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VIVITA ARTISAN “SHOES プロジェクト” in 神戸 活動レポート #4 神戸の街に似合う一足のプレゼンテーションをしよう〜商品発表会に挑戦編〜

VIVITA ARTISAN "SHOES プロジェクト" in 神戸とは

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VIVITA ARTISAN とは?
子どもたちが、第一線で活躍するアルチザン(職人)やクリエイターと共創するプロジェクト「VIVITA ARTISAN」の第一弾として「SHOES プロジェクト」を神戸市で開催しました。子どもたちがプロフェッショナルの仕事に触れながらアイディアを具現化し、商品開発に挑戦します。

VIVITA × MAGARIMONO Powered by 神戸市 & ASICS
本プログラムは神戸市の「CO+CREATION KOBE Projectこどもの創造型」助成対象事業として、VIVITAが主催し実施するものです。

神戸市に本社を置く総合スポーツ用品メーカー「アシックス」協力のもと、誰も触ったことのないフットウェアを提供するブランド「MAGARIMONO」と一緒に靴づくりを学び、みんなで「神戸の街に似合う一足」を約2ヶ月かけてつくります。

11月もオンライン活動!

「しぜん」と「みなとまち」の2つのテーマで「神戸の街に似合う一足」のデザインをかたちにしてきたプロジェクトメンバー。前回の活動では、それぞれのチームの仕様書と原理試作が、MAGARIMONOに託されました。

11月12日、オンラインでMAGARIMONOから制作過程が共有され、仕様を確認します。果たして、イメージ通りにデザインされているでしょうか・・・!?

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なんと、「みなとまち」チームの神戸の街はソールの外側に大胆に配置され・・・

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「しぜん」チームの靴底デザインは、リアルな魚(鯛)があしらわれているではありませんか。みんな、MAGARIMONOの遊び心に驚きつつ、斜め上の面白さに大喜びです。

そして、11月29日のオンライン活動では発表会の作戦会議をおこない、アイディアをどうやって表現して人に伝えるか、という話し合いをしました。

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その結果、どちらのチームも「プロモーション動画」を制作することに決定し、

・新商品を発表・紹介する動画を探してみること
・絵コンテを描いてみること

という宿題が出ました。動画をつくるのは、そんなに簡単じゃないのです。

完成した「神戸に似合う一足」とご対面

12月6日(日)、再びメンバーがKIITOに集まりました。このプロジェクトもついに最終日です。が、中学生のメンバーが学校行事と重なってしまい活動に参加できなくなってしまいました。とても残念でしたが、今ここにいるメンバーで力を合わせてがんばろう!

KIITOの活動場所も、発表会仕様に整えました。少しだけ緊張感が出たような気がします。
VIVITA配信チームのかがみさんも応援に来てくれました。

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そしてついに、プロジェクトメンバーが「神戸に似合う一足」のプロトタイプと対面です!
最初の反応が割と薄かったので拍子抜けしたのですが、表情とは裏腹にその完成度にびっくりしていた模様。あちこちさわって履いてみていいけど、みなさん、発表会が終わるまでは万が一にも壊れないよう、ていねいに扱っていただくようお願いいたします・・・。

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みなとまちチームのプロトタイプ

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しぜんチームのプロトタイプ

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プロトタイプを制作したMAGARIMONOのメンバーとオンラインでつなぎます。

「みんなのアイディアやコンセプトを大事にしながら、みんなが見せたいものをちゃんと見せられるようバランスを考えながら、靴職人、デザイナーとして、ユニークさを追加して面白く表現しました。」というメッセージがみんなに伝えられました。

ちなみに「質問とかある?」という問いかけには「観覧車の柱がないよ!」というツッコミが入っていました。たしかに・・・。

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商品発表会の準備をしよう

発表会の準備を始めるにあたり、この靴について、それぞれ考えてきたことを紙に書き出しました。

・この靴にタイトルをつけるとしたら?
・この靴のデザインに、どんな思いを込めましたか?
・この靴を履いた人に、どんな気持ちになってほしいですか?
・この靴は、どこが特別だと思いますか?

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オンライン活動のときに出された宿題(絵コンテ等)をチーム内で共有して、プロモーション動画、プレゼン資料の作成に取り掛かります。

お披露目するのはプロトタイプですが、商品化を目指すという大前提のもと、あくまで商品発表会という設定です。

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「みなとまち」チームの靴のタイトルは、「神戸の街へ出かけられるように」という思いを込めて、「BE KOBE」をもじった「GO KOBE」に決まりました。

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この靴のデザインには、「おしゃれで、神戸の街を歩いたときに自慢できるような気持ちになるといいな」という思いが込められています。

そして何と言っても、神戸の街のいろんな要素を詰め込んだデザインであること。神戸の街、空、海、港、山のすべてを表現しているこの一足で、「港町 神戸」のすべてを伝えることができます。

プロモーション動画も、そんな靴の特徴をちゃんと伝えられるドラマ仕立ての演出でつくろう!ということになりました。

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タロが気に入っている、とあるオープニングシーンの再現。お気に入りの靴を履いて街を歩いて自慢する、ももかのアイディア。靴を見てみんなが驚く、あやとの絵コンテ。それぞれが考えてきたアイディアも取り入れて、全体の構成を考えます。

動画に使う、神戸のいろんなランドマークや特徴のイラストをみんなで手書きしたり、KIITOのハイザイランドの廃材を利用して「GO KOBE」のタイトルロゴを作ったり。

