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「月刊菅野完を買ってはいけません」元支持者による返金要求がはじまった

「返金を求めてもお金は返してもらえませんでした」

自称著述家の菅野完氏が責任編集し発行する月額会員制の月刊誌「月刊菅野完・ゲゼルシャフト(月額4,509円)」の未発行が問題となっている。
2017年以来3年以上会員として料金を払い続けた女性Aさん(仮名)から寄せられた情報と、彼女へのインタビューから「信者ビジネス」とも言えるずさんな運営実態の一端が明らかとなった。

消費者としてAさんが返金要求をした際に取られた驚くべき対応と、その背景に隠された「菅野サロン」の異常すぎる様相をお伝えしたい。
果たして返金を求める声が顧客から上がったとき、まともな対応をなされているのかどうか…その闇はとても深いことがわかった。

当時は「応援のため」と割り切っていた

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■Aさんが菅野完氏を知ったきっかけは?

菅野完さんの名前を知ったのは『日本会議の研究』という著作を読んだ際、その作者としてです。2016年くらいだったと思います。Twitterやツイキャスなどネットを中心に菅野さんの発信するものを見ていました。仰っていることはもっともだ、切り口も的確だと思ったので情報源として注視していました。

■菅野氏と個人的な関係もあったとのことですが実際に会ったのは?

初めて実物を見たのは2016年の6月頃だったかと。ちょっと記憶が定かじゃないんですけれども新宿か阿佐ヶ谷のロフトだったかな。イベントがあるというのでそこに行って、話を聞いたのが初めてです。

■菅野氏にお金を使い出したのはどういうきっかけですか?

菅野さんが月額会員制の月刊誌(月刊菅野完・ゲゼルシャフト)とサロン、メルマガをやりはじめた時ですね。STORESにあるショップを経由してメルマガと月刊誌の読者になりました。Twitterかツイキャスか何かで告知されているのを聞いて申し込みしました。

■月額会員制月刊誌とサロンが開始した時から会員になったということですね。

最初からです。第一回目のサロンから参加していました。

■「サロン」というのはリアルで集まる場があったということですよね。そこにはいつも参加されていたのでしょうか?

そうですね。最初は2017年10月、総選挙のタイミングでした。それが1回目のサロンで、それから私はほぼ全部、2019年6月までは毎月出席していました。

■では2年弱ぐらい毎月出席していらしゃったということでしょうか?

はい。2019年6月というのは石垣のりこ議員の選挙に関連して仙台で行われたものです。それが最後の出席です。

■「サロン」というのは月額会員制の月刊誌を購入すればセットで参加することができるという商品内容でしたよね?サロン参加費は?

サロンの参加費は基本無料となっていました。よくあるパターンではワンドリンクやツードリンクはついていて、お店にもよりますが、それ以降はいくらという形でそれぞれ支払うものが多かったですね。

ですから、サロン会場となるお店に対しては菅野さんがお支払いをしていたんだと思います。ただ、ある時から彼は「店を使うのもお金がかかる」と言及し出しました。カンパしてくれるんだったら喜んでもらう、ということでサロンが終わる頃になると参加者からカンパを募るようになりました。私を含む有志が前もってお金を集めるとか、そういうこともしていましたね。

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この「サロン」というのは月刊菅野完・ゲゼルシャフトという商品の中に含まれているものである。
月刊菅野完という毎月発行される「はず」の月刊誌、そして毎月開催されるサロン。この2つが商品販売ページには記載されている。しかし菅野氏はサロン開催の際にカンパを集めるようになったという。菅野氏は過去に社会運動に関わる募金を横領した経緯があり、運動界隈から「今後募金活動は行わない」という誓約をしているはずだったが、それは破られていたようだ。

■サロンというのはちゃんと毎月開催されていたということですか?

それは開催されていましたね。コロナになってからはキャスだけになっていると思いますが、私が参加していた2019年6月までは毎月ちゃんと続いていたと思います。
多い時は30人くらい集まっていたし、ゲストの方も色々いらしたので雰囲気はとても良かったです。私も楽しく参加してましたし。問題意識をちゃんと持って集まっている方、なおかつ菅野さんを応援したいという方達が集まっていました。皆さんそれぞれいろんな距離感で参加しておられたのでいろいろだと思いますが、私の場合は何人かでLINEグループを作ったり「菅野さんを応援するにはどういう風にしたらいいかな」ということを話し合ったり、相談をしていましたね。

■菅野氏を積極的に応援しようという方が結構いたということですね。

そうですね。

■一方では、月刊菅野完は現在まで毎月発行されていませんでした。2017年の秋頃から月刊誌が会員制のような形ではじまり、2018年時点ですでに5回しか発行されていません。引き落としにしていれば毎月会費が発生しているはずですが、当初から毎月は発行されていなかった。「発行されていない」ということに違和感を感じなかったのでしょうか?

