別班と乃木憂助


◆別班について作中で語られたこと

  • 公には公表されていない自衛隊の陰の諜報部隊。
    自衛隊のなかでも超一流の人材だけが集められ、民間人に紛れて国内外で諜報活動に従事し、テロを未然に防ぐなど国防のため活動している。

  • 政府非公認だからこそ、いざというときは非合法な手段もとれる。
    目的のためなら法律もモラルも関係ない。

  • 別班に配属された者は経歴を完全に抹消され、公安でも調査できない。

  • 内閣官房副長官(元公安)の上原史郎は「シビリアンコントロール(軍事力に対する民主主義的統制)のきかない連中」だと反対していた。

◆乃木憂助が語る別班

  • 乃木は自衛隊入隊後、すぐに心理戦防護課程の試験を勧められて別班へ。
    東大大学院に入るよう言われ、学生生活の裏で訓練を行った。
    訓練は全て上官とふたりきりで行われ、潜入、尾行、盗聴技術などを叩き込まれた。

  • 内部の人間にもその組織系統は教えられておらず、人数や潜伏先、指揮系統はすべて不明で、直属の上司しか知らない。
    乃木の上司は櫻井里美だが、詳しい素性は不明。

  • 乃木が知る他の別班員はノコル捕縛作戦メンバーの5人(黒須、高田、和田、熊谷、廣瀬)。
    基本的に個別行動が多いので、他のメンバーには会ったことがない。

  • 別班員は世界中のありとあらゆる場所、特に大手企業に多く潜伏し、内部機密、会計情報、業績予想などを共有している。
    そこで得た機密情報は交渉材料などに使われる。

  • 黒須は別班の資金調達担当で、証券会社からの信用がある。

ただしこれは任務としてテント潜入中に語ったことなので、全て事実とは限らず、意図的に伏せられたことや嘘が紛れている可能性もある。
乃木と黒須はバディのような関係として描かれているが、テントの前ではそれに触れず「基本は個別行動」と話した。また、乃木に訓練を行った上官が誰かは不明。

◆乃木憂助が別班に配属されるまで

1999年6月(18歳):ロンガリーミリタリースクール 卒業(主席)
1999年9月(18歳):コロンビア大学 入学
2001年9月(20歳):同時多発テロ事件発生
2003年6月(22歳):コロンビア大学 卒業(公安確認済み)
(この間に自衛隊入隊、心理戦防護課程の試験に合格する)
2004年4月(23歳):東京大学大学院 入学(訓練開始)
2006年3月(25歳):東京大学大学院 卒業(初任務で暗殺を行う)
2006年4月(25歳):丸菱商事 入社

コロンビア大学卒業後、東大大学院に入るまでの10ヵ月の間に帰国→自衛隊入隊→別班配属が決まっている。乃木はミリタリースクールを首席で卒業しているので、異例の早さだった可能性もある。

◆判明している別班員とその表の顔

  • 廣瀬瑞稀
    EU各国に医療系システム機器を販売するレイシル勤務
    システムエンジニア

  • 和田貢
    アイチ自動車ロシア支社勤務、現地企業と電気自動車の共同開発に従事
    営業職

  • 熊谷一輝
    万俵製作所勤務、航空機器メーカーに電子機器部品を供給
    エンジニア

  • 高田明敏
    経済産業省資源エネルギー庁勤務
    官僚
    乃木を実父の殺害が発生しうる任務に参加させることを案じていた。

  • 黒須駿
    JKT資源開発勤務、地下資源などの探査、掘削の研究開発を行う
    エンジニア
    ※オリベ化学のエネルギー事業開発担当者・蘇我もその名前を知っており「世界で10本の指に入る資源開発プラントの技術者」と評した。

  • 乃木憂助
    丸菱商事で中央アジアのエネルギーインフラ開発事業を担当
    営業職
    ※「別班は海外を飛び回ってなんぼ」なので、海外出張しやすいよう、わざと出世ルートから外れている。

※他に司令の櫻井、司令室勤務の奥西(移動経路の計算など任務の補佐を行う)が判明しているが、表の顔は不明。
※乃木、黒須、高田は過去にも『E132計画』で共に任務にあたっている。
※乃木がノコル捕縛作戦のリーダーに任命される前は、高田が号令をかけていた。

◆乃木憂助の別班バレ

【明確にバレている】
・公安部部長 佐野
・公安部 外事第4課 野崎
 ※2人は国防のため乃木=別班であることを伏せる
・テント幹部
 ベキ、ノコル、バトラカ、ピヨ、アリ、おそらくシチ、マタも

【バレている?】
・太田里穂
・公安関係者(ドラム、警視庁サイバー犯罪対策課 東条、新庄)
・バルカ警察(チンギス、カメラを解析したバヤル)
 ※チンギスは本城直弼名義のパスポートの存在についても把握している。

◆他の別班員の別班バレ

【廣瀬、和田、熊谷、高田】
公安関係者、新庄、バルカ警察、テント幹部?

野崎が周囲にどう説明して彼らを日本へ運んだのか明らかにされていないので、バルカ警察や公安のなかで彼らの素性がどれだけ広まっているのかは不明。

【黒須】
確実:テント幹部
疑惑:野崎、ドラム、バルカ警察

最終回の会合で野崎、ドラム、バルカ警察と対面しているが、会話は一切していない。
乃木の隣に座っていた男=黒須駿と特定されても、資源開発プラントの技術者という表の顔から一応ごまかしはきく。

◆気になるポイント

乃木と黒須の関係。
黒須に訓練を行ったのが乃木だから、ペアでの行動が多い?
だとしたら、乃木に訓練を施したのは誰なのか。続編での登場機会はあるのか。

新庄とテントのその後。
新庄は乃木がベキの息子であることを知っている。
乃木=別班の疑惑は佐野に否定されたが、納得したかどうかは定かではない。乃木に撃たれた別班4人の入院先も突き止めているので、黒須以外の別班メンバー5人を特定済の可能性もある。
ベキを信奉するモニターだった新庄は海外逃亡に成功したのか、テントが解体され、今後どうするつもりなのか。
乃木家の家紋(=テントのマーク)が入った守り刀を持って黒須がバルカに残っているが、そこからまたストーリーが発展する可能性も?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?