【昇給の非合理性の問題】

【昇給の非合理性の問題】

ベトナム人事労務コンサルティングのアジアゲートベトナム代表の豊田英司です

ベトナムでは12月は昇給検討のシーズンですが、本当に昇給と言うのは理屈では測れない非合理性があって難しいなと毎年痛感します。

今日、ある会社様と話していた内容を簡略化していうと、その会社様は設立から5年間、利益が出ていなかったので、ずっと一律3%ずつ昇給していたそうです。

2年目から常に約10名ですが、それで大きな問題はなかったそうです。

それが今年はある程度売り上げも上がったので、全員一律5%昇給と決めたそうです。

ただ、10人のうち1人、飛び抜けて頑張っている従業員がいるので、その方だけは6%にすると伝えたら、何名かの従業員から、

「なぜ彼女が6%なのか、どうして我々は5%なのか」と会社設立以来、初めての給与に関するクレームをされたそうです。。。

まぁこれは、人事界では「あるある」の事例ではあるのですが、改めて、賃金政策の心理的な非合理性という問題を突きつけられて、賃金施策というのは理屈だけではなく、心理的な面も非常に複雑に絡み合っているので、よく考慮して決定することが大事だなと改めて思わされました。
(アジアゲートベトナム代表  豊田英司 )

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