見出し画像

2023年11月6日 Premier league第11節LIverpool vs Luton Town

※誤字脱字があったらすいません。おかしいところがあるかもしれないです



スタメン


今節のスターティングメンバーはこのような感じでした。
ツィミカスが先発から外れ、ディアスが戻ってきたという感じです。


ルートンタウンの強固な守備

前節のノッティンガムフォレスト戦と同様にルートンタウンも5バックを採用してきました。
しかしルートンタウンはノッティンガムフォレストとは違い、リバプールのIH陣(ソボスライ、フラーフェンベルフ)の落ちについていかず、基本541を保ったまま中央のスペースを消してきました。
ノッティンガムフォレスト戦はソボスライの落ちに中盤の選手が付いて行くけれど、そこのカバーができていなかったため出来たスペースを利用し攻めれていました。
ルートンタウンは基本的に541あまり前からプレスをかけず大外を捨てコンパクトに中央にしっかり構えてきました。

ボールを”持たされた”リバプール

まずリバプールが好む展開はボールがオープンに行き来する展開です。その為ルートンタウンはその展開に付き合う訳には行きません。
そして彼らはシティやアーセナルの様にリバプールからボールを取り上げ屈服させるほどの選手の質はありません。
その為、ボールを持つことがあまり得意ではないリバプールにボールを押し付け前からプレスをかけずゾーナルに守りクローズな展開にしようという意図があったと思います。
ボール保持時もすぐにボールを蹴り返し、カウンターもリバプールのビルドアップに対しミドルサードで奪う時以外は基本的に狙っていなかった印象です。

リバプールのビルドアップ


リバプールはこの様に相手の541のブロックに対しWGのジョタ、サラーが中に絞ってくる形になっていたのですが、そうすると外に張る選手がおらず後方からのビルドアップの時にサイドの選択肢がないという場面が散見されました。
その為中の選択肢しかない上に541で守ってくるためライン間にスペースがなくコンビネーションやドリブルで崩すことは難易度が高くなります。
そして大外を捨ててコンパクトに守っているため、無理矢理つけたパスはカットされてカウンターをくらうというのを繰り返していました。正しいパスコースが見つかるまでは後方でつなぐべきなのですがこれもサイドに選手が居ない為攻撃がなかなか上手く行かず、攻め急いでしまったのかと思っています。
左はジョタがWGで絞ればゴメスが上がってきたのですが、そこで受けても何もできないためバックパスをするだけに終わってしまい相手の脅威になることはなかったです。

そしてこれによるもう一つの問題はアーノルドがサリーダして3−1−6の様になってしまい、ビルドアップで無理矢理ボールを縦につけた時にインターセプトされカウンターでそのスペースを利用されてしまったことです。
これによりマクアリスターにも負担がかかり、イエローカードを貰ってしまいました。
この現象は相手が引いてブロックを組んでくると何度も見られました。

エヴァートン戦は相手にレッドカードで退場者が出てしまったため、そこのスペースを使われるというシーンは殆ど無く、ノッティンガムフォレストに関しては変に繋いできたところを外切りプレスが嵌りキレイなカウンターで先制したため相手が出てこなければならない状況になってしまいました。

それに対しルートンタウンは中央を固めた上に貰ったカードも少なく、繋ぐことは殆ど無くなかったため時間が経てば経つほど自分たちの首を締める形になってしまいました。
そしてルートンタウンは昇格初年度そして残留争い、その中で主力組が怪我で離脱をしていたこともありリバプール相手には引き分けでも御の字位の感覚で今節の試合に挑んだと思うので、それもあってかかなり割り切って戦っていたイメージです。

そんな中そのワンチャンスをものにしようとこの3ー1ー6のアンカー(1)の脇をカウンター時にしつこく利用し続けたルートンタウン、得点には直結しませんでしたがそれをうまく修正することができなかったことがこの試合結果にも関わってきたことだと思います。

カーティス不在の影響

カーティス不在の穴は思ってた以上に大きいです。
カーティスの位置にはいまフラーフェンベルフが起用されていますが、これも3−1−6の様な形になってしまう原因なのかもしれません。

カーティスが左IHで起用された場合、ロバートソンが上がればカーティスは降りてきてフィルター役、上がってこなければライン間で受けるというように気を利かせ臨機応変にポジションを取っていました。
しかし、フラーフェンベルフの場合ゴメスが上がってもライン間にポジションしていたり降りてきてもサイドに流れすぎていてそこで若干嵌りかけてしまいました。
しかし、フラーフェンベルフの技術は一級品なのでそこを簡単に打開できますがやはり気を利かせてポジションをとれるカーティスの方が良いと考えています。


