見出し画像

2022年 ベスト映画/ドラマ 35

はじめに

・2022年に「日本で」公開/配信された作品から選んでいます。
・昨今の映像作品業界の傾向やクオリティを考慮して、映画とTVシリーズを混ぜて選んでみました。
・ドキュメンタリー作品は除外しています。映像作品としての評価ではなく、題材自体の良し悪しを判断するのを避けるため。
・あえて「自分が好きかどうか」を重視しました。絶対的な価値観の下でランク付けなんて今の時代不可能なので。

ランキング入り候補の未鑑賞作品

・After Yang (Film)
・ある男 (Film)
・Happening (Film)
・The White Lotus Season 2 (Series)
・Apple TV+ 作品群

35. Belfast (Film)

<あらすじ>
ベルファストで生まれ育ったバディ(ジュード・ヒル)は家族と友達に囲まれ、映画や音楽を楽しみ、充実した毎日を過ごす9歳の少年。笑顔にあふれ、たくさんの愛に包まれる日常は彼にとって完璧な世界だった。しかし、1969年8月15日、バディの穏やかな世界は突然の暴動により悪夢へと変わってしまう。プロテスタントの武装集団が、街のカトリック住民への攻撃を始めたのだ。住民すべてが顔なじみで、まるで 一つの家族のようだったベルファストは、この日を境に分断されていく。暴力と隣り合わせの日々のなか、 バディと家族たちは故郷を離れるか否かの決断に迫られる――。

<感想>
「映画」への憧憬と愛。史実を美しくエモーショナルに描きすぎているという批判は理解できるが、今作はあくまで家族思いの子どもが見る世界に過ぎない。子ども、おじいちゃん、おばあちゃんのトライアングルの構図のショットが最強。

34. Elvis (Film)

<あらすじ>
世界史上最も売れたソロアーティスト、エルヴィス・プレスリー。彼がいなければ、ビートルズも、クイーンも存在しなかった。 エルヴィスの<誰も知らなかった>真実の物語を、『ムーラン・ルージュ』のバズ・ラーマン監督が映画化。若き日のエルヴィスは、ルイジアナの小さなライブに出演し、当時誰も聴いたことのなかった”ロック“とセンセーショナルなダンスを披露する。若者たちは“彼“に魅了され、次々と叫び、熱狂する。その瞬間、やせっぽちの無名歌手は、スーパースターに変貌した―。熱狂が瞬く間に全米へ広がるにつれ、センセーショナルすぎるロックとダンスは社会の大きな反発も生んでゆく。

<感想>
バズ・ラーマンの作品には多少の苦手意識があったが、ギンギラでセクシーでフィクショナルなラスベガスの街と、エルヴィスのキャラクター性がマッチしていた。オースティン・バトラーおつかれ。

33. Broker (Film)

<あらすじ>
古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョン(ソン・ガンホ)と、〈赤ちゃんポスト〉がある施設で働く児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨン(イ・ジウン)が〈赤ちゃんポスト〉に預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。 一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)は、是が非でも現行犯で逮捕しようと、静かに後を追っていくが…。〈赤ちゃんポスト〉で出会った彼らの、特別な旅が始まる―。

<感想>
家族の話って結構苦手なんだけど、これは泣いた。変則的な家族だしね。是枝節の全開で、今回はちょっと賛否あるみたいだけど、私には監督の作風が肌に合ってるんだよなぁ。

32. Titane (Film)

<あらすじ>
幼い頃、交通事故により頭蓋骨にチタンプレートが埋め込まれたアレクシア。彼女はそれ以来<車>に対し異常な執着心を抱き、危険な衝動に駆られるようになる。遂に自らの犯した罪により行き場を失った彼女はある日、消防士のヴィンセントと出会う。10年前に息子が行方不明となり、今は独りで生きる彼の保護を受けながら、ふたりは奇妙な共同生活を始める。だが、彼女は自らの体にある重大な秘密を抱えていた──

<感想>
「車とセックスする」くらいの前情報しか入れてなかったので、そういう指向(なんていうんだっけ、忘れちゃった)の映画だと思ったら、そのパートはサラッと終わって、男性性だったり家族の問題だったり、そして最後にはリプロダクションの話になったり。脚本のグルーヴ感が半端ない。生命の神秘と悍ましさと、社会の歪みとか、そういうのをひっくるめて奇妙でどこか美しいようなすんごい不思議な作品。好き。

