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ヴァージンVS過去・現在・未来13~キティとりぼん登場~

ヴァージンVS過去・現在・未来 13

デモテープ制作が終わり、いよいよデビューに向け走り出したヴァージンVSの前に、キティレコードとプロダクションのりぼんが登場します。1980年の夏が終わろうとする頃でした。

当時我々が困っていたのは、練習にかかるスタジオ費用が結構かさみ、ライブでの収入がそのまま練習代に消えてしまうという情けない事情、これを何とかしたい。
この、ささやかな願いを、りぼんのKさんに話したところ、ウンウンとうなずきながら、
「わかります、わかります」
と繰り返されています。
ほとんど「わかります」と「大丈夫ですか」しか印象にないKさんです。

日を改めて、次に登場されたのが、りぼんの社長のOさんで、なんか10月からりぼんに所属するということになりました。とんとん拍子とはこのことか?
このときの会見で、アサリのワイン蒸しを2皿食べたので(私1人で食べたのではありませんが)、口の傍に吹き出物ができたのを覚えております。
後日、しんぺい氏が、
「普段食いつけないもん食べたからだ」
と言っていましたが、確かにアサリのワイン蒸しは、今もあまり食べないかも。
なんでこんなしょうもない事ばかり覚えているのか??

レコード会社はキティレコードという事で、つまりは当時破竹の勢いのRCサクセションと同じルートに乗せようということですね。
キティレコードのT社長の太っ腹で、森魚ちゃんが当時抱えていた諸問題も解決し、デビューに向けて、さあ行くぞ!!ということになったのですが、我々はミキサーの川崎さんも一緒に来てほしかった。
しかし、会社に所属するとVS以外の仕事もしなくてはならないので、川崎さんはきっぱりと、自分は行かないと断言されました。
あの奇怪な運転ルートを選択する川崎さんは、やはり我が道を進まれることを選択されました。
川崎さんはヴァージンVS以降、バンド活動から遠ざかっていた私に、
「ロックやろうぜ!」
と声をかけ続けてくださいました。
再度、瞑目合掌!

ここまで書いてみて思うのは、ここで第1期のヴァージンVSは終了したのかな?
ここからは第2期のヴァージンVS、すなわち、我々の意思だけではなく、レコード会社、プロダクション、音楽出版社というトライアングルの中での活動に入っていくことになるわけですね。
そうなると、いよいよ大変だ~っ!森魚ちゃん!

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