ナレーター「プロ2歳児の朝は早い」1/2
⚠︎このお話は半分のフィクションと2割のノンフィクション、そして3割のコピペで構成されています。
◎◎県◎◎市、利便性のいい駅の近くにある 築XX年のマンションの一室 ここが日本でトップクラスのプロ2歳児ぱかちーの住処だ
表舞台では決して語られることの無い2歳児業界の真実を求め我々はプロ2歳児の一日を追った
午前六時半、割と明るくなったこの時間にぱかちーは起床する
ナ「割と朝早いですね」
ぱかちー「お仕事がたくさんありますし、この時間帯に 起きなきゃ 間に合わないんです」
ナ「お手伝いですか?」
ぱかちー「いや、パパのお手伝いは午後三時からです」
ナ「ではお仕事とは?」
>>1「面白そうなものを……じゃなくて、危ないものを撤去することです、えっと今日は……」
我々と会話している間もぱかちーは引き出しをひっくり返す手を止めない、これもプロの成せる「業」
というものだろう
ぱかちー「あっ、この新生児ミトンいいな」
ぱかちー「このお洋服じゃサイズきついな……」
引き出しを漁ってる間ぱかちーは絶えず一人言を呟く、黙って漁ってると寂しいからという理由らしい
ぱかちー「ママが寝てるので話し相手もいませんし、一人言を喋ってないと気分が乗らないんです」
ぱかちーはかつてひとり遊び派ではなく母親がいないと遊べない派だったらしい、この行為もその名残なのだろう
ぱかちー「ふぅ……終わった」
ぱかちーは引き出しをそのままに部屋の中の小さなテントに向かう
ナ「これから何を」
ぱかちー「赤chの巡回を、これもお仕事の一つです」
かつてプロ赤ちゃんを志していたぱかちー、この行為もまたそのころの名残なのか
ナ「何故プロ赤ちゃんの道を諦めたのですか?」
ぱかちー「んー……簡単に言えばわたしには険しすぎる道だった、そう言うことなのかな、なんて言うかプロ赤ちゃん業界って下手したらプロ2歳児業界より厳しい世界なんですよ、まずミルクと離乳食だけですよね。自分の好きなものが食べられない、だから我慢するしかない、それがわたしには辛くて」
ナ「だからこの業界に?」
ぱかちー「だからって2歳児業界が簡単ってわけでは無いですよ、わたしも今の地位を手に入れるためたくさんの時間がかかりましたし」
そう語るぱかちーの目は険しい
ぱかちー「よくいるじゃないですかわたし毎日赤ちゃんでツレーとか、僕マジ保育園2歳児クラスだはwとか、わたしそういう奴ら許せないんですよ、お前らはプロ赤ちゃんやプロ2歳児の辛さがわかってそれをいってるのか、と。だから今日も赤ちゃんや保育園児のふりしてる胎児や新生児共を赤chで叩いてるんです、正直言って不愉快ですよね、プロ赤ちゃんやプロ2歳児の方々に失礼ですし」
決して甘くないプロ2歳児の道、彼ら胎児や新生児がこの茨の道に迷い込まないよう某大型掲示板で警鐘を鳴らすのもぱかちーの仕事の一つだそうだ
静かな室内におもちゃのパソコンのBGMが聞こえる
ナ「ずいぶんと古いパソコンを使ってますね」
ぱかちー「ああ、これですかマテル社製のバービーのノートパソコンです2003年製だったかな……」
ナ「買い換えないんですか?」
ぱかちー「そんなお金が有ったらおやつに使いますよ、このパソコンも母親からただで譲ってもらったものですし」
ぱかちーはこのパソコンを付けたり消したり繰り返しながら半年使ってるらしい
ぱかちー「ものは長く使う2歳児と言うより人間の基本ですよ、おっコイツ 新生児のくせして2歳児気取ってる、「おまえみたいな新生児はミルク飲んで寝ろ」っと……」
時刻は七時、ぱかちーはノートパソコンを閉じ背伸びをする
ぱかちー「ふぅ……終わった」
ぱかちーは立ち上がりテントを出る
