ペン画の神様と称された樺島勝一にとっての「正チャンの冒険」 【後編】
執筆:大橋博之(記事協力:マンバ)
「ペン画の神様」と呼ばれ、「船の樺島」と評された勝一が最も名を馳せたのは、少年雑誌『少年倶楽部』(大日本雄弁会講談社)で人気を博していた山中峯太郎、南洋一郎、海野十三らの小説に軍艦や戦車、飛行機、動物など重厚で細密なペン画を描いたことによる。
勝一にはペン画の描き方を指導する著書がある。ペン画の講義をまとめた『ペン画講義録』(大正7年/日本社)をベースに加筆・改定した『ペン画の描き方』(昭和15年/弘文社)。それをさらに加筆・改定した『