右利き左SBゴメスの利点

ルートンタウンの守備が完璧だった訳ではありません。
それは前からボールを奪いにくる時でした。
ルートンタウンはゴールキックから再開する時は前から奪いに来ました。
2トップでサイドに誘導し低い位置で張っているゴメスのところで奪おうとしていました。
しかし、2トップの片方(左)はコナテへのパスやGKへのバックパスも見なければならないためマクアリスターにマンマークで付くことは殆どなかったです。
しかし、普段リバプールの左サイドバックは左利きの選手が務めますが今回は右利きのゴメスでした。
その為、多少マクアリスターとの距離があっり同サイドで圧縮された守備で一見完璧に嵌められたと思われましたが、右利きの左SBということもありフリーのマクアリスターへの斜めのパスが通しやすかったです。

しかし、マクアリスターが近くまで貰いに来るとマークに付かれその位置でのボールロストがあったため”適切な距離でもサポート”そして”ボールホルダーに近づけばそこに敵をもってきてしまい味方のスペースが無くなってしまう”ということがわかりますね(リージョが言ってた気がする・・・)。
大事なのは”適切な距離でのサポート”であり”近づいて貰いに行く”ことではないんです。それはかえって味方を苦しめる事になります。

しかし、このマクアリスターへの斜めのパスはゴメスがツィミカスと交代したことによって無くなってしまいました。
左利きの選手に変わってしまった事により、マクアリスターへのパスの難易度が上がりルートンタウンの前プレに嵌められるようになっていまいました。

では何故ゴメスを交代したのか

ゴメス→ツィミカスの交代により低い位置で嵌りやすくなってしまったのでこの交代は得策ではなっかたのかもしれないと思うかもしれませんが、前述の通りルートンタウンが前プレをかけて低い位置で張っているSBのところで奪おうとするのは「ゴールキックから再開」のときぐらいでした。
その為前から奪いにくる際に右利き左SBのゴメスが活きるシーンは少なく問題はその後にありました。
リバプールはルイスディアスの交代があるまではジョタは中に入りSBが上がるという形を取っていました(先程の図)

ルートンタウンは大外で受けられる事をある程度許していたため、ゴメスが大外の高い位置で受けることが多かったのです。
ですが、ゴメスはそこで受けてもクロスを上げるわけでもなくすぐにバックパスをしてしまい相手の脅威にはなれませんでした。

それを修正する為にツィミカスを投入し左からもクロスを上げ相手の脅威を増やそうとおもったのですが、投入されたツィミカスのクロスの精度が欠く、ツィミカスが引き付けてからのマイナスというシーンがあったのですがそれをヌニェスがやらかしてしまうなど運がなくうまく噛み合ったのですが得点に繋がらなかったです。


この場合の解決策は何か

このルートンタウン戦は何をすればよかったのかを自分なりに上げていきたいと思います。

サイドには必ず張る選手がおりそして適材適所であること

左サイドはジョタが中に入りゴメスが張っていたのですが、これは適材適所ではありません。
サイドにディアスやロバートソンがいるのとゴメスがいるのでは相手DFの意識も変わってきます。
もしくは、ロバートソンが帰って来るまではWGは中に入らずSBは中盤の役割をするというのもありだと思います(遠藤選手を起用しよう!!)
右サイドも同じ様にサラーが中に入ると外に張る選手がおらず、時折ソボスライが張っていましたが、それはソボスライの良さが半減してしまうので良くないと思います。
今回のような引いてくる相手だとソボスライのミドルがあれば相手はそれを気にして前に出てこないといけなくなります。
しかし、ソボスライがサイドに流れると中盤の位置からミドルを狙える選手は少なくアーノルドは基本的に低い位置にいるのでソボスライよりミドルを狙う機会は少ないと思います。
途中ソボスライとエリオットが交代しましたがエリオットは左サイドで仕掛けれる上に中盤もこなせるので交代したのでしょう。これは当に適材適所で選手の特徴にあった起用法です。
ワイドに選手がいることによって味方の選択肢を増やすことができ、相手DFも気になるためDFラインが乱れやすくなります。
そして何よりもピッチを広く使うことができ他の選手にスペースができます。

ナーゲルスマン流”ロックボール”