ナ「何処に行くんですか?」
ぱかちー「いや、朝食を作りにおままごとコーナーの方に、2歳児なりかけの頃はよくおもちゃの朝食を抜いてました、あの頃のわたしはまだまだ素人でしたね」
ままごとコーナーにつくとぱかちーは履いているおむつからHONEY BEE 101kを取り出した
ナ「これまた古い携帯ですね」
ぱかちー「ハハハ……よく同じことを言われます」
ぱかちーはHONEY BEEで赤chを見ながら朝食の準備をする、その手さばきに迷いは無い
二分後朝食が完成した
ぱかちー「今日の朝食はキュウリトマトのショートケーキとパンダさんおにぎりのスープです、よかったら皆さんも召し上がってください」
あの短時間で我々と会話しなおかつHONEY BEEを弄ってる状況で我々スタッフの分まで用意したと言うのか、流石プロ2歳児だ
J( 'ー`)し「ぱかちゃーん!朝ご飯食べよ〜!!」
ぱかちー「すみません、本物の朝ごはんを食べてきます」
〜
ぱかちー「わたし、2歳児になりかけの頃、結構無茶しまして、その頃の名残ですかね……」
部屋に戻ってきたぱかちーは目を三角にしてそうかたる
ぱかちー「あの頃は毎日お手伝いしてました、してない時間の方が多かったけど。それでクイックルワイパーを壊してしまって……」
唐突に過去を語りだすぱかちー、我々スタッフは食べるフリをすることを止めぱかちーの言葉に耳を傾ける
ぱかちー「元々赤ちゃんでしたし扱いも雑です、今考えればクイックルワイパー壊したのも当たり前ですよね、お気に入りのおもちゃ……じゃなくて掃除用具だったのに。それで結局残ったのはクイックルワイパーのシートだけでした」
当時ぱかちーは自宅と祖父母の家二箇所、合計三箇所でお手伝いをしていたらしい
ぱかちー「でもそんなわたしをクイックルワイパーが壊れてしまった悲しみから救ってくれたものがあります」
ナ「それは?」
ぱかちー「ミッフィーです」
ナ「なるほど……」
ぱかちー「一般的に見ればYouTubeの見すぎは教育上良くないと思いますよ、わたしなんかが見てれば。でも「ミッフィー」がわたしを救ってくれたのは事実ですし」
ナ「救ってくれたと言うのは?」
ぱかちー「クイックルワイパーを壊して3日くらいたった頃かな、YouTubeを見てたんです、それで偶然「ミッフィー」 が流れ始めて……見ててクイックルワイパーの事を忘れて楽しめました、こんないい作品を今まで見てなかったのか、と」
そう語るぱかちーの目は輝いていた
午前八時、ぱかちーと我々は朝食を食べるふりを終わりテントに戻る
ナ「次は何を?」
ぱかちー「これです」
ぱかちーはおもちゃ箱から何かを持ってきた
ナ「これは?」
ぱかちー「ミッフィーのフィギュアの顔(前半分)です」
ナ「……」
ぱかちー「ちょっと引かないでくださいよwww」
ぱかちーはフライパンのおもちゃにミッフィーのフィギュアの顔(前半分)をセットする。このフライパンの持ち手も自分で壊したらしい
ナ「楽しいですか?」
ぱかちー「しっ!これから始まりますんで」
ぱかちーは我々を諌める
ぱかちー「たすけてーたすけてー(裏声)」
ミッフィーのフィギュアの顔(前半分)を炒めながらぱかちーはとても楽しそうだ
5秒が経過したぱかちーはようやく炒めるのをやめた
ぱかちーは唐突にまた語りだした
ぱかちー「一言に2歳児と言ってもいろんな種類があるんですよ」
ナ「種類?」
ぱかちー「そう、まずわたしたちのようにお手伝いを少しして好きなように生きてるライト2歳児」
ナ「ライト…ですか」
ぱかちー「そして過去のわたしのようにお手伝いしまくっている子たちをヘビー2歳児、半赤ちゃん半2歳児のような子たちをクロス2歳児」
