massaging capsule|路地裏、幻のカフェへ
夏の午後。家の裏手にある木戸をくぐり抜けて、砂利道を足裏に感じながら私は出かけました。いつも途中で迷ってしまい辿り着けないカフェを目指して。
そう確か百日紅の大木がある家が曲がり角の目印です、間違えないように。満開の花の下を、猫の通り道ほどの路地の生垣を縫って進みます。
突き当たりに手書きの看板を見つけました。白い洋館風の看板建築は今日こそは目の前に佇んでいました。左右対照の大きな窓の木枠には旧い模様のガラスが嵌められて、泡立て器とボウルの擦れるリズミカルな音が中か