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世界避妊デーによせて〜女性にも避妊の選択肢を〜

9月26日は世界避妊デーでした。

世界では、低中所得国の7400万人の女性が毎年意図しない妊娠をしており、これにより毎年2500万件の安全でない中絶と47000件の妊産婦死亡が発生しています。

こういった意図しない妊娠を世界的に減らしていこうという国際的なキャンペーンが『世界避妊デー』です。

日本での避妊方法は、男性用のコンドームが75%で女性が使用する低用量ピルが6%に比べ、欧米では男性用コンドームが25%、低用量ピル31%、女性が子宮内に装着する避妊具が14%です。

この結果からわかるのが、欧米では女性主体の避妊が45%もあり、日本では男性主体の避妊が大部分を占め、女性ができる避妊としては選択肢が限られるという現実が浮き彫りになっています。

女性が負担なく避妊できる環境を

1994年カイロで開催された国際人口開発会議にて、

『いつ産むか、何人産むかを決めるのは女性の権利』と提訴され、これがきっかけとなり多くの国の意識が変わったのだそうです。実際にイタリアではこの会議の後に人口妊娠中絶の件数が減少したと成果をあげています。

また、イギリスでは日本より40年早く1961年に低用量ピルが承認され、処方箋があれば誰もが無料で入手できるようになっています。

避妊方法に関して男性主体のコンドームだけではなく、肌からホルモン吸収することによって避妊ができる避妊シールというものがあり、肌色で目立たないし女性が自分でできる避妊方法としてはもっと普及したらいいのになと思うものもありました。

日本の人工妊娠中絶は年間で14万5,000件余り。昨年の調査で妊娠を望んでいないのにパートナーが避妊をしてくれなかった経験があると答えた女性はなんと52%と半数を超えているのが現状です。

妊娠という女性にとって大きな転機となるものが自分で決められないのは悲しい現実ですし、今の時代もっとたくさんの方法があってもいいのではないかなと思うのです。イギリスでは低容量ピルは処方箋があれば無料ですが日本では1ヶ月に約2,500円〜4,000円とまだまだかかる費用についても行政や国のバックアップが必要です。

フランス政府は来年1月より『25歳以下の女性については、ピルや避妊リングなどを無料で提供する』と発表しました。女性が経済的な理由で避妊ができないのはあってはならないことだと述べています。

予定外の妊娠の結果を背負わなければならないのは女性です。妊娠に伴う男女の差を政府が認識しそのギャップを埋めていく動きがもっと活発になっていったら良いなと願っています。

そんな女性の願いをカタチにするために活動されている団体が日本にもあります。

私も微力ながら賛同し、支援もさせていただきました。自分を守り、未来の女性たちに与えられること、それは自らが声を上げることなのではないかと思います。

海外では様々な避妊方法があることがわかり、それと同時に自分がいかに無知だったかもわかりました。知らないなら欲しいとも思いません。女性たちが求める避妊の選択肢がもっともっと広がるよう考えるきっかけになった世界避妊デーに感謝です。

おわり



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