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体にいいお水
ある時知り合いの女性の家に立ち寄った時、『体にいいとても不思議なお水をあげるから持って行って!龍神のお水なの』といってペットボトルを一本持たせてくれました。
なんか不思議なお水だな・・・
そう思って飲みましたが、その後弟と一緒に暮らすようになり、どうしてもそのお水が気になって、父親と湧き水の出る山の場所を探しに行き、『龍神の水』にたどり着きました。
山から湧き出るそのお水は夏も冬も冷たくて、体に染み渡る美味しさ。
隣に龍神様がお祀りしてあります。
身体にもとてもいいということで2週間に一度は必ず汲みに行き、毎日弟に飲ませることにしました。
水汲みは、両親がやってくれていました。
2リットルのペットボトルに何箱も汲むので時間的にも、労力的にも大変なものでした。
しかし父も母も自然の豊かさを感じ、龍神様に感謝し、弟に飲ませる飲み物は全てそのお水でした。
今思い出すと、春はクマが出ます。あまり朝早くや夕方を避け、時にはホイッスルをふきながら・・・
夏はアブやハチがたくさん出て、怖いのなんの・・
でも一番大変な思いをしたのが、冬でした。
札幌市の中でも雪深い場所にあるその山。
両親がその山ににやっとの思いで、車で登り、登ったはいいけれど母の足がズボッと雪に埋まってしまいました。
身動きができなくなり、父がやっとの思いで母を救出。
しかし今度は車が埋まってしまい、救出してもらうために、JAFを呼び、3時間ほど車の中で待つという事件が起きました
水汲み場まで行くのに、除雪車が入っている時と入っていない時があるのです。
雪国の方じゃないとイメージが付かないかもしれませんが、山を登る車が動かなくなるのです。
それから両親に変わり、夜にうちの夫とSUV車で山の途中の登れるところまで登り、くるまのヘッドライトをつけっぱなしにしながら山を登りました。
寒冷地用のゴム手袋を履き、冷たいお水お汲み、あとは山道を夫が10リットルのポリタンクを両手に抱えて、車までたどり着きました。
その後車はUターンができないため、ふもとまでバックで降りました。
本当に『無事に汲んでこれてよかった』と思ったのも束の間、その後、冬の水汲みは私と夫の仕事になりました(笑)
今思うと、『みんなよくやったな・・・』
そこまでしなくても?と思う方もいるかもしれませんが、病気と闘っている弟が、日々決してあきらめないのですから、家族としても、一日たりとも、他のお水にするわけにはいかなかったのです。
その苦労して汲んできたお水は、ありがたく、格別においしかったと思います
『ありがたいお水だよ!』と言って飲ませました。
弟のライフスタイルを変化させていくために、体にいいお水を飲ませたい!
その一心で、お水をいただいてきました。
蛇口をひねると当たり前にお水が出てくるし、いくらでも美味しいお水は売っています。
でもそうではなくて、家族ともども、自然に感謝し、労力を使い、口にするお水にこだわることをやっていました。
病気であっても病気でなくても、細胞のほとんどはお水で出来ているのでお水はとても大切だと思うのです。
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