。
下手に、常翔学園大とすると詰む可能性は十分にあると思います。その理由は、「常翔学園大」が大阪工大や摂南大よりも無名になってしまうからです。
実際、統合する時が来たら、どうするのかは少し楽しみにしておきましょう。特に摂南大は近大のコピーのままで行くと、いずれ詰む可能性は高いです。

3.大阪工大に統合する利点

大学名を改名せずに、摂南大と広島国際大を大阪工大に統合するメリットは、いくつかあります。

・医学・歯学を除いた文理の大体の分野をカバー出来る総合的な工学系大学として他大学にはない個性を出せる。工学系大学のまま、総合大学の機能を持つという事が大切であり、摂南大を見ても分かる通り、関西の国立大・大阪公立大・兵庫県立大・関関同立・産近甲龍といった人気の高い総合大学には天地がひっくり返っても勝てない。そこで、発想を転換して、総合大学の機能を持つ工学系大学にすると、個性を保てる。

・常翔学園3大学の中では、大阪工大が最も知名度が高い方なので、新大学名からブランド構築するよりは楽に事業展開が出来る

・大阪工大の工学部・ロボティクス&デザイン工学部、摂南大の理工学部の住環境デザイン学科は一級建築士の合格者数が多いので、統合する事で近大建築学部に近い合格者数にする事は理論的に可能


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?