ENTPがENTP強メンタル説を否定する
自分というブランドに心酔し、ENTPを自分のブランドの一要素だと思っている人間がそのブランドを傷つけるようなことを言うのもなんだがENTPって噂ほどの強メンタルの持ち主ではないように思う。
ESFPの友人がENTPはかっこいいとか言ってて、その理由に絶対にダメージを受けなさそうというのを挙げてたからそんなことはないと言いたい。
ENTPがこのような印象を抱かれている背景は架空のキャラクターのキャラが強過ぎるせいだろう。架空のキャラクターの影響でENTPは精神的なダメージに強いと思った人たちが、現実のENTPの見てそれを確信する光景が簡単に思い浮かぶ。
残念ながらそれは幻想である。
相手が画面の向こうのキャラクターであってもENTPであってもそうだが、殆どの場合君たちが見ているのは彼らの表層に過ぎない。
他のタイプと違って、ENTPが自分の心に気づいてそれを人に見せるのは独白の時か完全に参っちゃってる時だけだから、他人に気づけというのは無理があるし、これは仕方のない勘違いだと思う
ということで自認ENTPが自分を参考にENTPのメンタルを考えてみる。
まずENTPが強メンタルを演じていられる理由
①平常時のストレス耐性が多分高い
もともと柔軟な思考と多くの可能性を考える癖を持っているENTPは躊躇うリスクの基準が他者より高く、リスクの中にあっても「なんとかなる」とポジティブに捉えることができるからストレス耐性が非常に高い。
②平常時のダメージコントロール(?)がうまい
他人と違う自分を模索し続けて来たENTPは、自分に絶対的な自信があるから周囲を気にせずに振る舞える点でダメージを受ける機会自体が少なく、Fiが劣位機能にあるおかげでダメージをそれと気づかずに溜め込むから本人も含めてほぼ確実に彼らが傷ついてることはだれも気づけない。
③多くの人が持ってるであろうエニアグラム8のせい
自分もメインの方に持っているが、ENTPとタイプ8には一致する部分が多いからメインかウイングのどちらかにこれを持っている人は多いと思う。
タイプ8は感情を他人に晒すことを恐れる。身内以外に対しては感情のことを弱みだと思ってるし、感情を晒せば他人につけ込まれるとさえ思ってる。
身内に対しては、純粋に、見返り意識とかでは全くないけど“自分が相手を大事にしてるから相手も自分を理解してる”と確かめもせずに思い込んでるせいで感情を表に出して相手に伝えたことがない。
だから敵も味方もタイプ8持ちENTPの内面は理解しようがない。
しかし自分はこれらを根拠にENTPはメンタルが強い訳では無いと主張する。
彼らはメンタルが強いのではなくダメージを実感できないだけなのだ。
そしてダメージに慣れていない心はいつまでも脆いままで、容量も小さいから、参ってる時に普段受けないダメージを一気に受け付けると簡単に決壊する。
ENTPのメンタルが実用的では無いと思う理由
①ストレス耐性は高いけど、短時間に集中したり持続したりすると弱い
上でも書いたようにENTPがストレスを受け流せるのは、彼らの柔軟な思考が解決策を見出すので、窮地にあっても「なんとかなる」と安心していられるから。
しかし短時間の場合はENTPらしさが足を引っ張る。我々は柔軟な思考で生み出した幾つもの可能性を吟味してから動きたいし、それができない状況ではフラストレーションが貯まるから、短時間に集中してストレスをかけられると外的要因というより内的要因から簡単に限界を迎えて爆発する。
持続的にストレスを生む環境にも弱い。ただでさえ同じことがずっと続く状況は嫌いなのに、原因を解決しようとして解決できない状況は、自分のやり方が間違ってると言われているようなものであり、こちらもまた自分の中から暴発する。
②平常時のダメコンの内容がアドレナリンで痛みを忘れるのと同じ
さっきの②をひっくり返したような形になるが、自分の心を理解していないから今自分の中でどれだけの負荷がかかっていてどれだけの感情が溜まってるかがわかってない。そして、これまで継続的な負荷に身を晒したことの無い彼らの心は意外と脆く、許容量も他の人と比べて小さい。
感情に気づかず無視し続けてきた彼らは、突然感情が爆発する。自分達でも予期していない爆発なだけに勢いが激しくなり過ぎたり、感情的にはめちゃくちゃ荒れてるのに頭の中は意外と冷静だったり呆然としてたりする。
③ENTPの趣味とタイプ8の相性が悪い
ENTPは人と話をするのが好きだし、何かに興味を持った時や気に入らないことがあった時には躊躇なく言葉を戦わせようとする傾向にある。
そしてENTPは自分が間違っていると分かったら素直に謝れるからこそ討論者でありながら人に嫌われずに紛れられるのだが、タイプ8はそれが出来ない。
タイプ8は自分が他人に負けるのを何より恐れる。人と話をする時にそれが批判や注意ではない、推奨のような形であっても自分に対する指図や批判と受け取ってストレス耐性の高さが嘘のように感情的になるし、万が一言い負けようものならその精神は支柱を失って崩壊する。
なぜENTPはこのような相反する特性とそれに伴う苦痛を抱えているのか。
結論:ENTPのメンタルは見た目だけで、実際はストレス耐性の高さと自身の感情への鈍感さでダメージに気づいていないことと、徹底した個人主義ゆえに他人に感情を見せることを極度に恐れることで、自分にも他人にも悟られないまま感情の揺れを時限爆弾みたいに後に回しているだけということ。
ちなみに復活は簡単である。感情を爆発させてボロボロ雑巾になってても、長期間その状態を維持することはなく、2〜3日もすれば次の興味の対象に目移りして立ち直ってる。特に何かすることは無い。
そう考えると爆発まで痛みに気づかず、痛みに気づく頃には既に爆発してて、爆発を終えたらすぐに回復できるENTPってだいぶコスパ良いな。
例外 ENTPが不健全に病みかけながらギリギリ正気を保ってる時
自分はENTP-Aらしいから自分だけってことは無いと思うがこの時が1番辛い。
普段なら気にしないようなことを第6機能でENTP御用達のFeセンサーが必要以上に探知してくれるせいで、ENTPの社交性が自分を傷つける言葉に自分から突っ込むための能力に変化する。しかもまだ爆発してないからそのダメージは発散されずに心の中を永遠に削り続ける。
Eの社交性を失わないまま強化版Feで増幅された人の悪意を受け取り、正気を保ってるせいで持ち前のプライドが悪感情を発散させることを許さないからFiを持たないせいで成長してない脆い心を延々と傷つける。
これは時間経過で一時的に忘れることはあっても本質的には忘れることのないもので、爆発して堕ちる時までことあるごとに蘇っては自分を苦しめる。
ENTPはメンタルが弱いと言うと、
「一般にENTPはメンタルが強いと言われいるのだから、それはENTPじゃ無い。メンタルが強いという選択肢を選んだからENTPと表示されているはずだ」
と思うかも知れない。その考えは合ってるけど間違ってるだろう。
*以前どこかの記事で書いた気もするが、ENTPの武器は無数に作れる上にほとんどのタイプへの擬態を可能にする万能なペルソナである。
これ自体は非常に便利な代物なのだが一つ大きな欠点がある。
それが自分でも素の自分がわからなくなるという点だ。
そしてどんなキャラの時も自信があり強気な性格を演じている以上、Fiを劣位機能にもって自分の心と向き合うことが少ないENTPが診断時にそのような選択肢を選ぶことはありえない話ではなく、むしろそっちの方が見栄を張らない正直な結果であると言えるのではないだろうか。
*書いてなかったから後で書きます