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映画を観たら、夢を見た

夢をみた。

夫の肩から背中にかけて、未完成の桜吹雪のようなものが描かれている。
ぎょっとする私。
しかし、次の瞬間私は何かを悟ったように言う。
「家族のためにしてくれたんだね、ありがとう・・・」
最後は声にならない。嗚咽をもらしている。
目の前にある座布団に三つ指ついて大粒の涙を流している。

 優谷がみた夢

涙で座布団がぴちゃびちゃになる頃、目が覚めた。夢でよかったと心の底からほっとした。論理がぐちゃぐちゃすぎる。

なぜこのような夢をみたのか。
原因は、映画『すばらしき世界』を観て、原案となった本が読みたいと思って検索してみたところ、『身分帳』がAudibleにあるのがわかり、聴き終わっていない本をほったらかして聴き始めたからだ。

下町の片隅で暮らす短気ですぐカッとなる三上は、強面の見た目に反して、優しくて真っ直ぐすぎる性格の男。しかし彼は、人生の大半を刑務所で暮らした元殺人犯だった--。一度社会のレールを外れるも何とか再生したいと悪戦苦闘する三上に、若手テレビマンがすり寄り、ネタにしようと目論むが...。三上の過去と今を追ううちに、逆に思いもよらないものを目撃していく--。

amazon prime video 『すばらしき世界』

人生の大半を獄中で過ごした前科10犯の男が、極寒の刑務所から満期で出所した。
身寄りのない無骨者が、人生を再スタートしようと東京に出て、職探しを始めるが、
世間のルールに従うことができず、衝突と挫折の連続に戸惑う。

Amazon Audible HP 『身分帳』

本にはなかった場面、逆に映画とは違う展開だったところ、そのどちらもが
ずっと心に残り、何度も何度も思い出される。

警察の家宅捜索でヤクザの親分の家に入れなくなって、ヤクザのおかみさん役のキムラ緑子さんが祝儀袋を渡しながら、言う台詞。

養護施設で子どもたちとサッカーをした後にあふれ出る様々な感情に三上が泣き崩れる場面。

映画で印象的だった場面

住んでいたアパートの住人との揉め事とその後の交流に、にじむ涙をパジャマの袖でぬぐう場面

『身分帳』2章

ずっと映画と本のことを考えていたら、夢を見て夢の中で号泣していた。
私は映画を観ながら、本を聴きながら、主人公のことをずっと応援していたけれども、現実だったらできるのかとずっと自分に問いを出し続けている。


見出しのイラストはmizutama1219さんからお借りしました。
ありがとうございます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
また、次のnoteでお会いしましょう。


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