街角のおんな

その女(ひと)とはよく、交差点で信号待ちをしているとき
角を曲がったとき、偶然よく会った。

曲がるといるし、信号待ちをしていると
向かいの交差点で同じく信号待ちをしている。

あまりにも続くので何だろうと思っていた。

しばらくしてその理由がわかった。

ほどなくして私がある大きな交差点近くのマンションに引っ越しをした。
その交差点で信号待ちをしていたら、向いに彼女も信号待ちをしていた。

また会った(何度目だ?)。
そして次に彼女の姿を見たのは、その交差点の角にある建物に入るところ。

なんとそこは彼女のご実家のある歯医者さん。
道を挟んだ、角向いのお隣さんだったのだ。

ミライに住む家の記憶が見せたのかもしれない。
不思議な偶然。なのかも。

謎が解けてからはぱったり彼女と会わなくなった。
次住むところもそんなサインが来るといいな。


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