my movie theatre_ワンダー君は太陽
こんにちは。
友達からおすすめされていた「ワンダー」を見ました。
もし近くに障がいを持っている家族がいる人には見てほしいし、
そうじゃないならなおのこと見てほしいです。
※ここからはネタバレを含むので嫌な方はお戻りください。
あらすじは、トリーチャーコリンズ症候群が原因で、顔の形が変形している男の子のある1年のお話。彼は27回の手術を経て、顔が整っていきますが、やはり多くの人とは違った顔です。
そんな彼が初めて普通の学校に通い、授業を受け、友人をつくり、新しい人生を切り開いていくストーリー。
主人公の男の名前はオギー。
彼が何度打ちのめされても、何度絶望の淵に立たされても、
弱音と涙を流しながら、それでも家族に支えられて日々成長していく姿にもちろん感動するんだけど、わたしが一番感動したのは、オギーのお姉ちゃんのヴィラ。
ヴィラはオギーがだいすき。でもオギーが生まれてから両親が自分を見なくなったことをさみしいと思いながらも、それが「仕方ないこと」だと理解しています。
そこでオギーのことを妬ましく思わないのがヴィラのすてきなところ。
それでね、おばあちゃんがヴィラに「あなたが一番大切なのよ」って言われるの。
ヴィラは戸惑いながら「え、オギーは?」って聞くの。
そしたらおばあちゃんが「オギーももちろん大切だけれど、彼には何人もの天使が見守っているから、だから私にはあなたが一番なのよ」って。
このおばあちゃんの言葉ってとっても重要だと思っていて、
わたしはひどくうらやましいなあって思った。
実はわたしもこのヴィラと似たような境遇です。
妹がダウン症で、物心つく前から「誰かに頼る」ことしなくなった気がする。
それはいいことでもありだめなことでもあるんだけど。
でも妹生まれてから今まで、一回も疎ましく思ったことはないし、
本当にだいすきでかわいくて仕方ない。
わたしはヴィラとは違って、妹を悪く言う奴を見かけたら片っ端から喧嘩を売って殴ってきたけど。笑
わたしのことも見てほしいって思うのは当たり前なんだなあって思ったら、ちょっと心が軽くなった気がする。
オギーは徐々にクラスになじんでいくんだけど、いじめっ子の金持ちの男の子がいて、自分がからかっていたやつに注目が集まるのが嫌で、くだらない嫌がらせがエスカレートするんだけど、とうとう先生にバレて、校長先生に呼ばれるの。そこについてくるのが何も言えない父親と、我が子が世界の主役でその他はわき役だと勘違いしている母親。
この母親がモンスターペアレントで、校長がいやがらせの証拠であるメモとか写真とか落書きを見せても、「わたしが書きました。まさか学校に持ち出しているなんて」って言うの。そして、オギーと学校生活を送ることは「子供にとって荷が重い」と。
申し訳ないけど、この母親の気持ちは全く理解できないし、そういう親がいるから永遠に差別や偏見ははびこり続けているんだと思う。
昔通っていた小学校の先生にわたしはブチギレたことがあって、
妹は特別支援学級に通っていて、たまに普通級のクラスで授業を受けるから、そのクラスにも妹の机があったんだけど、ある日その普通級のクラスに行ったら、先生が妹の椅子に土足で登って壁に何かを張っていたの。
わたしは「なんで上履きを脱がないんですか?」って聞いたら
「この子はそんなことわからないからよ」って言われたの。
ブチギレたよね。
わからないからしていいことではないし、先生がそんなことをしていたら周りの生徒も「ああ彼女はわからないもんね」って見る目が変わるじゃない。
この先生に当時小学校4年生だったわたしの持ちうるありとあらるゆ暴言を吐き捨てた記憶があるけど、それを後悔したことはない。
この先生も映画の中の母親と同じかそれ以上に悪魔だと思う。
校長が「オギーは顔を変えることができない。だから私たちの目が変わらないといけない」って最後に母親に言うの。
本当にその通りで、どうして人間って変えられないことばかりに目がいってしまうんだろうか。変えかれることも同じように目に見えているのに。
周りの障がいを持った人や、見た目が多くの人と違う人がいたとしても、同じような日常を送ってほしい。それは特別に注目すべきことでは全くなく、この社会に当たり前に存在することだから。
特に優しくしてほしいわけではなくて、同じであってほしいの。
泣きたいときに、勇気をもらいたいときにぜひ。