31. Station Eleven (Series)

<あらすじ>
新型ウイルスの流行により、人類の大半が死滅し地球の文明が崩壊した。パンデミックの幕開けは、「リア王」の上演中に舞台で倒れたハリウッド俳優アーサー・リアンダーの死。共演者の幼い子役キルステンはアーサーの死を目の当たりにする。パンデミックにより一変した世界の中、ひとりぼっちになったキルステンを助けたジーヴァンと共に、ふたりは共に生き残りをかけた暮らしを始める。20年後、キルステンは旅の楽団の一員として巡業をしながら女優を続けていた。20年前、死の前にアーサーがくれた『ステーション・イレブン』というSF漫画を大切に持ち続けながら。ある日、観客の中から不気味な「預言者」が現れる…。パンデミック当時と、文明崩壊の20年後の世界を交錯しながら、さまざまな人間模様と『ステーション・イレブン』をめぐる謎が解き明かされる、傑作SFサスペンス。

<感想>
この類のシリーズはあまり観ないのでわからないが、漂う『Watchmen』感。音楽の使い方も独特ながらぴったり。結局はヒロ・ムライの作品は信頼できるという結論に至ってしまう。

30. Guillermo del Toro's Pinocchio (Film)

<あらすじ>
悲しみに暮れる木彫師ゼペットの心を癒やすため、木で作られた操り人形に、魔法のように命が吹き込まれる。いたずら好きでわがままなピノッキオのこの世に居場所を求める冒険が始まった。

<感想>
ストップモーションへの果てしない追求。ドキュメンタリーを先に観てから本編を観ると、造形や撮影の苦労が伝わってきます。デルトロのすごいところって、本気で映画とか模型が好きで、それだけをモチベーションに働いていること。だからチームも着いてくるのではないか。

29. Licorice Pizza (Film)

<あらすじ>
舞台は1970年代のロサンゼルス、サンフェルナンド・バレー。実在の⼈物や出来事を背景にアラナ(アラナ・ハイム)とゲイリー(クーパー・ホフマン)が偶然に出会ったことから、歩み寄りすれ違っていく恋模様を描き出す。共演はショーン・ペン、トム・ウェイツ、ブラッドリー・クーパー、ベニー・サフディと各界のレジェンドが集結しているのも⾒逃せない。

<感想>
『Mad Max: Fury Road』に継ぐ、いや、それを上回る「行ったり来たりするだけ」の映画。映画は「横」なんです。

28. ケイコ 目を澄ませて (Film)

<あらすじ>
嘘がつけず愛想笑いが苦手なケイコは、生まれつきの聴覚障害で、両耳とも聞こえない。再開発が進む下町の一角にあ る小さなボクシングジムで日々鍛錬を重ねる彼女は、プロボクサーとしてリングに立ち続ける。母からは「いつまで続けるつも りなの?」と心配され、言葉にできない想いが心の中に溜まっていく。「一度、お休みしたいです」と書き留めた会長宛ての 手紙を出せずにいたある日、ジムが閉鎖されることを知り、ケイコの心が動き出す――。

<感想>
廃れゆくもの。老いてゆくもの。抗えないもの。処理しきれない感情を無理して処理する必要はない。ただじっと見つめて、何かを「感じる」ために突き進むしかないと教えてくれるような。

27. Boiling Point (Film)

<あらすじ>
一年で最も賑わうクリスマス前の金曜日、ロンドンの人気高級レストラン。その日、オーナーシェフのアンディは妻子と別居し疲れきっていた。運悪く衛生管理検査があり評価を下げられ、次々とトラブルに見舞われるアンディ。気を取り直して開店するが、予約過多でスタッフたちは一触即発状態。そんな中、アンディのライバルシェフが有名なグルメ評論家を連れてサプライズ来店する。さらに、脅迫まがいの取引を持ちかけてきて…。

<感想>
「労働者⟷経営者」、「移民」、「ドラッグ」…ロンドンのレストランは、ロンドンという都市そのものの縮図でもあり。ワンカット「風」でなく本当のワンカット(だよね?)だからこそ強調される軋轢の連鎖。私的、公的な鬱憤が一気に爆発(=沸騰)し、何も解決していないのに次のことで手一杯(救急車で運ばれた女性の安否を、最後は誰も心配する暇がないように)。アイデアと演技力が織り成した、良「カオス」映画。

26. Top Gun: Maverick (Film)

<あらすじ>
アメリカのエリート・パイロットチーム“トップガン”。しかし彼らは、ベスト・オブ・ザ・ベストのエースパイロット達をもってしても絶対不可能な任務に直面していた。任務成功のため、最後の切り札として白羽の矢を立てられたのは、伝説のパイロット“マーヴェリック”(トム・クルーズ)だった。記録的な成績を誇る、トップガン史上最高のパイロットでありながら、常識破りな性格と、組織に縛られない振る舞いから、一向に昇進せず、現役であり続けるマーヴェリック。なぜ彼は、トップガンに戻り、新世代トップガンと共にこのミッションに命を懸けるのか?大空を駆け抜ける興奮、そして“胸熱”な感動がここに!

