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【03 聴かせるピアノ演奏術】設計図を作ろう!

ここで言う設計図とは、演奏のために必要なことを書き込んだ楽譜のことです。
私は演奏のための「設計図」と(勝手に)呼んでいます。

演奏中迷いがあると、音が抜けたりミスタッチにつながったり良くない方向に行ってしまいます。
それを解消するための自分だけの設計図を作りましょう。

具体的に、リピートやダルセーニョ、コーダといった反復記号には目立つように印をつけます。繰り返しがわからなくなると迷走(迷奏?!)してしまい演奏が崩れてしまいます。ソロで演奏なら何とか復帰できますが、他の楽器と合わせるときは絶対に迷子になってはいけません。

例を挙げます。
次の画像をご覧下さい。

楽譜(例)

「夏は来ぬ」の楽譜です。

私は左手の伴奏が書いていないメロディ譜(コード譜)を使って演奏することが多いです。
左手はいつもその場でアレンジしているのですが、ここはこんなリズムで伴奏つけよう、とあらかじめ決めている場合があります。そんなときに伴奏のリズムを楽譜に記入しています。(3小節目)

また、歌がある場合、小節をまたいでフレーズがつながることがあります。これも記入します。(2小節目〜3小節目)
ときには歌詞を書き込むこともあります。フレーズ感をだすために歌詞の区切りが情報として必要だからです。

この他にも、
加線が多い音符にはミ、ファとカタカナで堂々と音名を書く。

とっさの読み違いを防ぐため。

曲の雰囲気を具体的に書く。「一番盛り上げる!」「かっこよく!」

強弱記号だけでは伝わらないことがある。

このように、この曲をどんな風に弾きたいのかを自分が一番わかりやすい言葉で書いています。
久しぶりに弾くことになっても設計図を見ればそれなりに弾けてしまいます。もう一度原曲を聴き直して雰囲気をつかむという作業が確認する程度となり練習時間の短縮になります。

みなさんもぜひ設計図を作ってみてください。
たくさん書き込みすぎると本当に大事なところがわからなくなるのでご注意を。



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