(著書 ナーゲルスマン流52の原則より)
これはナーゲルスマンが引いた相手を崩す際に利用しているもので、ナーゲルスマンは引いた相手の攻略法は「相手が自ら崩れるように仕向ける」です。
それはどの様に行うかというと 
”相手に「カウンターできる」と勘違いさせる” ということです。
カウンターが狙えると思うと相手は自ら陣形を崩してしまうため、その瞬間を狙いボール奪取しそのスペースを利用するという方法です。

1 中央に多くの選手を配置しゲーゲンプレッシングをかけやすい構造を作る
2 相手のボランチの背後(ライン間)にチャレンジのパスを入れる
3 相手が奪おうとアクションを起こす(=陣形が崩れる)
4 相手ボールになった瞬間、ゲーゲンプレスをかける
5 相手が前に出ようとする為、相手の陣形がさらに崩れる
6ボールを奪い、生まれたギャップを突く

これはチャレンジのパスが通れば儲けもので、通らなくてもこちらがゲーゲンプレッシングをかける準備をしているため相手はカウンターに転じづらい上に自ら強固な守備を崩してしまいます。

ボール保持にこだわらない

リバプールと対戦するチームは、リバプールのカウンターを恐れて基本的にボールを持たせ試合をクローズな展開にしようとします。
そうなれば難しい試合になってしまいます。
なのでボール保持にこだわらずボールを前線に送りセカンドを拾ってからの一気にカウンターをする方が良いと思います。
今回のルートンタウン戦も大体のチャンスはカウンターや相手が前から来ているのを縦パスで一気に引っくり返すなどでした。
その中の1つをピックアップします。

アーノルドがDFラインの裏へ走り出しているヌニェスにスルーパスを出したシーンです(12:20)

ルートンタウンはファンダイクがいる同サイドの選手は抑えられていたのですが(ゴメス、マクアリスター)肝心のファンダイク本人には誰一人プレスをかけていなかった為正確にアーノルドへサイドチェンジができました。
ルートンタウンは右サイドで嵌めようと全員がスライドしていたため、アーノルドには広大なスペースと時間がありました。
そうなるとアーノルドは持ち前の右足でヌニェスに完璧なスルーパスを出し一気にゴールまで迫りました。シュートは惜しくもバーに弾かれましたが完璧な崩しでした。
ここで注目してほしいのはヌニェスのオフザボールです。
今節のようにしっかり仕掛けれるWGがいないとこういうFWの裏への飛び出しはとても重要になります。
そしてヌニェスのこのダイアゴナルラン(円を描くように助走をとって裏のスペースへ抜ける)は素晴らしかったです。

このようにリバプールの強みが出る瞬間は相手が出てきて裏へのスペースがある瞬間だと思います。
変にボールを保持して攻めあぐねるならいっそのことボールを相手に押し付けたりロングボールを蹴りその後のセカンドを回収して(ターゲットの周りにこぼれを拾う選手を多く配置する)からの攻撃などをしたほうがより良さがでると思います。

得点、失点シーンについて


失点シーン

まずバークリーのハンド疑惑でBOX内の選手はコナテ以外一瞬固まってしまいました。その為その瞬間でバークリーの足元に流れたボールを一気に運ばれてしまいました。
まずセルフジャッジを辞めて欲しいという点と、ツィミカスのところでファールでも良いから止めようとして軽くかわされたのが痛かったです。
その後もコナテが後ろから止めようとするもバークリーの体が強くサイドに展開され、マクアリスターが戻りきれずに決められてしまいました。

ルートンタウンは見事なカウンターだったとおもいます。
バスケで言う3線速攻、中央の選手がボールを運び前線にいる選手は広がるように動き出し、あとから来るプレイヤーは中に走り込む。
そうすることによりパサーに対し多くの選択肢を与えることができます。
そしてこの広がる様な動き(タヒスチョン)より中央へのドリブルをするバークリーへのプレスをかけるか、タヒスチョンについていくか迷いが生じマクアリスターはスピードを緩めてしまいました。
そして若干戻りが遅れてしまい得点を許してしまいました。
本当に素晴らしいファストブレイクでした。

得点シーン

まず本当にディアスが得点してくれて嬉しかったです。
この試合はディアスの為にも負けで終わっては行けないので(勝ち点も落としてはいけない)。

相手がクリアミスしたところをコナテが回収し、エリオットにパスそしてエリオットはファーに走り込むディアスに完璧なクロスを上げました。それをディアスが決め同点に追いつくことが出来ました。