月刊誌だけの事じゃなく菅野さんは取材をしたり、日々いろんな仕事をしてるんだろうと思っていましたし、月一で出すということは色々と原稿集めたりそういうのが大変なんだろうなと。でもサロンもあることだし、と、ある意味かなり好意的に見ていました。

■「毎月発行されるはずの月刊誌」という内容は整っていないけれども、大目に見ていたと?

はい、そうですね。商品としてきちんと提供されていないので、これはカンパに近い形だったと思います。「応援のためのお金」というつもりで割り切っていました。お金は毎月引き落としされていましたし、多くのサロンに来ていた方達はみんなそういうつもりだったんじゃないでしょうか。今でも支払いしている人はきっとそうだと思います。

■他のサロンの会員の方は何かおっしゃっていませんでしたか?

まあその…「全然月刊じゃないよね」というのはもちろんありましたよ(笑)でも、それだけじゃないから難しいんだろうなという風に、すごく好意的に、みんな暖かく見ていたと思います。

■例えば菅野氏にサロンの場などで、月刊誌の未発行が続いていることに意見しようという人は?

それはなかったですね。特にサロンの場では、サロンという集まりを開催しているということで、実際に会って話を聞けるということだけで満足していた人が結構多かったと思います。

月刊菅野完は2017年中に2回(10月からスタート)、2018年中に5回しか発行されておらず、その発行初期から毎月発行からは程遠いペースで運営されていたようだ。しかしその間も料金はかかり続けていた。
菅野氏は会員に対して自発的に返金するどころか「カンパと割り切って甘やかしてくれるファン」相手に契約を果たすこともせずあぐらをかいていたという事だろう。その言動から著述家としての矜持などは微塵も感じられない。

菅野氏から依頼された数々の「応援」の内情とは…

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■熱心に応援されていたAさんは菅野氏と個人的に関わることもあった?

何回かサロン参加を重ねるうち、会員同士や菅野さん本人とも連絡先交換しようということになりました。菅野さんが私たち会員のLINEグループなどに入ってくるということはありませんでしたが、私は個別にやりとりをしていました。他にも個別にやり取りしている方はいたと思います。

■菅野完氏と個別にやり取りする場合、どんな会話をしていましたか?

あるきっかけで他愛のない話を始めたところ「お互いにちょっと興味があるね」という感じになりました。まあそれだけではないんですけど…まあちょっとその…男女関係みたいな話に発展しました。ですから、わりと砕けた話もしましたし、あとは菅野さんの愚痴みたいなものが多かった気がします。

■ではちょっと相談相手のような?恋愛関係のようなこともありましたか?

そうですね。2人で会ったことが一度だけあります。その時にちょっとそういう関係になりました。それ以降はそういう関係にはなっていません。

■菅野氏は親しくなってきた時に、自分のために何かしてほしいと頼んできたこともあったのでしょうか?

ありました。まずひとつはお金がない。お金が必要だという事。それで実際に金銭の援助もしました。

2つ目は積極的に菅野さんをマスコミなどに出すような応援ツイートをTwitter上でたくさんしてほしいという事。例えば田原総一朗さんに対してハッシュタグを付けて菅野完をテレビに出すようリプライを送ったりですね。

まりこ

「#菅野完をテレビに」などのハッシュタグを使ってこのようなツイートが多くなされたが、Aさんも菅野氏を称揚する活動に参加していたようだ(画像はあくまで一例)

3つ目は菅野さんと敵対するTwitterのアカウントがいくつかあったのですが、そういう方々に対して攻撃を仕掛けるようなツイートをしてほしいというような事。私が発信した内容をサロン会員のグループのみんなに拡散してもらって欲しい、なんでみんなもっとやってくれないのか?ということも言っていましたね。今振り返ってみると、言いなりになってしまっていた。良くないことをしていたと反省しています。個別に私以外の人にも頼んでいたかもしれません。

