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庚申山で遭難しかけた話

自分への戒めです。
山を舐めているつもりはない、と言いつつも心のどこかで舐めているんでしょうね。さらに自身の体力の過信。もともと無いのに…。

先日、コウシンソウを撮影したくて庚申山へ訪れました。
コウシンソウは絶滅危惧種にも指定されている食虫植物で、庚申山で発見されたためコウシンソウと名付けられたそうです。

コウシンソウは一度撮影しに行ったことはありましたが、当時の私の撮影テクニックでは微妙な写真しか撮れませんでした。
次にチャレンジしたときは、雨が降ってきてしまい、撤退しました。
今回で三度目となりますが、初めて訪れたときは帰りに膝が痛く(ランナー膝?)なったので、今回は膝にサポーターをつけ、トレッキングポールも用意しました。

WG-3 GPS

実のところトレッキングポールを使って登山をしたことがなかったのですが、使ってみると上半身の力も活用して歩くことが出来たおかげか、疲労が少なかったように感じました。

WG-3 GPS

庚申山は、駐車場から約4キロ林道を歩き、やっと登山口に到着します。そこから庚申山荘までは緩やかな登山道を進みます。
庚申山荘から山頂までは本格的な登山となり、はしごや鎖場があり、かなり注意しなければなりません。
以前に登ったときの記憶ではしごや鎖場があったことは覚えていたのですが、思いのほか急な斜面を登ることも多く、「え?ここを登るの?」と思う箇所がいくつもありました。

WG-3 GPS

山を登り慣れている人は、そうは思わないのでしょう。が、そもそも「え?ここを登るの?」なんて思った時点で引き返すべきなんですよ。登ることが出来ても帰りがあるんだから。

WG-3 GPS

なんとか登り続け、山頂まであと1キロもないところで休んでおりました。
コウシンソウはこの先にあるはずでしたが、正直下山しようと考えておりました。
すると、二人組の下山途中の方が歩いてきました。私は何を思ったかその方たちに「コウシンソウはありましたか?」と話しかけてしまった。
その方たちは親切にも「登山道から少し外れますが、踏み跡もあるし、咲いてましたよ」と教えてくれました。さらに「頂上までもう少しですから、がんばってください」と励ましてくれました。
この方のアドバイスは何も悪いところはありません。コウシンソウも撮りたいし、自分の体力がなくなっているのに山頂まで行くと判断したのは私です。
そもそも登山に慣れている人と私のようなど素人の「もう少し」は違うのです。

WG-3 GPS

なんとか山頂へはたどり着くことが出来ましたが、途中にあるコウシンソウの自生地は見つかりませんでした。後からあそこだったな、と思えるところにも足を踏み入れたのですが、へばっておりコウシンソウをしっかりと探しませんでした。
頂上から下山することになるのですが、すでに膝が痛くなっていました。写真を撮る余裕などすでになく、頂上から庚申山荘まで約2時間かかり、山荘から駐車場までが最悪で両膝ともに痛くなり、5時間近くかけて到着しました。トレッキングポールがなければ、歩ききれなかったと思います。

と、まあ、遭難せずには済みましたが、一歩間違えれば多数の人に迷惑をかけるところでした。
膝の痛みは2日で治まりましたが、反省することばかりでした。
いずれにしても日々鍛えているわけでもなく年老いているのに、自分の体力を過信し、安易に山へ行ったのが間違いでした。
トレッキングポールなどの道具の準備ももちろん大事ですが、まずは体を造ることが大事です。
来年リベンジするかは別として、将来歩けなくなるのは嫌なので、コツコツと足腰を含めて全身を鍛えていこうと決めました。
リングフィットを再開するぜ!

最後に以前撮影したコウシンソウです。

K-7 smc DFA MACRO 100mmF2.8 WR

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