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ドイツ語学習の参考書 「日本人が知りたい ドイツ人の当たり前 ドイツ語リーディング」 三修社

語学学習本シリーズ第3弾です。
語学学習方法は十人十色。この記事は完全に私見であり、私に合っても合わないかもしれないし、私に合わなくても合うかもしれないという前提でお読みいただければ幸いです。良い相棒が見つかりますように!

B2に足を踏み入れたばかりの私が最近(再び)活用しているのが、三修社さんの「日本人が知りたい ドイツ人の当たり前 ドイツ語リーディング」。

総合的にドイツ語力を鍛えつつ、現代ドイツについて知りたいという人におすすめ

著者はtwitterでドイツ関連を検索されたことがあれば一度はご覧になったことがあるであろう、独日協会(@jdb_tokyo)の鎌田タべア氏と柳原伸洋氏(@nob_de)。

渡航前やドイツ移住後すぐは日本語でドイツを知るための読み物として楽しんでいたのですが、ようやくドイツ語レベルが追いついてきて、最近はドイツ語学習用の参考書として出番があるように。

「どうしてドイツの店は早く閉まるの?」
「夕飯は冷たいものを食べるって本当?」
「統一のことをどう思っているの?」
ドイツ人の友達や先生に聞きたいけれど…。そんな今さら聞けない基本的なことから、長年勉強していても今ひとつ納得できないでいたことまで、100の疑問を解消します!
 (amazon書籍紹介より)

ドイツと関わるにあたり知っておくと良い内容がコンパクトにまとまっていて、リーディング強化本と言いつつ、リーディングだけに留めておくのはもったいない一石二鳥な本です。

◎対象レベル

ドイツ語自体のレベルはA2後半〜B1、B2前半程度。 ※主観です
ただし、全てに日本語対訳があるため、読み物として使うのであれば初学者でも問題ないです。

◎特徴

ドイツに関わるにあたり知っておくと良い内容、日本人が疑問に思いがちな内容を日常生活、地理歴史、現代社会、文化芸術、その他の5分野、計50テーマについて、それぞれ①ドイツ語の文章、②日本語の対訳、③派生会話、④関連単語の構成でまとめてくれています。

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①ドイツ語の文章と②日本語の対訳は各1ページなので、長すぎず、短すぎずちょうど良い分量です。秀逸だと思うのがテーマ選び。定番のものからタイムリーなものまで気が利いていて、しかも幅が広いので、さらっと現代ドイツのテーマを概観したい、という際に読み物としてもとても役立ちます。(amazonのリンクから中身検索ができ、テーマも見ることができるので、ぜひ見てみてください。)
ドイツに関する日本語の書籍は意外と狭く深い本が多いと感じている私としては、文化だけでなく、特に現代社会事情やナチス以外の歴史関係など基礎知識をまずさらっておくのにぴったりでした。

③派生会話は結構踏み込んでいて、実際の会話を想像しながら読むと、たまにヒヤッとする質問が飛んできます(苦笑)派生会話まで読んで1テーマ。

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◎注意点

文法の解説はないので、対訳で日本語を確認した上で、なぜそうなるのか文法上の理由は自分で確認することになります。

内容に関してはテーマによってはセンシティブなトピックスも含まれており、ドイツ人の中でも決して一枚岩ではないトピックスも。記述は基本的にドイツ人的なマジョリティーを想定しているとは思われるものの、「ドイツ人はこう考えるのか」と決めつけず、このトピックスを材料にドイツ人と実際に話してみること、自分なりにこの本を材料に考えたり情報を収集することは忘れないようにしたいところです。

◎雑感

初学者はまずは日本語を読みドイツについて知り、ドイツ語力が追いついてきたらドイツ語テキストに挑むのがおすすめです!

現在B2勉強中、実際には書く力に課題を感じている私は、ちょっと邪道かもしれませんが「ドイツ語の文章を書き写す」という使い方をしています。ドイツ語の文構造やリズムをつかみ、文章の構成力をつけるのに、短めなのでぴったりです。そこからわからない単語は辞書を引き、他の用例などを確認。全訳はしませんが、対訳を確認し、誤読していた箇所は何故誤読をしたのか文法上の理由を確認します。
独検対策であれば、日本語の対訳から独訳する訓練などにも使えるかもしれません。

ちなみに私は紙の本で持っていますが、kindle版もある様子。電子版の方が気軽に単語を引けたりするので、リーディング目的であれば電子版の方が使いやすい、という方もいらっしゃるかもしれません。何より、すでにドイツに渡航している方は思い立った時にすぐ買えるのが良いですね!

ちなみに会話編だけ音声も購入できるようです。個人的には文章の音声があった方がありがたいとは思いますが、会話のスピードに慣れたい、という方には良いのかもしれません。


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