驚くべきことに、菅野氏は自らの熱心な信奉者に対し、SNSを使い自分の有利になる発信を依頼していたというのだ。
言論人として言論で戦うのではなく、身内に太鼓持ちや敵対者の批判をやらせていたというのは致命的だろう。まるでこの事件から成長していないことがわかる
前述の通りAさんは2018年の春頃「#菅野完をテレビに」などのハッシュタグを使って菅野氏をテレビに出演させるような流れにも参加していたようだが、当時のツイートをさかのぼってみると、月刊菅野完のスタッフとして関わる横川圭希氏や、青木まり子氏(ともに石垣のりこ議員のスタッフと言われる人物)も積極的に参加していたことがわかる。
さらにAさんは菅野氏から金銭的援助も求められ、それに応じていたという。しかし「応援」依頼の内容はそれにとどまらなかった。

まだありますよ。

「本当に支援したい」という気持ちのある月刊誌・サロン会員同士による少人数のグループがあったのですが、そのグループのメンバーに対して「自分に関するwikipediaの記事を書き換えてほしい」ということも求めてきました。オフ会のように集まった時に菅野さんも呼んでお話を伺ったところ「wikipediaを書き換えて欲しい」と依頼されました。結局実現はしませんでしたが依頼されたことは確かです。

なんと菅野氏自身のwikipedia記事の編集を都合よく書き換えるように依頼していたということだ。これはwikipedia規約違反になる可能性が強く、事実であれば公序良俗に反する大問題である。wikipediaに記載されている自身の不祥事、犯罪、学歴詐称などの拭い難い汚名をなんとかしたい気持ちが強かったに違いないと推測される。
菅野完氏のwikipedia

選挙にのめり込む菅野氏を仙台まで行って応援

■現在は菅野氏と疎遠ということですが、何がきっかけだったのですか?

私は、菅野さんが携わっていた石垣のりこ参議院議員(宮城選挙区)の選挙を少し手伝いに行きました。菅野さんに「石垣さんのここがあんまり良くない」と意見したところ、ブチ切れられました。きっかけといえばそれがきっかけです。私から離れました。

■選挙を手伝っていたとのことですが、宮城県まで?お住まいは関東でしたよね?

はい、そうです。仙台までボランティアとして通っていました。菅野さんは「とにかくボランティアはたくさん来てくれた方がいい」と呼びかけていましたので。菅野さんがそれだけ石垣さんに深く関わり、彼女をどうしても当選させたいということでした。関東からもこれだけ人が来てくれているんだ、ということを示せば仙台の方たちにとっても刺激になるし「とにかく人がいっぱい事務所にいるのがいい」と言われ、なるべく行ける時には行っていました。菅野さんを助けたいという気持ちで。他のサロンメンバーでも、すごく足繁く通っていた方が何人かいらっしゃいました。

■菅野氏はこの選挙前後に自身の経営する「株式会社コーポレーション」として広告宣伝戦略に携わり600万円あまりの報酬を受け取っていると言われていますが、そういうことは公にしていましたか?

あんまり…そういう記憶はないですね…私の考えも最初はそこまで至らなかったです。菅野さんは著述家だと言っていたので、そのようなことにあまり入り込むのは本分としてどうなのかな?という疑問はありました。でも菅野さんを応援するってなったらそういう風にする(仙台に行く)しかないかなと思ったので…

菅野完氏が代表を務める株式会社コーポレーションが「広告宣伝戦略代」として600万円あまりの報酬を受け取っていることがわかる政治資金収支報告書。

■石垣議員の選挙は2019年7月ですが、1年以上経過して、現在菅野氏のことをどのように見ていますか?

疎遠になってから、少し離れて遠巻きに見ていました。

その中でも一番「あれ?」と思ったのは菅野さんが石垣のりこ議員の私設秘書になっていたということですね。元々深く関わっていたのでそれも十分推測できたことなんですが、そういう形で携わっていながら、いろんな事をちょっと違う立場から書いてたんだな…と。
私設秘書であることが発覚した時、あまりにも言い訳じみた配信をしていて、その辺から段々と言うかますます「あれ?これ随分話が違うな」と見ていました。その後は昨年10月のハンストに関わったキンさんや、大袈裟太郎さんの話を聞くにつれ、やっぱりちょっとおかしいなと思いました。まだそこに気が付かない方たちが応援してる様子があまりにもカルトっぽいと思ったので、これは良くないと。それで公にできることはしていこうかなと思っているところです。

■逆に、熱心に菅野氏を応援していた自分は今どう見えていますか?