<感想>
「『映画』は絶滅するだろう」
「そうかもしれない。でも今日じゃない」

25. C'mon C'mon (Film)

<あらすじ>
NYでラジオジャーナリストとして1人で暮らすジョニーは、妹から頼まれ、9歳の甥・ジェシーの面倒を数日間みることに。LAの妹の家で突然始まった共同生活は、戸惑いの連続。好奇心旺盛なジェシーは、ジョニーのぎこちない兄妹関係やいまだ 独身でいる理由、自分の父親の病気に関する疑問をストレートに投げかけ、ジョニーを困らせる一方で、ジョニーの仕事や録 音機材に興味を示し、二人は次第に距離を縮めていく。仕事のため NYに戻ることになったジョニーは、ジェシーを連れて行く ことを決めるが...

<感想>
マイク・ミルズがついに、400年もの間絶対的な発言権を得てきたアメリカ中年白人男性を主軸にするにあたって選んだ職業が、「耳を傾ける」インタビュアー。それを『Joker』で「有害な男性性」を表現したホアキン・フェニックスに演じさせる、という情報だけで高評価だったけど、内容も十分伴ってた。アルファ世代の子供たち、ほんとに頭がいい。それは映画内の設定じゃなくて、たぶんほんとに頭がいい。Z世代としては焦りというか、嫉妬というか、なんかもどかしい。

24. RRR (Film)

<あらすじ>
舞台は1920年、英国植民地時代のインド。英国軍にさらわれた幼い少女を救うため、立ち上がるビーム。大義のため英国政府の警察となるラーマ。熱い思いを胸に秘めた男たちが運命に導かれて出会い、唯一無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに究極の選択を迫られることに。彼らが選ぶのは、友情か?使命か?

<感想>
これが政治的にアリかナシかとか、インド映画としての画期性とか全然わからないけど、すごいものを観ている感はすごかった。ナートゥダンスとか、陽気なシーンなはずなのに涙止まらなかったもん。

23. The Bear (Series)

<あらすじ>
食べ物、家族、仕事や人生をテーマにした新しいコメディーシリーズ。若きシェフのカーミーとともに働くのは一筋縄ではいかないスタッフたち。店や自分自身を変えようと奮闘するうちに、スタッフたちは彼にとっての大事な家族となる。

<感想>
TVシリーズ版『Boiling Point』的な。初め2エピソードの疾走感に打ちのめされ、中盤は皆それぞれの事情がある以前に性格に難がありすぎてかなりイライラしながら観たけど、ラスト2エピソードの展開にまた感心。Radiohead「Let Down」に合わせたエンディングの高揚感には涙。他の挿入歌も、文脈はバラバラなのにすごいムードに合ってて良かった。『Atlanta』S3, 4、『Station Eleven』、加えてこれ、ヒロ・ムライが良い仕事しかしてないじゃん。

22. Abbott Elementary (Series)

<あらすじ>
フィラデルフィアの公立小学校を舞台に、献身的で熱心な教師たちや、ちょっと無神経な校長の姿を描く。生徒たちが素晴らしい人生を送れるように、その手助けをしようと教師たちは使命感に燃えている。人員は足りず、予算も十分ではないが、教師たちは仕事を愛している。ただし学区の姿勢は、子供の教育に熱心とは言いがたく、教師たちの苦労は絶えない。

<感想>
ドナルド・グローヴァーも観てるとのことで。最高だね。会話のテンポが早いし、ハイコンテクストなジョークが多いからちょっと大変だけど、面白い。"A custodian who voted for Kanye"とか、"Wannabe Zoe Kravitz"とか、「その名前をそうジョークにするのか!」と思わず吹き出すセリフばっか。"Bye Bye Bye, like Blackstreet Boyz II Men"は1番笑った。

21. MO (Series)

<あらすじ>
2つの文化、3つの言語の狭間で数々な困難を乗り越えてきたパレスチナ難民のモー・ナジャー。亡命者としてアメリカの市民権を得るまであと一歩のところで停滞したまま生きてきました。打たれ強く信心深い母、姉、そして兄と家族でテキサス州のヒューストンに逃れてきた彼は、辛いことを笑い飛ばしながら新しい環境に適応していきますが、同時に、人生で前に進むためには、挫折が伴うことも学んでいきます。

<感想>
わぉ。ヒューストンという土地柄、且つモーたちの生い立ちで色んな劇伴が飛び交うが、それのどれもが上手くハマってることにまず驚き。「辛い人生にこそユーモアを!」なんて決して軽々しく言ってはいけないけど、それでも絶対に社会にはユーモアと誠実さが必要なんだと感じさせる。各話物語がはっきりとしてるし、なんならドタバタ劇としてもシーズン2はさらに面白くなりそう。

20. 偶然と想像 (Film)

