2000年

生まれてきた時代を間違えたという感覚から、わたしは時代を逆行するような嗜好で生きている。
街が変わっていくのも、店がなくなっていくのも、私たちの使用するものが変わっていくのも、あったものがなくなっていくのも そうならざるを得ない現状に頷いてしまうのも
寂しかった

世紀末に生きたかった。2005年ではなく、1981年に生まれて、この季節は「世紀末のクリスマスイブ」に心躍らせるハイティーンでありたかった。そして、2023年、40代になっていたかった。(私の母のように。)
私の大好きな人は世紀末に置き去りのまま時が止まってしまった。

私は平成の末期を小学生の頃に生きていたし、平成後期に幼少期を過ごしているから、あの頃の記憶は断片的にある。だからこそ焦がれる。y2k的なファッション感覚とは別物である。

私は辿る。意思を持って時代に逆行することを私は美徳と思う。自由意志によるout of dateであることを誇れ。

しかしそれでもやはり当時の空気感や感覚を全てわかるわけじゃない、わからないことの方が多い。理想化している部分があることを自覚している。そういう意味で私はどこまでも現代を生きているし、自分で生きたい時代を自分の中に作り出している。
あの時代を生きたかった、悔しい思いや時代への絶望感が私を夢の世界へと駆り立てる。

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