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「副業解禁」が解放するもの

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このマガジンには、「おいしい副業」や「こうすれば儲かる」的な話は一切出てきませんのでご注意ください。とはいえ、読んでいただくと、日本の雇用の仕組みについてちょっとだけ理解が深まり…
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2019年8月の記事一覧

「副業解禁」が解放するもの(5)〜下ろした荷物〜

今までの4回を通じて、副業を入り口に日本の雇用の仕組みについてまとめてきました。それは、競争力の向上というリターンがコストを上回る限りに、会社は社員の全人生に責任を負い、社員は全人格的に会社に人生を委ね、貢献を図る、といったモデルのことです。 そうしたモデルは次第に市場のルールへのフィットを失うとともに、意図的に、あるいは意図的ではないにしても、だんだんとタダ乗りする社員が集まってしまうことで、モデル自体も内側から崩壊し、結果、コストがリターンを上回ってきてしまった。にも関

「副業解禁」が解放するもの(4)〜失われたフィット、内側から崩れたモデル〜

副業は、社員にも、会社にも、世間にも良いという三方よしな面がある。けれど、最近、特に副業が後押しされるのには、その他にもあまり口にはされない理由があって、それは例の「全てを背負うから、すべて委ねて」モデルと関係があるんではないか、と言うのが今日のお話です。まず手始めにスライドを眺めてもらいたいと思います。流れる車窓を見るように。 日本の雇用の仕組みは、「全てを背負うから、すべて委ねて」モデルでした。しかし、そのモデルの成立には前提条件があります。↓でしたね。 会社が受け取

「副業解禁」が解放するもの(3)〜副業って三方よし?〜

この「副業解禁」が解放するものシリーズも3回目になりました。ちょこっとだけですが、見てくれてる人もいるようです。ありがとうございます。ちなみに、「それってどういうことなの?」とか「ほんと?」とかいうことがあれば、コメントに薄くぶつけてもらえればと思います。あんまり厚く、熱く、暑くぶつけられるとお返事しないかもしれません。何しろ、シューゲイザーなので。 さて、今日もまずスライドをざっと眺めてみてください。夜空の星を見るように。 副業は三方よし(?) 今まで、副業はバレずに

「副業解禁」が解放するもの(2)〜もしもあなたの副業が会社にバレたら〜

「副業はやってはいけない」という雰囲気があったのは制度やルールの問題と日本の雇用の仕組みがそう仕向けてきた、というのが先日のお話です。今日は、もしバレ、つまりもしもあなたの副業が会社にバレたら、を少し解像度高めに整理していきたいと思います。 今日も最初にざっとスライドに目を通してらえると嬉しいです。あんまりに読み込まずに、壁にかかったポスターでも眺める感じで。 もしもあなたの副業がバレたら もしあなたが会社に無断で副業をして、それが会社にバレたら、あなたはどうなるんでし