<あらすじ>
『魔法(よりもっと不確か)』: 撮影帰りのタクシーの中、モデルの芽⾐⼦(古川琴⾳)は、仲の良いヘアメイクのつぐみ(⽞理)から、彼⼥が最近会った気になる男性(中島歩)との惚気話を聞かされる。つぐみが先に下⾞したあと、ひとり⾞内に残った芽⾐⼦が運転⼿に告げた⾏き先は──。
『扉は開けたままで』: 作家で⼤学教授の瀬川(渋川清彦)は、出席⽇数の⾜りないゼミ⽣・佐々⽊(甲斐翔真)の単位取得を認めず、佐々⽊の就職内定は取り消しに。逆恨みをした彼は、同級⽣の奈緒(森郁⽉)に⾊仕掛けの共謀をもちかけ、瀬川にスキャンダルを起こさせようとする。
『もう⼀度』: ⾼校の同窓会に参加するため仙台へやってきた夏⼦(占部房⼦)は、仙台駅のエスカレーターであや(河井⻘葉)とすれ違う。お互いを⾒返し、あわてて駆け寄る夏⼦とあや。20 年ぶりの再会に興奮を隠しきれず話し込むふたりの関係性に、やがて想像し得なかった変化が訪れる。

<感想>
ありふれた日常の偶然から生まれる不思議な関係性。その奇妙で知性に訴えかけてくる脚本に脱帽。演技がちょっと気になる瞬間があるけど、すんごい刺激的な映画なんですよ。

19. Entergalactic (Film)

<あらすじ>
キッド・カディことスコット・メスカディとケニヤ・バリスがタッグを組んで贈るTVイベント「キッド・カディ: Entergalactic」は、思わず引き込まれるようなオリジナルアニメです。メスカディが声を務める若きアーティストのジャバリが、愛と成功を求めて奮闘する姿を描きます。夢のアパートに引っ越して新たに出会った隣人は、ジェシカ・ウィリアムズ演じる写真家で魅力的なイットガールのメドゥ。成功を収めたジャバリは、愛にも一歩近づきます。アート、音楽、ファッションが爆発する「キッド・カディ: Entergalactic」の舞台は、その3つを擁することのできる唯一の街、ニューヨークです。メスカディとウィリアムズの他、「キッド・カディ: Entergalactic」にはタイ・ダラー・サイン、ティモテ・シャラメ、ローラ・ハリアー、ヴァネッサ・ハジェンズ、クリストファー・アボット、070シェイク、ジェイデン・スミス、キース・デヴィッド、テヤナ・テイラー、アルトゥーロ・カストロ、マコーレー・カルキンら、豪華キャストが出演します。

<感想>
Kid Cudi好きな人も嫌いな人も問答無用で観ろ。センス良すぎ。美しすぎ。性欲主体の恋愛(についてのアドバイス)をあんなに正直に、でも荒唐無稽すぎずエモーショナルに描けるってどういうことよ?!

18. 百花 (Film)

<あらすじ>
レコード会社に勤務する葛西泉(菅田将暉)とピアノ教室を営む泉の母・百合子(原田美枝子)は、過去のある「事件」をきっかけに、わだかまりを感じながら時を過ごしていた 。そんな中、不可解な言動をするようになる百合子。不審に思った泉は百合子を病院に連れていき、そこで認知症だと診断される。その日から、泉は<記憶を失っていく母>と向き合うことになる―― 。百合子の記憶がこぼれ落ちていくスピードは日に日に加速し、大好きだったピアノでさえも、うまく弾けなくなり、泉の妻・香織(長澤まさみ)の名前も分からなくなっていった。それでも今までの親子としての時間を取り戻すかのように、泉は献身的に支えていく。ある日、百合子の部屋で一冊のノートを見つけてしまう。それは、泉が知らなかった母の「秘密」、そして泉にとって忘れたくても忘れることのできない、ある「事件」の真相が綴られた日記だった…。心の奥底にしまい込んでいた記憶を、徐々に蘇らせていく泉。一方、百合子は失われてゆく記憶の中で、「半分の花火が見たい…」と何度もつぶやくようになる。「半分の花火」とはなにか?なぜ百合子はそこまで「半分の花火」にこだわるのか―― 。その言葉の「謎」が解けたとき、泉は母の本当の愛を知ることになる――― 。

