S.F.3.Dオリジナル(憧れの横山宏先生)

note始めたものの、何を書けばいいのかよくわからない。もちろん一応会社の公式アカウントなわけで、自社の販促につながるようなことを書くのが一番いいし、そうあるべきなんだが、それもなかなか筆が進まない。最悪だ。

まずはここ最近で一番幸せだった体験を書いてみるのがいいのではないか、そんな気がしてきたので、八王子で開催されている「横山 宏のマシーネンクリーガー展
立体造形でみせる空想世界
」について書いてみようと思う。

僕が中学生の頃に愛読していたホビージャパン。自分が作るプラモデルとプロが作る作品との差に絶望を覚えながら、それでもわくわくしながら毎月楽しみにしていた。中でも横山宏先生の「S.F.3.Dオリジナル」は先生オリジナルの世界観とデザインされたメカが実際に模型として作成され、ジオラマにストーリーが重ねられていく連載だった。僕はハマりにハマり、後に日東からプラモデルが出たときはすぐに買いに走るくらいだった。

ときは流れてあれから約35年。夢も希望も枯れ果てたおじさんになった僕は、Facebookの投稿で八王子で横山宏先生の作品が展示されているイベントを発見した。しかも発見したその日が初日。なんと横山宏先生自ら作品について語ってくださるそうではないか。

気がついたら僕はのぞみに乗っていた。

八王子には過去に一度しか行ったことがないので、途中で電車を間違えて聞いたことのない土地に行ってしまい、引き換えして会場についたらイベントは始まっていた。僕と同年代のおじさん、おじさん、おじさんに囲まれて憧れの横山宏先生が作品の解説をなさっていた。自分の中の時計が一気に35年巻き戻って、模型少年と化していた僕は、横山先生を見ながら泣きそうになった。そして展示されているものすごい数のイラスト、立体造形。あれだけ憧れた模型が、そして作成したご本人が目の前にいる。京都から来てよかった。そんな思いで少しでも先生のそばに行きたくて会場を歩きながら解説する先生を少し先回りして待ち構えたりもしたw

僕と同じ世代の人はこの写真、見覚えがあると思う。S.F.3.Dオリジナル別冊の表紙と同じ写真だ。

僕の一番好きなホルニッセ。今見てもP.K.Aはかっこいいし合体したホルニッセは最強にかっこいい。

クレーテ(Kröte)。連載で先生がクローテって書いて、翌月ドイツ語ではクレーテって読むそうだ、すまん、と書いていたのを未だに覚えてる。35年以上前なのにね。

連載当時とても興奮したファルケ。双胴の部分はP-38ライトニングのプラモデルの流用、エンジン部分はヤクルト。かっこいいなあ。もうそれしか出てこない。

そうやって先生をストーキングしながら話をずっと聞いていた。先生は話し上手で、笑いを交えながら、色んな話をしてくださった。ぶっちゃけ、舞い上がってた自分は話の内容を殆ど覚えていない。

そして初日のトークイベントということで、MAX渡辺先生も参加なさっており、今でも一枚写真が残っているが、僕の横にMAX渡辺先生と横山宏先生が並んでいるという模型ボーイだった頃の僕が聞いたら絶対に信じないようなシチュエーション。京都から来てよかった(二度目)。

S.F.3.Dオリジナルは途中で名前が変わり、マシーネンクリーガーになったが、最初に掲載した写真の空の青さとともに、S.F.3.Dとして心に焼き付いている。

横山宏先生、MAX渡辺先生には僕の半生を豊かにしてくれたお礼を直接言いたかったが、それも叶わなかった。いつか伝えられたらうれしいな。


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