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トヨクモkBackupで全レコードと1レコードのリストア

バックアップ、ぜったい必要

業務で使うデータは必ずバックアップを取っておき、万が一データが消えた場合に復帰できる体制にしておきたいものです。 kintoneには標準で「ファイルに書き出す」機能があり、データをCSVでダウンロードできます。しかしこれは手動操作なので面倒ですし、漏れもありそうです。バックアップは定期的に、自動で実行したいものです。 そこで今回利用するのが トヨクモ kBackup です。これはオンラインで自動バックアップできる外部サービスで、人間による手動操作のような漏れもありません。今回は、kBackupを使ったバックアップとリストアを試してみようと思います。

アプリの接続設定

まず最初に kBackup のログインページからログインすると、接続設定画面が表示されますので、kintoneのURL、ログイン名、パスワードを入力します。 画面下のBasic認証、クライアント証明設定は、kintone側で設定していない場合は空欄でかまいません。

バックアップ対象のアプリの登録画面では、アプリのURLとアプリ名、バックアップ開始時間帯(指定したい場合は)を設定後、「送信する」ボタンを押します。

アプリのバックアップ画面が表示されます。とりあえずバックアップを取ってみたいので、画面右上の鉛筆アイコンをクリックして「アプリの編集」画面(上の「アプリの登録」画面と項目は同じです)で「バックアップ開始時間帯」を現在時刻に近い時間帯で指定します。

しばらくするとバックアップが自動的に作成されます。「前回のバックアップ日時」を見ると、バックアップが取れたかわかると思います。
では、このバックアップをKintoneへのリストアしてみたいと思います。 ここが少し面倒なのですが、バックアップを取ったアプリに直接、データをリストアできません。リストアには専用のアプリを作成し、それを指定する必要があります。
ここでKintoneに戻り、kintoneアプリストア→ほかのアプリを再利用 を選択してバックアップ対象のアプリを選択しましょう。レコードは再利用されませんので、このアプリにデータを戻そうと思います。 kBackupの画面へ戻り、バックアップ行の右側「リストアする」ボタンをクリックしてください。

データのリストア

リストア画面で設定しなければならないのは、「リストア先のkintoneアプリURL」です。設定後「リストアチェック開始」ボタンをクリックしてください。

おっと、チェックの結果、エラーが出ました。存在しないユーザーがいたようです。 代わりのユーザーを指定して入れ替え、「リストアする」ボタンをクリックします。

リストアに成功しました。ではkintoneに戻って、リストアしたデータを見てみましょう。

ちゃんとデータがリストアされていますね。いいですね。

1件のみリストアする

全件のリストアが成功したので、今回は1件のみのリストアを試してみましょう。「定期バックアップデータ」画面から「1レコードリストア」を選択します。 「1レコードリストア」画面では、まずリストアするレコードのレコード番号を指定します。 リストアしたいレコードの番号を知るには、Kintoneの一覧画面からフィルタ条件で「(すべて)」を選択すれば、普段は非表示になっているレコード番号を見ることができます。

リストア先のkintoneアプリURLを指定してから「リストアチェック開始」ボタンをクリックします。

チェックはうまくいきましたね。では「リストア」するをクリックします。

成功です。ではkintoneに戻ってみましょう。

レコードが戻りました。しかし復帰前のレコード番号が1であったのに対し、復帰されたレコードの番号は21になっています。これはレコード番号はアプリ内で一意(unique)になっていなければならない制限からで、すでにレコード番号1がいるのに、また同じ番号のレコードを挿入できないために新たな番号が振られました。

kBackupの感想

業務データにバックアップは必須であり、kBackupはその必須作業を自動化する便利なサービスです。バックアップデータのリストアは「万が一」のときにしか使わないと思われますが、データをリストアする際にはリストア用アプリを別に用意したり、1レコードリストアもレコード番号がずれてしまいます。これはKintoneの仕様のため仕方のないところですが、不便に思う場面も出てくるかもしれません。
たとえば、バックアップ対象のアプリを他サービスと連携していた場合、APIトークンはまた取り直し、設定し直しになりますし、リストア後にレコード番号がずれてしまう仕様も、ルックアップでレコード番号を参照していた場合に困ってしまいます。
また、1レコードリストア機能もリストアするデータそのものは参照できず、バックアップのリストから「どのバックアップで戻すのか」を日時だけで指定する操作手順だったので、リストアする前にそのデータを確認できればもっと良いなと思いました 。
とはいえ、一度失ったデータはどこにも売っていません!データを誤って消して困る前に、早めのバックアップ計画を立てておきましょう。

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Kintone導入検討時のご相談から、導入後の利活用・定着化に至るまで、私たちは、お客様と「伴走」しながら思いを込めてサポートいたします。ご相談無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

執筆
kintone推進チーム
UnsplashSiyuan Huが撮影した写真