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’朗読劇’ってどんなもの?

VOICE Lab.がこの夏公演を行うのは’朗読劇’という形式のもの。
これまで、当たり前のように「朗読劇公演です!」とバンバン告知させて頂いておりますが、もしかしたら
「朗読劇って何だろう?」
「普通のお芝居とどう違うのかな?」
「朗読会ってことかな?」
などなど、頭の中に「?」が浮かんでいる方が多いかもしれません。

ここに、少し整理させて頂こうと思います。

朗読劇。
他には「リーディング公演」とも表現するようです。
英語で言うと、’Reading Drama’
定義は諸説あるようですが、共通していることとしては、

・舞台上、セット(美術)が組まれていない(素舞台)
 ・演者は役の衣裳を身につけていない
 ・演者は台本を持ち、舞台上でそれを見ながら読む(演じる)
 ・演者は一箇所に座って(または立って)おり、動き回ることはない


というものです。

舞台セットや衣裳もなく、演者は動かないまま。
そこで台本を読むことで、物語世界を立ち上げていくというものです。

ん?
それは読み聞かせのような感じ?

うーん、そうとも言えるし、そうでないとも言えます。
つまり、観て頂く方の解釈次第、拡げ方次第、というところもあるわけです。
(準備する我々の熱量•技量が試されているとも言えます、笑)

たいていの場合、音響(効果音・BGMなど)や照明の切り替えなどが行われ、音や光の演出を味方につけながら、お客様に最大限に想像力の翼を広げて楽しんで頂けるよう、演者・スタッフ一体となって場を準備していきます。
そうすると、不思議なことに、素舞台のはずのただの黒い舞台上に、ないはずのものや風景が見えるようになる。
台本を読み、客席に目線をやりつつ、というかたちで進んでいるのに、いつのまにか、衣裳をつけた演者が、動き回ったり目を合わせたり、また互いに触れ合ったりというシーンが見えてくる。
そんなふうに、お客様それぞれの脳内に、豊かな空間が展開されていくのを目指すのが朗読劇となります。

ラジオドラマってありますよね。
ラジオドラマも耳から入ってくる音だけで構成されていますが、没入すると、登場人物がまるで動いているかのような世界が見えてきますよね。
「音による映像表現」と言ったりもします。
朗読劇もそれに共通するものがあります。
大きく違うのは、生、リアルタイムに目の前で作り上げられているということ。
その空間に身を置いてこそ感じる息づかい、生、今、生成されていくドラマを間近で堪能できる、ということでしょうか。

お客様の空気感が変わると、作られる’場’も変わります。
セリフは同じでも、間が変わったりして、全く同じ舞台は2回とない。
それは朗読劇でも同じ。
ある意味、朗読劇は演者・スタッフ側とお客様側が共同で作り上げるコラボ芸術といえるのでは…と思っています。

今回の舞台、「アンネームド」は、’大人の青春感(ちょっと滑稽で甘く切ない)’がテーマ。
6つの物語を上演しますが、どれも皆さんがどこかしらで経験したような、’あるある’って共感してもらえるようなお話かと思います。
ですので、特に構えることもないまますっと物語世界に入り込めて、豊かな脳内ステージが構築されていくのではと思っています。

「演劇/お芝居は見たことがない」
「舞台って、何か難解なものが多そう」
「独特の空気感がありそうで馴染めるかな」

など、不安をお持ちの方こそ、「ファースト舞台」として、VOICE Lab.の朗読劇、ぜひお気軽に体感して頂きたいです。

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