見出し画像

20200901

8月16日
盆休み。観光どころか、コロナ禍以降「飲み屋」にも一切行っていない。生活スタイルは明らかに変わってしまったがいろんな事を「控える」姿勢は継続していくつもりである。これもコンサート再開のための準備だと自分に言い聞かせながら。

8月17日
社会人になって2度程「転職」を経験し、どちらも隙間なく次の仕事に移行したのでまとまった休みを取ったことがない。言い換えればこのコロナ禍が人生で最長の「休暇」だったような気がする。それは今でもだらだら続いている気もするしまだまだ続く気がしていて、こんな人生が訪れるとは想像だにしなかった。それでも未来に向けての作業を粛々と続けていく。

8月18日
午前中、社内ミーティング。とある解禁ごとに向けての作業を連日続けている。この状況の中、とてもデリケートでとても大切な作業だ。丁寧に時間を掛けて進めている。

8月19日
某バンドのリハーサルで終日スタジオ入り。

8月20日
終日、会社で新規案件に向けての作業。作成したガイドラインを何度も何度も上書きしたが、まだ付け足すべき項目がある気がしてならない。葛藤は続く。

8月21日
新規案件に向けての作業と明日の現場の準備。コロナ禍で一つだけ良かったと思うことがある。公演の本数が極端に減ったおかげで、ひとつひとつの公演に向き合う時間がこれまで以上に取れることだ。あらゆる準備や対策にも丁寧に時間を掛けて向き合うことができる。嬉しい反面、このペースの仕事量では間違いなく会社は潰れるので、そこがもどかしい。とはいえ昨今の現場は通常やらなければいけないことに加え、感染防止対策なども必要になるので、現場が増えれば嬉しい反面、負担も増えていくということか。

8月22日
UNISON SQUARE GARDEN 2度目となる配信ライブで代官山UNIT。当初の想定からあれよあれよという間にプランが上積みされていき、濃い内容の配信ライブになった。疲労困憊。日付が変わるちょい前に終了。

8月23日
オフだが暑くて何もする気にならず。洗車をしようと思ったが夕方パラパラきたので見送ってよかった。

8月24日
とある案件の申請書の作成に四苦八苦。加えて明日解禁の大きな情報の最終精査など。夕方、WEBミーティング1件。ここ最近、現場の疲れが抜けず「だるいなぁ」と感じたりご飯が「薄味だなぁ」と感じることがあったりお腹ゆるゆる帝国になったりすると過剰に心配してまうようになった。検温しても平熱(むしろ低め)だし、自覚症状があるたびにPCR検査を受けていたらたまったもんじゃないし、引き続き感染に気をつけながら生活していくしかない。夜の店にももう半年くらい行ってないし、ランチも極力家や会社で取るようにしている。

8月25日
午後からWEBミーティング3連発。そのうちの一つは全国のイベンターが一同に介して行われた。久しぶりに顔を見る人たちも多く、直接会うことはまだまだ難しいが元気そうな顔を見ることができて安心した。とにかく生き延びて再び現場で再会することを誓う。

8月26日
いつもお世話になっている某会場で撮影現場の立ち合い業務。普段の業務とは異なる会場使用だが、これもコロナ禍の産物か、。久しぶりに会う人たちが沢山いて短い時間だったが楽しい時を過ごすことができた。そう遠くない将来にライブの現場で再開出来るといいなぁ。

8月27日
音楽が好きで音楽の仕事に就いて早32年。飽きっぽい性格は自分の欠点の一つと自覚しているけれど、唯一「音楽」については飽きることも諦めることもなく向き合い続けてこれたのは、やはり自分にとってはこれ以上でも以下でもない特別な存在なのだと思う。この会社を立ち上げる前、自分の意図とは違う形で前職がなくなり「さてどうしたものか?」と思案しあらゆる可能性をイメージしてみた。当時映画にハマっていて、仕事も終息に向かいつつあるのを何となく感じていたので、日中のガラガラの映画館に連日のように通っていた。「映画関係の仕事もいいかも」などと漠然と考えていたけれど、結局はもとの鞘に落ち着いて今に至る。好きなことが仕事に結びついてしまった人生だからなのか、時々音楽から無性に離れたくなる時がある。生活から一切の音楽を排除して過ごす日が不定期に訪れる。この感覚は一体、なんなのだろう。どんなに離れても必ず元に戻ってきてしまうのは、やっぱり一生離れられない宿命みたいなもので繋がっているのかも知れない。コロナ禍で意図せず音楽が遠くに行ってしまったと感じる瞬間があるけれど、必ず元に戻ってくることを知っているからきっとまだ大丈夫だと思う。

8月28日
まだまだ本格的というには程遠いが、お客さんをお迎えしてのライブが少しずつではあるが増えてきている。この感染拡大状況の中、イベントの開催に対して否定的な見方や意見があるのはじゅうぶん理解しているが、チケット販売の受付を開始して多くの人に購入してもらう推移を見ていると、否定の数と同じくらいかそれ以上に、求めてくれている人が沢山いることがわかる。両方を納得させるやり方はこの騒動から半年以上経っても結局見つけることが出来なかったが、自分たちが今出来ることを精一杯全うすることで「答え」としたいと思っている。明日はいよいよ、この夏「唯一」のロックフェスに参加する。

8月29日
7時の新幹線にライドオンし大阪へ。半年振りの新幹線&出張。予想はしていたが私ともう一人のみ「ほぼ貸切」車両。快適に移動することが出来た。通年、本格的な夏に入る前の7月上中旬くらいからフェス稼働が始まるので、暑さに対して少しずつ体が慣れてくものだったが今年はこれが最初で最後の野外フェス。恐れてはいたがやはり酷暑との戦いだった。トップバッターのハンブレッダーズはこれ以上も以下もない抜群のセットリスト。最後に演奏した曲が心に刺さった。暑さのピークが過ぎた夕刻、クリープハイプの出番。定番のコールアンドレスポンス曲もナイスMCで新しい展開に。最後の曲の前のMCにグッときた。密回避で終演1時間後に会場を後にし帰京。

画像1

8月30日
昨日の疲れをこれまでかというくらい引き摺った1日。何もする気力も起こらずひたすらだらだら過ごした。よくわからないけどごめんなさいという気分。

8月31日
こんな世の中が来るなんて全く想像できなかったが、現実を受け止めながら作業の日々。普通にライブやコンサートを開催することが出来ないだけでなく、お客さんにもメンバー、スタッフにも様々な負担を掛けることは免れないし、正直な話、これまで以上に感染拡大防止対策などに更なる予算が必要になるけど、収容人数の半分以下しかお客さんを迎え入れることしかできない中で、興行として成立させるための対策も必要になってくる。それでも覚悟を決めて「やる」ことを選択した公演がいくつかある。やるからには必ず成功させたい。毎日、それらの公演の感染防止対策のことばかり考えている。まだ最終的な着地には至っていないが、必ず正解を見つけ出して見せる。
今年は大した仕事もしていないのにもう2/3が終わってしまった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?