“F”とVIVANT登場人物の関わり

乃木憂助のもうひとつの人格、“F”が周囲の人間をどう見ていたかのメモ。
ドラマ前半は乃木の謎を強調するため登場シーンが多く、逆に素性が明らかとなりテントの核心に迫っていく後半はほとんど登場しないので、前半の“F”は多少割り引いて考える必要があるかもしれないけど、とりあえず。


≪Fと主要人物≫

◆Fと乃木憂助(1話~)

「しけたツラ」「考える前に動け」「全部お前がアホだからだ」など、乃木が迷っているとき、弱っているとき、発破をかけに現れる。口や態度は悪いがいつも憂助を案じ、命を守ろうとする。ベキとの対峙を前に過去を振り返る憂助を茶化したときは「悪かったよ…続きどうぞ」と謝った。

6話でテントのリーダーが実父と判明し、モンゴルのホテルで憂助と問答&帰国後の自宅で薫の件で話し合った後は、9話のラストで憂助が任務だと告白するのを反対するまで登場しない。
最終話ではベキを公安に引き渡すことを覚悟した憂助に「苦しいよな」と寄り添った。
⇒乃木憂助のなかには相反する考えや、抑え込んでいる本音がある。

◆Fと野崎守(2話~)

距離の近い野崎について「あいつのお前を見るまなざし、お前に気があるんじゃないの?」「普通男に壁ドンするか?」と、憂助に警戒するよう伝えた。
その後砂漠ではぐれた薫を救出後、約束の時間に間に合うよう急ぐ憂助に「野崎なら2~3時間は待っててくれる」と言っているので、初期からその人間性は信頼している模様。
⇒距離感の近さに警戒してはいるものの、信用している。

◆Fと柚木薫(2話~)

砂漠ではぐれた薫を捜索する憂助に「あんな聖母マリアみたいなとこ見せられちゃな、俺だって胸が熱くなった。そんな女に惚れる気持ちは分かる」と言いつつも、憂助の命を優先して諦めるべきだと諫めた。
帰国後薫と再開しようとしたときは「あいつは絶対野崎に気がある。しかもアディエルが死んだ途端乗り換えたんだぞ、お前の手に負えるような女…(じゃない)」と忠告するが、アディエルとの婚約が嘘だと分かった後は態度が変化。薫やジャミーンを守りたいと思う気持ちが愛ではないのかと諭す。テント潜入という危険な任務を前に距離を置こうとする憂助に対し、反対の姿勢を示した。
⇒恋愛によって傷つくことを恐れ、職業柄関係を深めることを諦めているが、一方で誰かを愛し愛されたいと願ってもいる。薫に対しては母を重ねるシーンが多い。

◆Fとノゴーン・ベキ(6話~)

「父親っていっても悪魔みたいなやつ」「お前(憂助)はあいつを殺すんだ」「ベキに会うのはいい、だがその時は親父を殺す時だ」とテント潜入を前にして父への思いを募らせる憂助をたしなめた。
⇒国防最優先でテロ組織の首謀者は許さないという強い気持ち(F)と、家族を求める気持ち(憂助)に揺れ動いていた。

◆Fと黒須駿

黒須の前では基本的に憂助が主人格だが、丸菱商事での憂助とは異なり、頼りない雰囲気ではない。必要に応じて(山本、アリの尋問時)Fと交代している。
⇒メインビジュアルの5人のなかで唯一Fの言及がない。黒須と一緒にいるときの乃木はフラットな状態?

≪Fとその他の人々≫

◆Fとサム(1話)
「アメリカのお友達」と呼び、送金先を特定するため頼るよう憂助に進言する。

◆Fとナジュム(2話)
誤送金の件でバルカならクビだと笑ったナジュムに「俺のせいじゃないって言ってんだろ!」と怒鳴りつける。

◆Fと河合幸二(3話・5話)
乃木を誤送金の犯人だと決めつける河合に「ムカつくなー!」と苛立ちを見せ、犯人が山本だと分かった後はオフィスで河合の言葉を正確に再現し、怒りを露わにした。

◆Fと長野利彦(3話)
ザイールについて詳しく聞き出そうとする長野を「なんか匂うな」と怪しんだ。
なお4話でFは山本に対し「長野か宇佐美あたりがモニターと踏んで動き出すのを待ってた」と語っている。

◆Fと山本巧(4話)
別班として山本の尋問を行おうとした憂助に「ここは俺の出番だろ」「お前じゃ頼りないんだよ」と主導権を奪った。
「鬼畜野郎が」と罵って顔を掴んだ後は顔をしかめて手を拭いている。山本が太田への暴行を告白したときは心底軽蔑したような表情を見せた。
そんな山本に唾を吐きかけられたFはさぞかし立腹だったに違いない…。

◆Fとアリ(5話)
「罪のない母親が死んだのはお前のせいだ」などと脅しながらテントの情報を聞き出した。
テントのリーダーがベキと分かると主人格は憂助に戻り「家族をひどい目にあわせてすみませんでした」と謝罪している。

⇒相手を警戒するとき、強い態度に出なければいけないときにFは現れる。また乃木憂助をバカにされると怒る。


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