別班員・乃木憂助についてのメモ


◆乃木さんの別班っぽい描写

※4話で乃木=別班と判明する以前で、作中で言及があった点(アリの携帯すり替え、足元への銃の仕込みなど)を除き、気付いたところ

【1話】

  • サムとの電話でCIAがテントについてどこまで把握しているかを探っている。

  • スーツに革靴で砂漠に置き去りにされても、気候や体力に応じた無駄のない行動でなんとか生還を果たす。

  • 野崎が外交官と聞き、すぐに出身を訪ねる。

  • モスクに隠れる際、周囲を確認してから扉を閉めている。

  • 警察犬から逃れるため潜伏したトイレから出ようとする際、人(ドラム)の接近に気付くと躊躇なく薫の手を離した。

  • 馬に乗れる。野崎に褒められて「だいぶ思い出してきました」と返しているので、過去に乗馬経験があるっぽい。

  • 野崎に「お前は何者だ?」と質問されてもすぐには返答せず、逆に公安の情報を聞き出そうとする。

【2話】

  • 野崎との会話で無知なフリをして公安の情報源を探る。

  • 野崎がホワイトボードに文字を書きながら『VIVANT=BEPPAN』に辿り着いたとき、後ろでそれを見ている。

  • トンネルでの脱出時、すぐに野崎の意図を理解して確認する体で薫に説明している。

  • 野崎が裏切り疑惑のあったナジュムをトンネルに引きずり落した際、冷静に出入口を閉めている。

  • 赤い洞窟のなかで薫に「乃木さんが別班に間違えられたと?」と言われ、得意げなフリをして笑い話にする。

【3話】

  • 帰国後すぐに業務監査部の河合によってスマホ、パソコンなどを没収されるが、なんらかの方法で薫の就職先とジャミーンの受け入れ先を特定している。

  • サーバールーム侵入時は危険が迫っても任務遂行を優先し、床下に隠れて難を逃れる。

  • 誤送金事件の真犯人を突き止めるため監視カメラの映像を見ているとき、野崎が指摘するより前に窓ガラスに映った犯人の顔に注目している。

◆公安をも騙す演技力

大手商社勤務のエリートのはずが、社内では「出世レースから脱落した」だの「生涯年収はたかが知れている」だの評価が低く、野崎からも「別班にしてはレベルが低すぎる」と言われた乃木。

野崎がバルカから帰国する飛行機のなかで「何も知らないバカなフリをしているのが一番」と諭していたけれど、常日頃からそれをやっているのが乃木憂助だった。
無害な人間を装い、周囲の警戒心を解いてさりげなく情報を聞き出し、自分の持つ情報はタイミングを見て開示する。

憂助=凡人、F=別班というわけではなく、人格交代しなくても日頃から凡人を演じ切れるし、必要に応じて別班の顔に切り替えることもできる。

◆切り替えが早く、情に流されない

乃木と山本は2006年に丸菱に入社した同期。配属先は違っても17年にわたる付き合いがあり、山本がテントのモニターだと知ったときは乃木もショックを受けている様子だった。
それでも黒須が山本を捕らえた後は別班として淡々と任務を遂行。国に害する人間と分かると躊躇なく橋から突き落として、17年間の思い出を振り返ることなんてしない。

ジャミーンのために黒須も知らなかったっぽい特技を見せたり、ラクダを労ったり、ひどいことしていた山本を罵ったり、被害に遭った太田を安心させるために機密情報見せたり、可能な限り人命優先だったり、人間らしい情やモラルは持ってるのに。

瞬時に天秤にかけて取捨択一し、決断に躊躇わないのが乃木という感じ。
丸菱のオフィスでFが河合にブチ切れて周囲にドン引きされたときも、Fが「これで別班業務に専念できる」と言えば「そうだね」とあっさり。
ラストでも個人の復讐や恨みよりも国家を優先し、長年会いたいと願い続けていた実父相手にも引き金をひくほど(発砲したのはFだとしても)。

国防のためなら自身の評価も感情も切り捨てられる。

◆不測の事態にも冷静に対応

砂漠で置き去りにされたり、太田救出のために別班だと勘付かれることになったり、黒須が共にテントに捕らわれることになったりしても、状況に応じて計画を変更し、常に冷静に対処している。

テント潜入時に黒須の狙撃に失敗し、一緒に捕らわれることになったのは乃木のミス。
それでも焦りや動揺は一切見せず、黒須に単独で行うはずだった潜入任務に気付かれると幼い素振りで裏切りを信じ込ませ、テントからの信頼を得るためにその反応を利用した。


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