第843回「豊田英司の"今日のベトナムニュース解説"」ベトナムで農業を学ぶ学生が減少中で危機感
本日の記事:
「ベトナムの農業生産性と競争力を向上させるための農業人材育成の必要性について」
原題:
" Việt Nam must train people in agriculture to improve productivity, competitiveness "
【解説】
アジアゲートベトナム代表の豊田です。
さて、今日の記事について。
これまでもベトナムの農業の生産性の低さについては何度か記事にしてきました。
私の実家は昔からかなり広い農地を持っていて貸し農園もしており、私自身も家庭菜園士の資格も持っていて、今でも実家にいる時は土もいじるのでこの分野は非常に興味があって追いかけています。
ベトナムで2022年に新たに入学した約52万人の学生のうち農業、林業、灌漑、漁業分野に進んだのは2%未満だったそうです。
で、農業・農村開発省(MARD)の大臣が火曜日にハノイで開催された会議で
「ベトナムの農業部門の競争力を向上させるためには人材育成がさらに重要である」と述べた、という記事です。
まぁ、そうなんでしょう。
ただ、「2%未満」ていうのがちょっと気になってまして、じゃあ、日本はどうなんだと。
私が調べた感じなので正確性はラフですが、2014年度時点で日本の高校生と大学生の総数は450万人と300万人で750万人。
一方、その年の農業教育を受ける高校生と大学生は概ね8万5千人と7万5千人で16万人。
16万人/750万人=2.13%
で、日本もだいたい高校・大学生で農業や漁業を学んでいるのは2%くらいなんではないかと思います。
(参考)
日本における農業者教育(農林中金総合研究所 2014年)
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n1404re2.pdf
日本の第一次産業(農業、漁業など)のGDP割合が1%-1.5%くらいであることを考えると、まぁ、全学生のうちの2%の学生がこれを学んでいるという数字が果たして少なすぎるのか、妥当なのか、という議論はあると思います。
まぁ、ベトナムの場合、第一次産業の割合がもっと高いですので、もっと、学んでいてもいいのかもしれないですが。
MARDによると、ベトナムは2030年までに、農村部の従業員約150万人の年間職業訓練を達成し、訓練された農業労働者が全体の70%を超えることを目指し、さらに初級レベル以上の学位や資格を持つ農林漁業従事者の割合を、2020年の4.6%から2030年には倍増の10%にすることを目指しているそうです。
今後、農業も従来の農業知識だけでなくAIやマーケティング、国際貿易などの専門知識を持った人材がさらに必要になってくるのだと思います。
以上 豊田英司
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