<感想>
まず冒頭10分くらいで「1シーン1カット」であることに気づいて、「これはこのままだと後半飽きるのでは?」と思ったけど全く杞憂だった。というのも、親子はぼーっと流れる日常を生きているし、母親の視点に関して言えば、現実と過去と妄想がシームレスに繋がっていく様子もキャプチャーできるから。役者に演技をさせる余白も十分に残されている。泉(菅田将暉演)の視点と彼のトラウマとも言える過去が唐突且つ断片的に差し込まれることで、終盤で本人の口から語られる「忘れられない過去」が脳裏に焼き付いている様子も我々は体験できて、説得力を増してる。類似作の『ファーザー』は、認知症の父親が見ている世界をミステリアスに、なんならホラーに描いてたから、その演出だけでゴリ押ししてる気がして個人的には少し飽きちゃった。でも今作では飽きは来なかった。「親は子の前だとしてもいつでも誠実で正しくいられるわけではない」(不倫という関係性を一概に否定しているわけではない)というテーゼに関して、マギー・ジレンホールの『ロスト・ドーター』とサスペンスの構成的にも似てるなと。まぁだからどうしたってことでもないんだけど。主演3人の演技が良すぎて、それだけでも観る価値は十分にあった。菅田将暉は私の最フェイバリット日本役者になりました。長澤まさみはずっと苦手意識があったけど、私が苦手だったのは「大衆映画/ドラマ向けの演技をしている長澤まさみ」だったみたい。今作では良い意味で癖のない役柄を見事に演じ切っていた。

17. X (Film)

<あらすじ>
1979年、テキサス。女優のマキシーンとそのマネージャーであるウェイン、ブロンド女優のボビー・リンと俳優のジャクソンは自主映画監督の学生RJと、その彼女で録音担当の学生ロレインと映画撮影のために借りた農場へ向かう。映画のタイトルは「農場の娘たち」。この映画でドル箱を狙う――6人の野心はむきだしだ。農場で彼らを待ち受けたのは、みすぼらしい老人ハワード。彼らを宿泊場所として提供した納屋へ案内する。一方、マキシーンは、母屋の窓ガラスからこちらを見つめる老婆と目が合ってしまう……。

<感想>

ホラー映画を多角度から再定義してきたA24の新たな1ページ!「老い」に付随する、避けられない「性の抑圧」と「美の喪失」。そして「老い」そのものへの恐怖。後半からはカルト的なキリスト教保守的価値観と(実際はカルト的ではないかもしれませんが、私にはそう見えました、違うならば私の無知と偏見のせいであることは認めます)、ポスト・ベトナム戦争の世代間の対立まで含んだ「憎悪」に近い感情へ変化していく。高齢者の性の問題についての映画を観てみたいとずっと思っていたので、ストレートな形式ではないにせよ、今作でやっとそれが叶った。

16. Peacemaker (Series)

<あらすじ>
「スターフィッシュ計画」によるヨトゥンヘイムの事件で死亡したかと思われたピースメイカー。奇跡的に一命を取り留めるが、引き続きアマンダ・ウォラーの監視下に置かれ、人間の脳に寄生する蝶型の地球外生命体「バタフライ」を駆除する危険任務を命じられ、彼女の部下のエミリア、エコノモス、新人エージェントのアデバヨらとともに調査にあたる。

<感想>
予想を超えてきた!扱いづらいピースメーカーというキャラクターを、父親の呪縛と歪んだ自由至上主義の観点からしっかり捉えて、なんだんかんだ半分更生させる説得力。可視化されていないだけで、今のアメリカにはたぶん彼みたいな白人中年男性がたくさんいるんだろうなと思ったり。「ディープステイト」×「負のバタフライエフェクト」のテーマ一本柱で1シーズン走りきった展開の強固さには圧倒された。最近のアメコミシリーズ(=MCUシリーズ)の、必要以上にコンテクストを補強して面白く見せかける手法に飽き飽きしていたので、シンプル且つエピソードが進むに従って勢いを増していく今作に拍手。

15. Nope (Film)

<あらすじ>
舞台は南カリフォルニア、ロサンゼルス近郊にある牧場。亡き父から、この牧場を受け継いだOJは、半年前の父の事故死をいまだに信じられずにいた。形式上は、飛行機の部品の落下による衝突死とされている。しかし、そんな“最悪の奇跡”が起こり得るのだろうか?何より、OJはこの事故の際に一瞬目にした飛行物体を忘れられずにいた。牧場の共同経営者である妹エメラルドはこの飛行物体を撮影して、“バズり動画”を世に放つことを思いつく。やがて起こる怪奇現象の連続。それらは真の“最悪の奇跡”の到来の序章に過ぎなかった……。

<感想>
映像的にもコンテクスト的にもかなりマキシマリズム。アフリカン・アメリカから見たシュールレアリズム・サスペンスの枠を超えて(基盤にして)、見せ物について、そして何より映画についてこんなに自己批判をするとは。ちょっと想像と違ったなって感じもするけど、全然アリ。ずーーーっとこの作風で行かれると飽きるだろうけどね。でも兄弟愛の描写の弱さは意味わかんないね。キキ・パーマーは最高なのに!!!!

