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形あるものを僕は信じる

2021年。私の担当であるTravis Japan・七五三掛龍也くんにとっては「変化の年」だったように感じている。そして、私にとっては、その彼の「変化」に伴い、「しめ担」としての自分の在り方を何度も立ち止まり振り返り考えてきた一年だった。

「顔が好き」。何度しめちゃんのことを見ても新鮮に思う。吸い込まれそうに真っ黒な瞳、綺麗な二重幅にぷくぷくの涙袋、かわいいたれ目、ハート型の唇。いつも綺麗にケアされている髪、髪と色を揃えた眉、つやつやの肌。ふにゃんと笑う、その柔らかな微笑み。たくさんお写真を撮るごとに見せてくれる、様々な表情。挙げれば挙げるほど、ああ、好きだなあ、と思う。

「顔が好き」。確かにそうなんだけど、「その造形が好き」とイコールかと言われると、そうではないな、とも思う。「造形も好き」なら、間違いはないけれど。

20歳を超えたら自分の顔は自分の責任だ、というような言葉をよく耳にする。20歳を過ぎると、生まれ持った顔のつくりだけではなく、その生き様が顔に現れる、というもの。10代~20代も勿論だけれど、個人的には、20代前半から後半に差し掛かるタイミングでまた大きく顔つきが変わるような、変化の大きなタイミングである、という感覚を覚えている。年齢を重ねるごとに顔つきから幼さが消え、それが美しさや色気に変化する。そして、飾りすぎず、包み隠さず、自身の自然体の美しさや、自分の持つものの魅力そのもので勝負をしている、と感じることも増えた。特にここ一年、彼が25歳から26歳に差し掛かったタイミングでぐっと凛々しくなった顔つきを見て、ああ、大好きだ、と思うたび、この言葉を何度も思い出していた。

そして、この一年で彼の見せてくれた姿や届けてくれた言葉を受け取るごとに、更に頼もしくなり、芯が強くなったように感じていた。TV番組出演のときに見せる柔らかくも頼もしい表情、見るたびに上手くなっていく話の組み立て方やワイプへの抜かれ方、決めるときには臆せずばっちり決める強さ。「可愛い」以外の表情を見せることが増えたこと、「可愛い担当」として、圧倒的な可愛さを見せること。パフォーマンスに情熱を注ぎ、踊るための筋肉をつけて体を作り上げているだろうこと、聞くたびに歌が上手くなっていくこと。物凄く高い美意識の元にビジュアルを管理していること。今まで大きく変わることの無かった髪型を大きく変え、バリエーションを増やしたこと。ファンの思いを汲み取ろうとしてくれることや、その上で自分の意思をきちんと大切にしてくれること。自分の気持ちをいつもまっすぐに伝えてくれること。この一年で、しめちゃんに対して「強くなったな」「強いな」と感じたことは数えきれない。

「顔が好き」。その「顔」に現れる、そこから自分が感じ取った、彼の生き様や思いのようなものを含めた「顔が好き」なんだなあ、と、改めて思う。その造形ももちろん大大大好きだ、ということは前提で。

そして、しめちゃんがこれだけ真摯にお仕事に向きあっている姿を目の当たりにしているからこそ、これだけ素敵な人なんだからもっともっとそれが世に知られてほしい、そのために、私がしめ担として彼に返せることは何かないんだろうか、と、思い悩むことも増えていた。それでも、いちファンである私は、直接的に彼らの人生に責任を持てる立場ではない。できることは全力でやることは前提として、せめて、ファンとしての私が、彼の、彼らの枷になることのないように。そうした思いが日に日に強くなっていき、自分の「しめ担」としての在り方を折々に振り返るようになっていた。

むずかしい事はよくわからない
でも君がいないとさびしい
まぶたを閉じても君だけは映る
君が君であるために
僕はいったい何をしてやれるだろう
僕を深く悩ませる君のために…
斉藤和義「君の顔が好きだ」より

本当は分かっている。私がしめちゃんについて知っていることなんて、氷山の一角でしかないことを。きっと本当の本当に知っていることなんて、殆どない。見えていないことの方が遥かに多いし、「本当のこと」を知ることだってきっとない。それでも、私の瞳に映るしめちゃんに対して、私が抱いている感情は紛れもなく本当だ、ということは分かる。そして、しめちゃんがこの世に存在していることも事実だし、しめちゃんがしめちゃんでさえあれば、それでいい。知らない、分からないことが存在してることを理解した上で、目に映る「今」を愛する。それでいいのかな、と思う。

こんな調子で考えすぎては煮詰まってしまうことばかりだけれど、自分が、自分の目で見てそれを自分の心で感じ取った感覚は、紛れもない「本当」だから。足元がぐらついたときはそこに立ち返り、2022年もしめ担としてしめちゃんと共に歩んでいきたい。しめちゃん、今年一年、たくさんの大好きを、本当にありがとう。来年も、よろしくね。

言葉はいつも空回り遠回り 風に乗って消えちまう
形あるものを僕は信じる
斉藤和義「君の顔が好きだ」より