とにかく菅野さんを応援したかったので…そこにはいろんな感情が入ってきますけど、その当時の私の厚意に対して菅野さんがした仕打ちは、自分で納得してやっていたことではあるとは言え、なかなかひどいものだったと思います。菅野さんは人の意見を聞き入れないし、要らないと思ったら乱暴にバッサリ切り捨てる、ということにびっくりしました。そのおかげで目覚めたようなものですけどね。

あの時の自分は、そうですね……「一生懸命やってたよね」っていう感じですかね。今考えると、とてもバカなことをしていたと思います。

このように菅野氏は自らの「会社の業務」として戦略等に関わっていた石垣のりこ参議院議員の選挙に際して「ファン」を動員していたようだ。
実際、ツイキャス配信や有料メルマガ上でも石垣のりこ氏への選挙応援を呼びかけていることが確認されており、ボランティアを募っていたことがわかっている。また、2019年6月に行われた「サロン」の会場は仙台市内だったようだ。
菅野氏はこの活動を社会のためと捉えていたのか、それとも自身の地位や利益を得るためと考えていたのか…いずれにしろそこに利害があったことは確かである。なお、この選挙の前後、約一年程度月刊菅野完は発行されていなかったようだ(料金の引き落としは継続)
上記の週刊新潮誌上で菅野完氏は「議員会館に詰めていれば、取材者と取材対象者の関係じゃなく耳に入る話も多い。私の表現活動に議員の議席を利用することがあってはなりませんから、ほとんど“著述業”ができなくなってしまった。メルマガは続けていますが、これじゃ単なるメルマガ発行人、情報商材の販売業者ですよ」と語っているが、それなら早く月刊誌の販売はやめた方がいいのでは…

返金要求をするも、突然弁護士からのメールが届く

■そして今回、株式会社コーポレーションに対し長らく会員制月刊誌の発行がなされていないということで返金の要求をされたんですよね。返金要求の金額・内訳を教えていただけますか?

返金要求の総額は135,270円です。発刊されていない月刊菅野完30回分のお金を多く払っていたので、4,509円の30回分を返金してほしいとでメールで連絡しました。

■なぜ今になって返金してもらおうと思われたのでしょう?

もしこれからちゃんと「月刊誌」として挽回するように発刊するとした場合ですね、例えば1年で取り返すなら月に3、4回ぐらい出さないと追いつかないという非現実的なものになります。それに私は退会して興味もなくなってしまったので、もう月刊誌を読む理由もないわけですし、受け取りたくもないですね。

この月刊誌の未発行問題について菅野完氏は2020年11月のツイキャス配信において「読者に対して損失補填すでにしてますけどね。解約したけど案内が来るという人にはお支払い頂いた分だけサロンの案内もゲゼルの発行が出たら送るということもさせてもらってますけどね」と発言している。しかし返金については全く言及していない。

さらに商品説明として書いてある、謳われていること(毎月月末発行)と当初から全く違っている商品なのであらためて「これは納得いかないな」という想いが時間とともに強くなってきました。菅野さん自身の、他にもあるいろいろな不誠実で身勝手な言動、そういうことと併せてあまりにもひどいと感じているので返金を求めました。けじめを取るべきだという態度を消費者が見せた時に、菅野さんがどう出るのかを見ていきたいです。

■ところで返金要求は進んでいますか?

現状を話すと…菅野さん自身は返信して来ていないです。顧問弁護士を通して返信をしてきました。

■一度も菅野氏からは返信が来ない?

そうですね。不思議なことに、私に関しては特殊事情があるということを理由として「顧問弁護士が対応します」と連絡して来たんですよね。1回目の返信から弁護士でした。でもこれは月刊菅野完・ゲゼルシャフトというちゃんと出ていない商品に対しての返金の話です。二人の個人的な繋がりとは全く関連がないことなので、なぜそういう風に弁護士に対応させるのかはっきりした意図がわかりません。弁護士対応となった理由は何かと聞いても一向にその合理的な理由の説明はありません。一種の逃げでしょうね。

■突然弁護士から返信が来ることにはどう感じられましたか?

実はそういう風に弁護士から連絡が来るかな?と少し予想していたので驚きはありませんでしたが、これは個人的な話題ではなくて菅野さんの商売の話なのに…という感じですね。

加えて、ちょっと怖いなと思ったのは弁護士が送ってきたメールの中で「(Aさんの)SNSや実社会における言動を注視しています」というようなことが書かれていたんです。それは月刊誌の返金と関係ないことですよね。ちょっと私にとってそれは脅しのようにも取れる内容だと感じました。脅されるようなことは特にないんですけれど、これは全然筋がズレちゃってておかしいなと。理性から外れた、非合理的なモノの仰っしゃり方だなと思っています。その点が怖くもあり、驚きがあります。

具体的な理由もなく一方的に返金拒否

メール

■お金に関しては弁護士からきちんと返金対応してもらえそうですか?