このディアスのオフザボールは本当に素晴らしいです。
相手のSBの裏(死角)を狙い助走距離をとりクロスに飛び込む、お手本通りのこのクロスへの入り方でした。
欲を言えばこのオフザボールをヌニェスにもして欲しいです。

ブレントフォード戦に向けて

ブレントフォードはルートンタウンの質を上げたようなチームになります。
昨シーズンのシティ相手にシーズンダブルするほどの侮れないチームです。次節は累積によりマクアリスターが不在なので遠藤選手が先発になると思います(願望)。

気をつけたい点

やはりブレントフォードもリバプールが引いた相手に対し選手が上がりすぎて3−1−6の様な形になるのを狙ってカウンターを仕掛けて来ると思います。
これは昨シーズンawayでシティを下した時と同じです。
ブレントフォードが引いて守りを固めてきた時シティの選手たちは皆上がってしまい今節のリバプールのように3−1−6の様な陣形になってしました。WGにつけてもマイナスの位置には誰もいないのでやり直しができずブレントフォードの守備を揺さぶることができないため無理矢理ボールを狭いライン間につけ、ボール奪取されるとロドリの脇の広大なスペースを利用したカウンターをうけ失点してしまいました。
なので恐らくリバプールも同じような形でカウンターを受けると思います。
ファールで止めるとブレントフォード得意のセットプレーになってしまうので次節も色々と苦しい展開になると思います。
昨シーズンの対戦時(away)ではサイドの低い位置で張るSBのところで何度も嵌められましたが今はアーノルドシステムにより右サイドは解決されていると思われます。しかし、左サイドは時折張っているので左サイドで嵌められてカウンターを受けたり、そこを理不尽に潜り抜けるフラーフェンベルフの姿が見られると思います。
そしてブレントフォードはルートンタウンの様にスライドの遅れ、今回で言えばマクアリスターをフリーにしてしまうなどは殆ど無い為守備に穴という穴が無い為真っ向から崩しにかかろうとすると難しい試合になってしまいます。

そしてやはりブレントフォードの様な5バック相手には後ろに重くなっていると思うのでWGの仕掛けからマイナス→相手SBの裏を狙ったクロスが有効だと思います。
そしてWGには仕掛けれる選手が必要なのでディアスが先発起用されると嬉しいです。
希望のスタメンは


ビルドアップ時は左肩上がりの325、アーノルドが3バックの右に、2ボランチを遠藤とカーティスで組、それ以外で5トップのような形します。
そしてソボスライとディアス(ジョタ)で3バックの両脇に付きピン止めし、ブレントフォードはライン間が狭いのでガクポは降りてきてもらいビルドアップを助けるような形にしたいです。
守備は前から奪いに行く時は中切で外に誘導しWBのところで嵌めたいです。
撤退時はサラーとガクポの2トップ、ディアスは左サイドに戻る形にしカウンターの時はガクポが相手ボランチの横に顔を出しサイドのスペースに出したり前を向いてスピードに乗っている選手にフリックするなどして攻撃をしかけたいです。
アーノルドのところをの狙った攻撃(クロス)が多くなりそうですがそこはアーノルド自身が頑張るかチーム全体でスライドして守りたいです。   

先発遠藤選手について

おそらく先発するでしょう。
遠藤選手はマクアリスターに比べればパス精度やキープ力は劣りますが、守備時のズレの早は遠藤選手の方が良いので中盤での守備に関しては良くなると思います。
しかし、ビルドアップの時リバプールはアンカーに無理矢理ボールを出してしまうときもあるのでそこでロストして批判を食らいそうなのが嫌です。

コナテのポジション

CBにマティプが起用された時は問題ないのですが、コナテが起用されると何故か右寄りにポジションを取るためサラーが低い位置まで降りてこないと貰えないときがあります。


そうなるとサラーがゴールから離れてしまいますし、サイドでの1対1を出来にくくなります。
なのでコナテはもう少し右にズレてポジションを取るべきです。
これはプレシーズンから見られたのでコーチ陣も指摘してなさそうなのでコナテ自身が気づくしかなさそうです。


以上、次節は勝ち点3を取りたいですね!!!
ブレントフォード戦は難しい試合になると思いますがアンフィールドなのでどうにかなりそう笑
まだ首位とは勝ち点差3なので優勝も夢ではないですね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?