ナ「なるほど(それは1歳半と言うのでは?)」
ぱかちー「わたしは大体経験しましたよ三つとも」
ぱかちー「まあこれはわたしが勝手に付けたものですけどね」
2歳児と言っても様々な種類がある、大人である我々にとってそれは知りようの無い事実だった
ぱかちー「大人のかたにとって2歳児なんて物は幼稚園児の下位互換ですし」
ぱかちー「だからイヤイヤ期だって中々理解されませんよ、そこがプロ2歳児の辛いとこですね」
ぱかちーの言葉にカメラマンの西野が頷く
彼もかつてプロ2歳児を志して敗れたらしい
ぱかちーが再びパソコンに向かおうとする時 唐突にドアが開かれた
J( 'ー`)し「ぱかちゃん、一人で遊んでるの?」
ぱかちー「まま あっちって。ぱかちゃん、ひとりで あしょんでる」
ぱかちーが唐突にただの2歳児に戻った、我々と接する態度とは大違いだ
我々はぱかちーの豹変振りに少しばかり驚く
J( 'ー`)し「ハイハイわかったわかった」
ぱかちー「ばいばーい またねー」
扉が閉まる
ナ「今のは?」
ぱかちー「ああ……ママです」
ナ「いつもそんな可愛い態度で?」
さっきの豹変振りが嘘のように我々に接してくる
ぱかちー「ついね……ぶりっ子しまうんですよ、 わたしと趣味が合うのでいろいろ買ってもらうためなんですが」
ナ「趣味ですか?」
ぱかちー「海外から個人輸入する珍しいおもちゃです」
ナ「ああ……」
我々は少しぱかちーの母親に同情した
〜
時刻は午後一時
ぱかちー「さて…そろそろ出かけるか……」
ぱかちーがおもむろに立ち上がる
ナ「何処に出かけるんですか?」
ぱかちー「夢の世界です」
ナ「もう眠たいんですか?」
ぱかちー「いやwwwもう習慣ですよ習慣、お昼寝しないと夕方に寝落ちしてしまってママに怒られますからwww」
口元は笑っているがぱかちーの目は笑っていない
おそらく過去に何かあったのだろう
〜
自宅から徒歩ゼロ分、部屋のテント内のおもちゃを放り出すとぱかちーのねんねスポットになる
ブルーナボンボン「あっ!ぱかちーさん、今日も来ましたか」
ぱかちー「来ちゃいましたwww」
ナ「随分ブルーナボンボンと親しいですね」
ぱかちー「毎日乗ってますし、そりゃこうなりますよ、あっいつもの毛布で」
ブルボン「了解!」
このように行きつけのねんねスポットを作っておくこと 、これは重要なことだとぱかちー語る
ぱかちー「お手伝いまでのねんねの時間をなるべく多くとる、これは結構重要なんです」
そう語りながらぱかちーは枕をセットする
ぱかちー「少しでも体力回復して遊びた……お手伝いしたい。
だからその為には無駄な時間を節約する、さっきのブルーナボンボン君の会話だって三十秒で終わりました、でもこれが常連で無かったら二分はかかってるでしょう」
確かに我々テレビ業界にも同じことが言える
テレビのプロである我々、2歳児のプロであるぱかちー
やはりプロ同士どこか繋がってる部分があるというのか
そんな会話をしている内に昼寝の準備が整う
ぱかちー「さて…まず初めは……」
ぱかちーは慣れた手つきで枕元に侍らせるぬいぐるみを選択する
その表情はプロの表情その物だ
ぱかちー「……っと」サッ
ぱかちーが最初に選択したぬいぐるみはピンクの服を着たミッフィーのぬいぐるみだった
西野「まさかこれから家中の全ミッフィーを集めるつもりですか」
カメラマンの西野がぱかちーにそう尋ねる
ぱかちー「勿論、西野さんもよかったら」
西野「喜んで!」
カメラマン西野は嬉しそうに頷く、実は先ほど彼はぱかちーが我々にミッフィーの良さを説いているときに
ずっと頷いていた、やはり(心が)2歳児同士何かつながりがあるのだろうか
〜
zzZ...zzZ...
