合宿開始

夕方の首都高は混んでいた。しかも局地的にものすごい土砂降り。高井戸あたりからやや流れるようになったが、雨中前を走る車の赤いテールランプ頼りに圏央道をぶっ飛ばして日の出ICで降りた。
梅ヶ谷峠を経て、午後8時奥多摩は珊瑚荘に着いた。
前日泊参加の生徒4人に教師6人。彼らはすでに夕食を終わらせていた。
歓談しつつシャワーの順番待ち。10時30分就寝。
午前4時30分起床。まだ暗い。ひぐらしが鳴く。
涼しい。気温21℃。朝食。
晴れていない。時折小雨煙り、対面する珊瑚礁の山肌に薄雲が生まれ、懸かり、風に流されていく。
都市環境から急に自然の中に移動すると、ホッとする。
心から雑音が消えて楽になる気がする。
午前7時。時間を知った生徒が驚く。「まだ?」
午前9時。三々五々参加者が到着する。
9時30分に、「学校や塾とは異なり、何をするかの指示はしない。単なる「作業」としてではなく、自分で自分の能力が高める機会と捉えて学習に取り組むようにオリエンテーションがあって、自己紹介も行われて各人「席」を決めて合宿第1日が始まった。

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