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絵本紹介④「ハリンとノーマのちいさなぼうけん」

絵本紹介シリーズ第4弾は、やさしい絵柄とストーリーが魅力の「ハリンとノーマのちいさなぼうけん」です!
子ども作家のかれんと大学生編集者のはっとりさんは、いったいどのような旅を経て絵本をつくっていったのでしょう?

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こんにちは!
今回、『ハリンとノーマの小さな冒険』を絵本作家のカレンちゃんと一緒に作った服部です。

この絵本は、子供も大人も楽しめる不思議な魅力があります。
そんな魅力を紐解きながら、絵本完成までのふたりの道のりを紹介していきたいと思います。


1はじめまして

ペアになる絵本作家は、編集者が決めることになっています。
私は、事前にカレンちゃんが描いた可愛らしいハリネズミに一目惚れして、この絵が魅力的に見える絵本を作りたいと思い、カレンちゃんとペアになることを決めました。

初めての顔合わせでは、お互い最初からあまり緊張せずに話せました。
カレンちゃんは絵を描くことが好きで、特にコピックで絵を描くことを頑張っています。
カレンちゃんは、実際にチョコちゃんというハリネズミを一匹飼っていて、実はハリンのモデルはチョコちゃんなんです!

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↑お互いに好きな絵本を話している様子

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↑カレンちゃんが最初に描いたハリン
ハリネズミの好物のミルワームですが、ハリンとノーマは強い絆で結ばれています。

2ハリネズミ愛がいっぱい

絵本をどんな話にしていくか、二人で話し合ったときカレンちゃんがハリネズミについていろいろ教えてくれました。
実は、ハリネズミは目がほとんど見えないので嗅覚が優れていて、耳は人の10倍聞こえるそうですよ!

この絵本は、登場するハリネズミのハリンとミルワームのノーマの視点で展開しています。実際に、カレンちゃんの飼っているハリネズミが本棚の隙間に隠れたというエピソードから絵本の内容に取り入れました。ハリネズミは、何かの隙間に入るのが好きなんですね♪カレンちゃんは、ハリネズミの気持ちを第一に考えていて、ハリネズミに対する愛を感じました。そんなリアリティのある絵本の内容も、魅力の1つです。

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↑最初に考えた台割りです。
あえて、ずっと同じテンションで話が展開していくところも、この絵本の魅力なのかと思います。

3大きな山を乗り越えて

カレンちゃんがコピックでキャラクターを、私が水彩絵の具で背景を描きました。
この作業をするときは、どうしてもお互い直接会えない状態で行いました。
会えない期間が長くなればなるほど、不安が積もっていましたが、カレンちゃんが頑張って描いた原画を見ると、私も頑張ろうと思うことができました。
背景の色は、カレンちゃんに決めてもらいました。
私は、送られてきたカレンちゃんの原画に寄り添うような優しい色彩の背景に仕上げるように心がけました。

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4ギュッと詰まった小さな世界

絵を描くたびにどんどんカレンちゃんの絵は上達していき、とっても可愛らしい絵本ができました。本当に本当に、お疲れ様!

出来上がった絵本の、どこが好きなのかカレンちゃんに尋ねたら、「全部!」と答えてくれました。私も、どこが好きなのか選べないほど、可愛らしい世界観がギュギュッと詰まった絵本になっていると思います。

この絵本を手に取ったときは、2匹の気持ちになって夜のお部屋を冒険してみてくださいね♪

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