14. Stillwater (Film)

<あらすじ>
アメリカの田舎町スティルウォーターで働く男性が、恋人を殺害した容疑で逮捕された娘に面会するためフランスを訪れる。娘の無実を晴らそうと奮闘する彼は、あるフランス人女性とその娘に助けられながら、言語の壁や文化の違いなどに立ち向かうことになる。

<感想>
トーマス・マッカーシー監督のシグネチャーである会話劇によるストーリー展開がキレッキレ。マット・デイモンの後ろ姿も印象的。どこに転ぶのか全く予想がつかず、サスペンスとしても満足。グァダニーノの『We Are Who We Are』みたいに、ヨーロッパが舞台ではあるけどアメリカの政治が影を落としてる作品好きなんだよなぁ。

13. Atlanta Season 4 (Series)

<あらすじ>
アトランタに戻ってきたペーパーボーイ一行。幻想かと思うような不思議な事件が多発するうちに、ブラック・カルチャーの金字塔シリーズは幕を閉じる。

<感想>
ドナルド・グローバー!ブライアン・タイリー・ヘンリー!ラキース・スタンフィールド!ザジー・ビーツ!ヒロ・ムライ!世界で1番好きなチームでした!ありがとう!

12. The Worst Person in the World (Film)

<あらすじ>
ユリヤは30歳という節目を迎えたが、人生はどうにも方向性が定まらない。いくつもの才能を無駄にしてきた。年上の恋人アクセルはグラフィックノベル作家として成功し、しきりに身を固めたがっている。ある夜、彼女は招待されていないパーティに紛れ込み、若くて魅力的なアイヴィンに出会う。ほどなくしてアクセルと別れて新しい恋愛に身を投じ、人生の新たな展望を見出そうとするが――。

<感想>
主演が良すぎる、チート級。何から何までダコタ・ジョンソンにそっくりで、ナタリー・ポートマンにもエミリア・ジョーンズにも似てる。主人公とは世代もちょっと違うし性別も違うから、自己投影できるところもあるしできないところもある中途半端な感じ。観終わって何か感情がすごい動かされるってこともなかったけど、映画として綺麗。構成も面白いし。いろんな生き方があって、いろんな考え方があるんだよってことを認識できただけで大儲け。

11. Black Panther: Wakanda Forever (Film)

<あらすじ>
ヒーロー映画として異例のアカデミー賞®3冠、作品賞も初ノミネートを果たし、全世界で社会現象となった「ブラックパンサー」の待望の続編。国王とヒーロー、2 つの顔を持つティ・チャラを失ったワカンダ国に海の帝国の脅威が迫る。ティ・チャラの妹であり天才科学者のシュリたちは、この危機にどう立ち向かうのか。そして、新たな希望となるブラックパンサーを受け継ぐ者は誰なのか…。未来を切りひらく者たちの熱き戦いを描いた、ドラマチック・アクション超大作が始まる。

<感想>
開始1分以内に涙が流れ、オープニングロゴで嗚咽を堪えたのは人生初。ヒーロー映画ではなく戦争映画。描くべきことは多すぎたけど、やるべきことはやってくれた。ありがとう、ライアン・クーグラー。ありがとう、チャドウィック・ボーズマン。Wakanda Forever!

10. Saint Frances (Film)

<あらすじ>
34歳で独⾝、⼤学も1年で中退し、レストランの給仕として働くブリジットは夏のナニーの短期仕事を得るのに必死だ。そんなうだつのあがらない⽇々を過ごすブリジット(ケリー・オサリヴァン)の⼈⽣に、ナニー先の 歳の少⼥フランシスや、その両親であるレズビアンカップルとの出会いにより、少しずつ変化の光が差してくる――。

<感想>
「映画」というアートフォームが担うひとつの大きな意義は、社会的にこれまで覆い隠されてきたことを可視化したり、抑圧されていた感情を解放したりすることだと思う。そう信じているからこそ、日本に住む男性である私は、『燃ゆる女の肖像』や『コーダ あいのうた』、Netflixシリーズ『マスター・オブ・ゼロ』S3を観た時に一番興奮するし、感動するし、自己の認識を改めさせられる。この映画もそんな作品の仲間入り。

9. Petite Maman (Film)

<あらすじ>
最愛の人を失った8歳のネリーは森の中で少女と出会う。それは“8歳のママ”だった── 8歳のネリーは両親と共に、森の中にぽつんと佇む祖母の家を訪れる。大好きなおばあちゃんが亡くなったので、母が少女時代を過ごしたこの家を、片付けることになったのだ。だが、何を見ても思い出に胸をしめつけられる母は、一人出て行ってしまう。残されたネリーは、かつて母が遊んだ森を探索するうちに、自分と同じ年の少女と出会う。母の名前「マリオン」を名乗るその少女の家に招かれると、そこは“おばあちゃんの家”だった──。