結論から言えば「返さない」という返事ですね。

■返金できない理由としてどんな説明がありましたか?

いや、理由の説明がないんです。それもお尋ねしているんですが、何度聞いてもその理由の部分については一向に返事がなく、ただ「返金には応じかねます」という返事しかいただけていません。

■損失補填するなどの提案は?

ないです。私は39回分の料金を引き落としされていますが、月刊菅野完は9号分しかそもそも発刊されていません。なので「30回分を返金してください」ということを要求しているのですが、まるで対応してもらえません。状況確認のため「発刊数は9号分で間違いないか?」と質問しても、弁護士はお答えくださらないんですよね。
その質問自体、全く無視されてしまっています。

これはすでに問題となっているが、月刊菅野完・ゲゼルシャフトは2019年、2020年と大幅に発行ペースを落とし、2019年中は1回、2020年中も1回しか発行されていない。これでは年刊菅野完ではないかという揶揄されているほどである。
また、菅野氏が運営するショップのページや株式会社コーポレーションのサイトを見ても「これまでの発行実績」の情報が掲載されておらず、現状どのような発行ペースなのかを新規購入者が知る術はない。未発行が正式にアナウンスされることもなく、現在も平然と「定期便(毎月料金がかかるタイプの会員制のような商品)」として販売され続けている。「信者ビジネス」がまだ現在も継続しているのではないか。

■「返金されない」というのは他のお客さんが言っても同じ対応になりそうですか?

文言だけ見たら理由の説明が全くないので、そのようにも取れますよね。
他の方だったら返金に応じていたのか?それはさすがにわかりません。

個人的な資金援助…新たな被害者を生んではいけない

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■ところで以前に菅野氏からお金の援助の要求があったと言うことですが?

はい。菅野さんにお金の援助をしました。合計でちょうど100万円になります。3回に分けて振込をしました。

■100万円ですか…菅野氏はお金を貸してくれと言ってきたのでしょうか?

「貸して」という言い方ではなかったですね。金がないという話をされただけでしたので。私も「あげる」という言葉を一言も使っていませんので、貸し借りなのか贈与なのかは定かではなく、信頼関係のもとで渡したお金だと思います。
さきほどの選挙関連で揉めてしまった後、まともに話もできないような関係になってしまったのでお金は返してほしいと伝えたところ「返すけれどもお金のことなので間違いがあってはいけないし、これからは弁護士を通すからそちらに連絡をして欲しい」と言われました。厚意でやってきたことに対してあまりにも乱暴な対応だなと思い、また、まともに返す気があるようにも思えなかったので「それなら結構です」と伝え、そこからしばらく連絡はしなくなりました。今となってはそのお金は高すぎる勉強代ぐらいに考えています。

■100万円についてAさんは今要求していないのだから、月刊誌未発行分の13万円ぐらい素直に返金すればいいのにと思いませんか?

それはもちろん思いますよね(笑)むしろ13万円ぐらい返金して、私を黙らせておいた方が得なんじゃないの?と思いましたけど、もらったものは返したくないという彼の性格がよく出ているなと思っています。

■ところで、こんな告発をして怖くないですか?過去にご自身は「菅野氏に敵対する人間のことを攻撃するように」と仕向けられたんですよね。菅野氏周辺から今度は自身への攻撃が始まる可能性があるのでは?

それはやっぱり怖いですよ。でも、彼自身がもう私と直接コンタクトを取りたくないということで弁護士を入れてきたのでしょう。直接危害が及ぶようなことはないと思います。中傷のようなことをされる可能性はあると思いますが、注意しながら対応したいと思います。
私は菅野さんに対して「世の中に対して影響の大きなことをしている」「これから社会にとって必要な人だ」と考えて誠意を持って応援してきました。しかし、依頼された内容もおかしかったと思いますし、利用価値がなくなるとあまりにも不誠実な対応を取られてしまった。疑問を持ちながら応援していましたが、もうこれ以上は無理だなと思いました。
こんな非人間的なやり方では社会を良くするどころか、どこかで破綻するだろうと思って1年間様子を見てきたわけですが、最近になって「やはりおかしい」という証言が私以外のところからもたくさん聞こえてきたので、これは私の独りよがりや思い込みではなかったということがハッキリしました。