みんな演技初挑戦で、何度も取り直ししながら作ったショートムービーは、とっても魅力的な動画に仕上がりました。

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「しぜん」チームの靴のタイトルは、海と山、豊かな自然がある神戸の魅力をぎゅっと凝縮してあるということで「THE KOBE 〜神戸のしぜんをぎゅっと凝縮〜」という商品名になりました。ちなみに筆者の「神戸100%」という案は却下されました。

この靴の特徴はやっぱり、「靴底のリアルな魚」のデザインと、楽しい気持ちになる賑やかなカラーリング。

「かくれんぼは足跡ですぐ見つかるな」
「でも、色鬼めっちゃ強いで」
「かくれんぼも、鬼をあざむくのに使えるやろ」

というカナの発見から、プレゼンテーションの推しポイントが決まりました。

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プロモーション動画の構想は、こはるの「歩いていたら、誰かが落とした魚を踏んづけて靴底が魚になる」という絵コンテをベースにアイディアを膨らませました。

この靴のデザインで表現した「海の色、波のゆらぎ、街のあかり、山の色、空や雲の色、太陽のかがやき、神戸への思い」が靴のかたちになっていく様子をストップモーションのアニメーションで表現しよう、ということに決まりました。

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急いで絵コンテを描き、KIITOのハイザイランドの廃材を利用して、アニメーション撮影に必要なアイテムを手分けして作ります。

3時間という限られた時間のなか、みんなで協力してストップモーション撮影に挑み、駆け足の撮編集作業を経て、何とも壮大な作品が完成しました。

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ついに商品発表会

発表会が始まる時間に神戸市・アシックスの皆さんが活動に合流し、プロジェクトメンバーの保護者、ご家族の方々にも会場にお越しいただきました。みんなで子どもたちのプレゼンテーションを見守ります。

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まずは「VIVITA ARTISAN "SHOES プロジェクト" in 神戸」の活動の軌跡を振り返ります。靴づくりを学び、神戸の街について考え、みんなでアイディアを出し合い、「神戸の街に似合う一足」のデザインを起こす。それがカタチになり、ついにこの日を迎えました。

そしていよいよ、子どもたちがチームごとに商品発表をおこないます。

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少しだけ緊張していたのか、発表しながら不安そうにVIVITAクルーのほうを振り返ることもありましたが、みんな立派に最後まで発表をやり遂げました。筆者はこの2ヶ月間の思い出が押し寄せてきて思わず目頭が熱くなりましたが、ぐっと涙を堪えて司会をやり遂げました・・・。

今回の商品発表会で披露された、各チームのプレゼンテーションスライドとプロモーション動画をご紹介します。みんなで力を合わせて完成させた動画は必見です。

◆みなとまちチーム

プレゼンテーションスライド

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プロモーション動画


◆しぜんチーム

プレゼンテーションスライド

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プロモーション動画

フィードバックをもらおう

無事に発表を終えたプロジェクトメンバーに、アシックス、神戸市のみなさんからフィードバックいただきました。みなさんからのあたたかいお言葉を、一部ご紹介します。

アシックス キッズプロダクト部 椎名さん
「魅力的なデザイン、子どもたちが考えたアイディアが損なわれずに再現されているところが素晴らしい。ぜひこの靴を実際に履いて、ワクワク感やハッピーを感じてほしい。そして、どれだけ心が動かされるかを感じてほしい。」

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アシックス デザインチーム 杉森さん
「プレゼンテーションの動画や内容が、この1日で作り上げたとは思えないクオリティー。コンセプトを表現する方法として、街をリアルにデザインしたり、率直な手法が面白い。
私もデザイナーとして学びが多かった。プロジェクトに参加してやり遂げたことを、誇らしく思ってほしい。」

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アシックス スポーツミュージアム 段下さん
「イメージを凌ぐ完成度、夢のあるデザインで、履きたくなるシューズができたと思う。
ソールにデザインと機能性の両立が考えられていて、MAGARIMONOのテクノロジーにも驚かされた。いろんな可能性を感じるし、未来を見せてもらった。いつかアシックスで商品化できたらいいなと思う。」

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神戸市 岡田さん
「この靴には、神戸の魅力がたくさん詰まっている。大人が考える神戸と、子どもが考える神戸の違いが分かって興味深かった。みんなが考えているような、元気な神戸にできるように神戸市もがんばる。これからも学校では学べないようなことを、いろんな場所で学べる取り組みをもっと増やしていく。」

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神戸市 辻さん
「みんな最後までよくがんばってくれて、素晴らしいシューズができた。子どもたちが表現した神戸はワクワクしたり、楽しい、おしゃれ、ポジティブなイメージ。神戸がどんなイメージを持たれているのか、神戸らしさを再確認できるいい機会だった。世の中は大変な状況だけど、子どもの学びを止めないよう、これからも努力していく。」

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なお、KIITOは今春改修予定だそうです。新しいKIITOで活動する日が楽しみですね。

みんなで集合写真を撮影して、この活動のすべてが終了です!
完成したプロトタイプは、KIITOほか、いくつかの場所で展示される予定です。

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これで解散なんて本当にさみしいですが、神戸でVIVITAが活動するときにはきっとまた来るよ!とみんなが言ってくれました。再会を信じています。

SHOES プロジェクトの活動を通して

みんなのアイディアがかたちになったプロトタイプ、その魅力をプレゼンテーションするために作成した動画やスライドの出来栄えは、みんなの想像を超えるものでした。

大人から何かを教わるのではなく、みんなで一緒に「つくること」を通して自分の興味や好奇心と出会い、「新たな問い」を発見してくれたらうれしく思います。

私たちVIVITAは、神戸の子どもたちと2ヶ月にわたって活動するなかで培った信頼関係と経験を大切にして、今後の活動につなげていきます。


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