<感想>
セリーヌ・シアマのシグネチャー、「視線」の映画。時代性を特定させない演出をしていると監督のインタビューで見かけた気がするけど、アルファ世代ならではの自律しすぎた少女たちが、Z世代の自分としては本当に異質(褒め言葉)。それは『C'mon C'mon』でも感じたこと。「母」あるいは「娘」はある種、演じることで成り立つ、社会的に演じることを強要される属性。だからこそマリオンとネリーは自分のアイデンティティとは異なるキャラを「演じる」遊びはセラピー的な働きをする。ちょっとした後悔や過ちは、誰のせいでもないけど、一生尾を引く。そこに、そっと優しく交流と許しとケアを。そんな映画。ああ、優しい。

8. Coda (Film)

<あらすじ>
家族の中でたった⼀⼈“聴者”である少⼥・ルビーは、「歌うこと」を夢みた。そして、彼⼥が振り絞った⼀歩踏み出す勇気が、愉快で厄介な家族も、抱えた問題もすべてを⼒に変えていくー。

<感想>
なんでこんなにこの映画が好きなんだろう。過大評価なのは薄々感じてるのに。絶対に言えるのは、エミリア・ジョーンズへの羨望と嫉妬の感情を抱えているから他人事にできないってことと、「Both Sides Now」の解釈が天才的ってこと。無性に泣きたい、でも傷つくたくはない時はこの映画を観ます。

7. THE FIRST SLAM DUNK (Film)

<あらすじ>
インターハイにて、山王工業高校との試合に臨む湘北高校バスケットボール部。メンバーそれぞれが積み重ねてきた成果、背負っている過去、さまざまな思いが、コート上で激しくぶつかり合う。

<感想>
そうか、俺の高校生活は湘北バスケ部だったのか。強烈なまでに「男性的」な作品なので、自戒を込めつつ傑作と言いたい。

6. Spider-Man: No Way Home (Film)

<あらすじ>
前作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で、ミステリオを倒したスパイダーマン。しかしミステリオは死の間際に「スパイダーマンの正体はピーター・パーカーだ」という告白をビデオに残し、それをデイリー・ビューグルがスクープ映像として世界中に公開してしまう。騒動を受けて受験したMITも不合格となり、困り果てたピーターはドクター・ストレンジに助けを求めるが……。

<感想>
Z世代(ピーター=右往左往する少年、MJ=自律した現実主義者)、自分勝手おじさん(ストレンジ)、贖罪おじさん(トビーピーター)、全部が私なんです。”Tryna do better"、この言葉をくれてありがとう。うわ、泣きそう。

5. House of the Dragon Season 1 (Series)

<あらすじ>
ヴィセーリス・ターガリエン王は出産により妻を亡くし、唯一の娘レイニラを後継者に指名する。しかしヴィセーリスがレイニラの幼馴染で親友のアリセントを新妻に迎え、男児を出産する。月日が経ちヴィセーリスは老衰し崩御が現実味を帯びてくる中、次の王をめぐって、かつて後継者として指名されたレイニラを支持する派と、レイニラの異母姉弟に当たるエイゴンを支持する派に王都と各地の諸侯は分裂していく。

<感想>
『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズをリアルタイムで観るのは初めてですごい興奮してたけど、正直「所詮スピンオフでしょ?」とは思っていた。でも間違っていた。最高にシリアスだし面白い。クレア・キルナーの巧みな撮影と演出で、ただ物語だけに集中していた『ゲーム・オブ・スローンズ』とは違う観方ができた(そりゃ「落とし子の戦い」とか映像に観惚れたエピソードもたくさんあったけどね)。結局は内戦の話。今年の映像作品に多く見受けられたテーマは内戦でした。シーズン2、長いよ…!!!!!

4. Succession Season 3 (Series)

<あらすじ>
世界の経済界をも牛耳る、NYの最大規模の大富豪のロイ一族。一時代を築いた実業家である父ローガン・ロイがメディア王としてウェイスター・ロイコ社に君臨し、家族たちはその継承者の座を虎視眈々と狙っていた。ある記者会見で、次男ケンダルが突如として父ローガンに反旗を翻す。一家に大激震が走る中、後継者争いは新たな局面を見せ、激化していくー。

<感想>
現代NY版『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』こと、『サクセッション』。手ブレ、ズームイン&アウト、退廃的で威圧的な劇伴。完璧に施されたマナーで大満足けど、シーズン3で一気に加速度を増した。これはすごいシリーズだほんとに。それ以上語れることがあんまりないのに、こんなに興奮しながら観れるってすごくね?!

