お茶碗は左に置くか右に置くか論争

すこし昔にネット上で、配膳について茶碗の正しい置く場所について論争になっていた。

ことの発端は、とあるテレビ番組だ。ある芸能人（木下優樹菜）が、まちがった配膳の仕方をして、ネット上では「教養が足りない」「これだから在○は」などといわれなきバッシングを受けていた。

「配膳の仕方なんてどうでもいいじゃん」という意見もちらほらとあったが「どうでもよくない」「育ちの悪さはそういうところに表れるのだよ」「おまえ日本人じゃねえな」みたいな意見のほうが圧倒的優勢だった。

ほかにも、確かラブチェンとかいう番組で、こわもてのご主人が奥さんに「茶碗は左、味噌汁は右だ！」と叱責するシーンがあり、よく意味がわからなかった。ずいぶん神経質なおっさんですなぁ、と感じたものだ。

僕は今まで、ご飯の置く位置などを全く気にしたことがなかった。べつに、育ちが悪い訳でもないが、いちいち気にするようなものではないと思う。　例えて言うと「コラッ、靴は右足から履くものだ！左足からはくな！」とか言われているような違和感がある。どうでもよくないかそんなのと。世の人々はそんなことを細かくチェックしているのかと驚愕したものだ。

ただ、合理性の観点からは疑問が残る。

汁物やお漬物などの脇役は、奥にするほうが合理的だ。なぜ白飯と味噌汁というサブ要因を、フロントに置いて、メインディッシュを遠ざけるのか謎。しかも、こぼしやすい右手前という位置に汁物を置くのも不合理だ。

/　/　/

最近になって、この違和感の原因がわかった。

どうも「白米は左、味噌汁は右」という習慣は関東のもののようで、西日本ではほぼ「メインデッシュが手前にどーん、味噌汁は奥」スタイルだったのだ。（ちなみに群馬も）

↑このスタイルが見慣れているし、おかず頬張って白飯かきこむのに合理的だから、

これ↑が日本古来の正式なやりかただ、知らないやつは日本人じゃない、とか無教養だ、とか言われてしまうことに妙な違和感を感じてしまうのだった。

/　/　/

なんにしても僕が言いたいのは、気にする人もいれば気にしない人もいるような風習はいくらでもあり、それをあげつらって「無教養」とか「純日本人じゃねえな」みたいに攻撃的になる輩にはビンタお見舞いしてやりたいね、ということでした。おしまい