一時間が経ち、楽しかった時間にも終わりが訪れる
ぱかちー「そろそろ起きましょうか」
ぱかちーはテントを出る
ナ「これから何処に?」
ぱかちー「とりあえず本棚に行こうかと」
本棚とはまた意外だ
ナ「また全部引っ張り出すんですか?」
ぱかちー「いいえこの本を見ようかと」
そう言うとぱかちーは棚と棚の隙間からなにやら絵本を取り出す
ぱかちー「アンパンマンのほん」
なにやら赤ちゃん臭がする題名だ
ぱかちー「最近わたしアンパンマンに凝っていまして」
ミッフィーにはまっているぱかちーからは考えられない ような言葉が飛び出す
ぱかちー「あっ著作権のある絵本は撮影禁止なので」
我々を止めるぱかちー、マナーを守る、やはりこれもプロ2歳児の成せる「業」の一つなのか
時刻は午後二時五十九分五十九秒、なにやらぱかちーが慌てて部屋の外に飛び出してきた
ぱかちー「ちょっとまずいですね」
ナ「どうかしましたか?」
ぱかちー「三時からお手伝いなんです、わたし」
ナ「あっ……」
この部屋からリビングまで歩いて五秒、そしてぱかちーのお手伝い先(父親の作業部屋)まで歩いて五秒、どうあがいても少しばかり遅れてしまう
ぱかちー「ちょっと走りましょう」
ぱかちーが駆け出す、それに習い我々も走り出す
三秒後リビングに着く、するとぱかちーはなにやらHONEY BEEを取り出して画面を見つめる
ナ「何してるんですか?」
ぱかちー「いや……ミッフィーちゃんの画像をみて落ち着こうと」
ナ「時間は大丈夫ですか?」
ぱかちー「そうですね、急がないと」
ぱかちーは作業着(おむつ)を履き替えて部屋を出る
ナ「随分余裕が有りますね」
ぱかちー「ん、もう諦めました」
諦める、ぱかちーらしくない言葉だ
ぱかちー「普段わたしは比較的真面目にお手伝いしてますから多少は許されるはずです」
そこまで計算しての行動だったらしい、流石プロ2歳児ぱかちー
午後三時一分、ぱかちーのお手伝い先に到着する
ぱかちー「こんちわーーーーー!!!!」 ガチャ
( ;^ω^)「大丈夫、間に合ってます」
ぱかちー「……」
〜
ぱかちー「どうです、怒られなかったでしょ」
ぱかちーはその辺に置いてあった書類を丸めながらそう呟く、普段真面目にしていると 問題を起こしてもそれほど怒られない、 ぱかちーが新生児時代に学んだ技術らしい。
因みにぱかちーが手伝っているのはとある古物商の元
おもな作業は宅配便のラベル剥がしと作業部屋には入らず静かにすることだ
ぱかちー「ぱぱ ぱかちゃん おてちゅだい しる?」
( ;^ω^)「んー……今日はちょっと夕方に荷物が届くだけだから……パパ、パソコンで会議するしお部屋から出て静かにしててね」
ぱかちー「はいー」ニヤリ
ぱかちーが何やら怪しげな笑みを浮かべる、一体なにを 考えているのだろうか
( *^ω^)「じゃあ あとでね」
ぱかちー「またねー」
バタン
ぱかちー「じゃあ行きますか」
ナ「何か企んでます?」
ぱかちー「いや……」スッ
ぱかちー 父親のスマホをこっそり持ち出した、今はお手伝い中?ではないか
いったい何をしているのだろうか
ナ「何してるんですか?」
ぱかちー「いや、ちょっとアマゾンを徘徊しようかと」
ナ「父親のスマホでですか?」
我々はそう尋ねる
ぱかちー「そうですけど」
ぱかちーは迷い無くそう答えた
ぱかちー「パパに内緒でどれだけ注文できるか、わたしはその限界に常に挑戦しているんです。かつてわたしは雑に扱いすぎてクイックルワイパーを壊しました、その時わたしは悟ったんです
この業界、必要なものは買えばいい、って」
そう答えたぱかちーの瞳に光が無かった
たしかにぱかちーの言葉は正しい、いやもしかして―――
ぱかちー「おっ、この大型ジャングルジムいいな購入っと」
ナ「……」
豊島「ぱかちーさんは父親のスマホで他になにをご注文されましたか」
我々スタッフの内の一人豊島がぱかちーにそう尋ねる
ぱかちー「そうですね自分はおやつに目がないので業務用のおやつを大量に買っちゃいましたw」
豊島「おやつ?」
確かにぱかちーの体は2歳児と言うより3歳児に近いくらいに大きい
西野「あー、確かにそんな体つきですね」
豊島「……」
ぱかちー「よくアマゾン徘徊してパパのアカウントで注文してます、あっこのシーンはカットで」
今更ぱかちーは失言にきがついたらしく慌ててそう言い放つ
僕もたまに内緒で親のカードで注文したりして…分ります!!…豊島さんは…
何故だか三人で会話が盛り上がっている、邪魔してはいけない
と思い我々は生暖かい目で彼らを見つめた
彼らは一体何処に向かうのだろう
一抹の不安を覚えながら我々スタッフはお手伝いが終わったあとのスケジュールの打ち合わせをすることにした
後編 ▸▸▸ https://note.com/virginbirth/n/nd79ff66d5dbc
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元ネタ:http://mimizun.com/log/2ch/news4vip/1384143202
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