教育自然環境設定

小雨降る奥多摩の朝。
静けさの中、向いの山の「珊瑚礁」の原生林に薄雲がかかり、そこかしこにある藤の花の色をさらにおぼつかなきものにする。
周囲は杉の森林であるが、ぽっかり空いた山の北側の斜面に残った、大盆のような広葉樹群の新緑は名状しがたく美しい。
谷間にウグイスの声。
遠景に山桜。
なぜか言いようもなく懐かしい気持ちにさせる。
前夜は暗中での焚き火。
頭上半月煙るを見て、雨が近づくを知る。
室内に薪ストーブ。
生徒たちと炎に癒されるのを確認する。
「自然」に包まれること。
いかなる教育環境設定もこれに勝らない。

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