3. Atlanta Season 3 (Series)

<あらすじ>
欧州ツアーへ旅立ったペーパーボーイことアル、アーン、ダリウスはいろいろなトラブルに巻き込まれる。アーンの元カノのヴァルも合流し、4人の珍道中がまた始まる。

<感想>
すごすぎる。ありえない。まさに「コンセプト・アルバム」的なシリーズ。乱暴に言ってしまえば、今シーズンのテーマはAll Lives Matterと文化盗用/交流。舞台の多くを欧州に移し、ホワイトネスとブラックネスのコントラストをより表面化させている。もう怖い。やばい。

2. Aziz Ansari: Nightclub Comedian (Comedy Show)

<感想>
 『マスター・オブ・ゼロ』からアジズ・アンサリを通じて初めてコメディに触れたと言っても過言ではない。そして私が今でも一番好きなコメディアンが彼。彼自身が受けたキャンセル、未曾有のパンデミック(からの回復)という荒れに荒れた状態の中、アジズ・アンサリは帰ってきた!最高に笑える。文字通り涙が出るほど笑える。初見では DJキャレドの ”Another one!” のくだりでノックアウトされた。でも観終わって心に残った感情は、爽快感と生々しさ、希望と絶望。とても不思議な感覚。クソな世界をただ笑い飛ばして終わりではなく、私たちが忘れがちな価値観も与えてくれる。ケンドリック・ラマーのシングル「The Heart Part 5」(”As I get a little older, I realize life is perspective. And my perspective may differ from yours” のスポークンワードから始まる)がリリースされた後にこのショーをもう一度観て、パンチランとして ”Perspective" の言葉が出た時は打ち震えた。この時点で、私の2022年のモットーは ”Perspective” になった。
 そして最後の ”I'm here"。入力にやけに時間がかかるガラケーの使いづらさを強調しながら(しかしその使いづらさこそ、現代で手に入れづかったりする。彼はそこまで暗示しているはずだ)、引き攣った笑顔で ”I'm here” と呟く。これはもちろんコメディアンとしての再出発、再確認の意味だが、誰一人として「今」「ここ」から逃げ出すことはできないという、喜劇にも悲劇にも捉えられるメッセージだと思う。キャンセル・カルチャーとか、パンデミックでの人の繋がりとか、いろいろジョークを交えて思考を促したところで、結局は「今」「ここ」に立って物事を見るしかないのだ。Aziz Ansari はたった30分で、コメディアンとして表現できるすべてのことを言い切った。胸を張って尊敬する人だと言える。あんたには一生ついていきます。

1. Better Call Saul Season 6 (Series)

<あらすじ>
大人気シリーズがついにファイナルシーズンへ!悪徳弁護士となった“ソウル・グッドマン”ことジミー・マッギルに迫る危機。予想を超えた結末へ向かう!

<感想>
 これまで人生ベスト級のTVシリーズだった『ゲーム・オブ・スローンズ』を超えたかもしれない。それどころか、映画を含めた全ての映像作品の中でベストかもしれない。計算されつくした至高のシネマトグラフィを観ているだけで楽しかった。満たされた。構図、照明、カメラワーク、プロップス、メイクアップ、音響、編集、それら全てが完璧で、全てのフレームが美しかった。
 『ベター・コール・ソウル』を観終えてしみじみ反芻していると、最終シーズンは『ゲーム・オブ・スローンズ』と違って私に希望を与えてくれたことに気づいた。悪徳弁護士“ソウル”の名を捨て、元妻を愛する冴えない中年男性 “ジミー ” としての贖罪を選んだ彼は、「人は変われない。ただ、変わろうと努力することはできる」「本当の自分の姿を見てくれる人が一人でもいてくれればいい」という哲学を自ら見出した。私にとって、この変化はこの上ないほど美しく見えた。自分、他人を欺くことをやめたり、過ちを認めたり、「罪を背負って生きていきます」と所信を表明したりすることは、本当に辛い。そんなことしなくても生きていけるし、交際関係を一新してしまえば過去は無かったことにできる。ただ、“ジミー” は最後の弁論で全てを吐き出した。『ブレイキング・バッド』のウォルターは、そのタイトル通り ”Bad” な男として最期を迎えたが、『ベター・コール・ソウル』のジミーは “Better” な男として幕を閉じた。某中学の親友に、この作品がどんな作品だったのかを整理しようと思って、ひたすら一人で喋っていたら、涙が止まらなくなった。実は私もジミーみたいに葛藤があって告白する機会を待っていただけだったのか、単に作品に感動して人生観を揺らがされたのかわからない。多分前者だけど。でも、それくらいほんとに強烈だった。アルバカーキ・サーガのファンってコアな人が多いから、キャラの名前もろくに覚えてない私がファンを名乗ると怒られそうだけど、こんなに今ジミーの生き様に触発されている人はなかなかいないと思う。私も “Better” な人になれるように頑張ります。

まとめ
映画24本、TVシリーズ10本、その他1本

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?