それに、これからも菅野さんが大きな声で発言して影響力を持ち続けることで、また同じように誰かが嫌な思い…だけだったらまだいいんですけどお金のこともありますからね。これに関しては本当に困っていますし、また私のような被害が新たに出てしまってはいけないし、月刊誌についてもまともに発行しない、返金しないのは問題だと考えて、これまでの事を告白することにしました。

月刊菅野完の実状「ないものを買ってはいけない」

■月刊菅野完の会員は菅野氏に住所・氏名、電話番号を知られています。直接「返金して欲しい」と要求するのは怖いと感じるでしょうか?

難しいと思いますね。やっぱり怖いと思いますよ。おそらく今回のようにのらりくらりかわされますし、それで皆さんきっと嫌な思いをしますよね。電話で喋ったら?なんて言う関係者もいるけど、キャスなどで電話応対しているのを見ていても…きっと返金を求めたお客さんは良い気持ちはしない結果になるでしょうね。下手したらツイキャスなどの配信で晒される可能性もありますから迂闊に電話できないと思うでしょう。

月刊菅野完・ゲゼルシャフトのスタッフであるはずの横川圭希氏も「メールに返事がない」という消費者に対して電話をしてはどうか?と提案する無責任ぶりだ。
横川氏もたびたびTwitter上やツイキャス配信などで他者への罵倒を行っていることで有名な人物であるため、菅野氏への連絡を依頼することは消費者としてはためらわれるだろう。そもそも発行していない側のスタッフがここまで高圧的なことに驚きを禁じ得ない。ちなみに、横川氏は過去の動画配信中、対立する相手に「殺すぞ」という発言をしていたことも付記しておきたい。このような対応をする人間に返金の仲立ちを安易に依頼できるだろうか。

■菅野氏は批判的な相手と電話で話す際にどんな対応をしているイメージですか?

罵りますよね。受精卵からやり直せ的なことを言いますよね。場合によっては電話番号を晒したりもするんですよ。配信を見ている視聴者に見えるように画面に映したり、電話番号を読み上げたりしてしまうので。

■返金要求のための電話をかけようとしても「怖い」と感じて当然ですね。

はい。私のケースでは最初から弁護士対応をして来るだろうと少し考えていましたし、本人からむしろ連絡は来ないかもしれないと予想できていました。

■最終的に返金対応をしてもらえなかった場合、泣き寝入りされますか?

その場合はしかるべき方法で対応を進めます。今はまだ言えませんが。

■現在も菅野氏の月刊誌やサロンにお金を支払っている人達についてはどうお考えですか?

何を信じるかは本当にそれぞれの自由なのでいいと思うんです。
応援したいという人については…私もそういう気持ちでしたし、その時に何を言われても多分聞けなかったと思うんです。だから特にありません。

ただやっぱりちゃんと見極めるようにしないと。結局今にして思えば「カルトだな」って思います。「バカだね、そんなの(菅野氏がひどい人間だという事を)わかってたことじゃない」って言われるかもしれないけど、あらためて「よく考えて!!」っていうことは伝えたい。私の経験を少しでも知ってもらえたら良いかなと思います。それでも別にいいんだ!って思う方はそうすればいいと思います。

■菅野氏の信奉者でまだ月刊菅野完を買っていない人に対してメッセージはありますか?

月刊菅野完は商品説明通りに出ていない商品ですからね。買えないでしょ?ほんとは。
だからその実状を見ましょう。そこにはモノがないですよ、実際と違いますよっていうことは申し上げておきたい。ないものを買ってはいけないと思います。

Aさんは半ばあきらめにも似た感情をその声ににじませていたが、同時に過去の清算を行い、新しい被害者を出したくないという強い決意についても語ってくれた。
「なぜ今頃になってこんなことを?」と指摘する向きもあるだろうが、このような信者ビジネスの被害者は精神的ダメージを受けることも多く、告発するまでに相当な労力を要する。実際Aさんもここまで冷静になって行動できるようになるまで、時間と休息が十分必要だったに違いない。
返金要求の拒否から現在のところ進展はないようだが、引き続き別の方法で返金を求めるという。続報が待ち遠しい。

※ST情報局では月刊菅野完・ゲゼルシャフトへの未発行分の返金要求をした方々からの情報提供を募集しています。
また、これから返金要求をしたいと考えている方にもアドバイスができるかもしれませんので、お困りの方は是非ご連絡ください。

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