合宿最終日午前

合宿最終日午前。
4時半に起床した生徒たちは、各々自分の机に向かっている。
自ら決めた机に向かって集中することが当たり前の人が定着し、そうではない人も、倉庫の机や、外の森の中で各人勝手に工夫して学習する。
先ほどサイコロ指導を始めると、中1生が群がってサイコロ4個の暗算競争。
驚くべきレベルの高さである。
ほとんど瞬間的に答えを言う。
7×8×11×13=8008
これも瞬殺。
7×11×13は、 =1001なんだってさ。
7×18×19×20=21×19×12×10
=(400−1)×12×10
=(4800−12)×10
=47880
しかも驚くべき速さ。
この合宿では数学学習に力を入れている者が多かった。
学習と言っても、単に問題集を解くのではなく、教科書を読んで自分で進んでいく。
毎日の集中の連続によって、そこに「高原」が現れ、さらに前方に山が見える。ここで休まずに歩き続けようとすることが大切だ。
その時、アタマがヨクなる「次元」が現れる。
中学生たちは皆結構真面目によくやった。
中にはずいぶん先まで進んだ者もいる。
「ADHD」たちも、連続的ではないが、ここぞというときは深い集中をすることができることが明らかになった。
驚いたのは旧「ダイナマイト」こと高1生だった。あれほどの暴れん坊だった姿はなりを秘めて、中学生に「さん」づけされるお兄さん的存在になっていた。彼はノートに丁寧な字でひたすら数学教科書を先へ読み進めた。夏休み中には数2の範囲に入る予定だ。
浪人生も、傍で子どもたちが騒ぐ中で我慢強く机に向かい続けた。
満月を過ぎて半月になりかけた月は小さくなり、この合宿中の「波動」は過ぎ去ろうとしているが、残りの夏休み中にも、連続的に自らテキストを読んで進めていく学習法を習慣化してほしい。
とにかく生徒全員がそれなりに意義ある体験をすることができたと信じることにしよう。

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