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日本語で読める海外(欧米)メディア

CNNやBBCの存在は知っていても、とっつきにくい…英語で読むのはハードルが高い…という方もいるのではないでしょうか。実は調べたことがなければあまり存在を知らない方も多いのですが、CNNもBBCも、日本語で読むことができます。今回はPRプランナーとして日本語で読める海外メディアの基本的なお勧めをまとめました。奇をてらった内容はありませんが、だからこそ、この中からとっつきやすそうなものを選んでいただければと思います。

私自身が中国語、韓国語などアジア圏の知見がないため、その部分は判断ができず、記載に含めていません。

1. 通信社

ストレートニュースという、ファクトベースのニュースを中心に端的に情報収集をしたい時にとても役立ちます。世界三大通信社はAP(アメリカ)、ロイター(英国)、AFP(フランス)と言われていますが、このうち日本語ニュースサイトがあるのはロイターとAFPです。なおロイターは昨今経済・金融関係の情報にシフトしているため、そういった情報を集中的に知りたいという場合にはロイターが、より広範に情報を得たい場合はAFPが良いでしょう。

ただし、通信社の情報は性質上深い分析は限られるため、ニュースがどう捉えられているのか、今後どうなるのかといった情報も含めて得たい場合には、次に掲げる国際ニュースもあわせてフォローする方がお勧めです。

2. TV、新聞

TV・新聞は海外の記者がどう捉えているのかを最も捉えることができます。報道の質の高さで知られるメディアがたくさんありますが、日本語で読めるものとなると、現実的にはCNN(アメリカ)、BBC(英国)になるでしょう。海外の代表的な新聞に関しては、経済紙Wall Street Journal(アメリカ)が一部記事を日本語で提供しています。他にも質の高さで知られてる新聞がたくさんありますが、残念ながら日本語で読めるものはありません。(日経新聞を購読されている方は、Financial Timesが提携関係にあるため、一部記事が訳されることはあります)

3メディアとも影響力の大きいメディアで、日本のニュースや新聞に加えてここから情報を得るだけで、大きく情報のリソースや、視点が広がるものと思います。

ただし、限界もあります。

まず、CNNにしてもBBCにしてもグローバルに展開する、信頼のあるメディアですが、アメリカやイギリスだけに限っても有力メディアが複数あるうちの1つですから、このメディアの論調がイコールその国の論調とは限りません。

また、例えばアラブ圏や中華圏からの見え方はあまり反映されませんし、同じ先進国でも、フランス語圏からの見え方もあまり反映されません。海外メディアといっても、実は多様な文化圏の中の、ほんの一部でしかないため、これが海外の全てではない、と認識しておくことが大変重要になってきます。

3. オンラインメディア

伝統的なメディアに加えて、昨今ではオンラインメディアも良質なものが増えています。有名なところではHuffington PostBuzzfeedなどが日本語版サイトを持っていますが、これは取材体制としては日本で独立しており、ほとんどの記事を日本人記者が書いていますので、「海外メディアを読む」という意味では適さないでしょう。

4. その他

即時性は薄れますが、クーリエ・ジャポンは英語以外の言語の記事も翻訳掲載しているため、CNNとBBCを補完するという観点からお勧めです。ただし、性質上有料記事が多く、全ての記事が無料で見られるわけではありません。

巨大メディアコグロマリットであるBloombergも日本語で広範に情報を提供しています。金融ニュースやマーケット情報、企業データという観点ではロイターよりもさらに深い情報を得ることができます。

テクノロジーを軸にライフスタイルやカルチャーの情報に関心がある方は、WIREDが情報量が多いでしょう。

また、これは公式のメディアではありませんが、英語でも配信の少ない地域・言語のメディアについて、東京外国語大学の学生・院生・卒業生の方々が「TUFS MEDIA 日本語で読む世界のメディア」として配信しています。中東、東南アジア、南アジアのメディアになり、もちろん全ての記事が翻訳されるわけではありませんが、これも英語メディアを補完するものとしておすすめです。

5. 動画で見たい、という方は

文字で読むのが負担な場合には、動画という手もあります。海外メディアの日本語字幕付き動画はケーブルTVやHuluなど有料サービスに契約していないと見ることができないケースが多いのですが、BBCがYoutubeで相当量の日本語配信を行なっています。また、AFPもチャネルを解説。日本語に翻訳する時間がかかる分、多少のタイムラグはありますが、プラットフォームとの相性という点からも、これが最もとっつきやすいのではないかと思います。


BBCはAmazon Primeでもチャンネルを開設しており、見ることができます。

この他に、ロイターも動画を日本語字幕付きで多数配信しています。ロイターのサイトにアクセスする必要があるため、BBCよりも使い勝手は悪く、また本数も落ちるのですが、複数見たい、という場合にはこちらが良いでしょう。

6. 音声で聞きたい、という方は

通勤途中などでラジオ代わりに聞きたい場合には音声サービスも有用です。AFPBB NewsがSpotifyで毎日5分前後のニュースダイジェストを配信しています。

動画を発信しているBBCやロイターは逆に音声配信はしていません(2022年2月22日現在)。

海外メディアの確認は義務感を持たずに

海外メディアの場合、翻訳文は元が外国語のため、たとえ日本語になっていても文章構成や表現が独特で、もともと日本語で書かれたものを読むようにはスムーズには頭に入ってこないこともあるかと思います。また、日本以外の文化背景や考え方に基づいて書かれているため、なぜこういう論調になるのか、感覚的に腑に落ちない、わからない、ということもあるでしょう。

毎日全ての記事をチェックするのは現実的ではありません。twitterの各メディアの公式アカウントをフォローしておいて、目に止まった記事だけチェックする、特定のテーマだけ確認するなど、自分なりの付き合い方が必要になってくるかと思います。

細く長く、途中休憩しても、すぐに確認できる環境を作っておくことが重要かと思います。

【追記】
2022/2/22、音声サービスについて「6. 音声で聞きたい、という方は」を追記しました。
2022/2/26、AFPBBのYouTubeを追記しました。
2022/3/14、WSJを追記しました。


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