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【甲州に特化し、世界に挑戦し続けるワイナリー・勝沼醸造とは!?社長に直接聞いてみた!】

皆さん、こんにちは!けいすけです!

今回は、前回に引き続きインタビュー記事になります!

なんと!インタビューを受けてくださったのは、日本を代表するワインを造り続けている勝沼醸造の代表・有賀雄二さん!

直接お話をお聞きする事が出来たので、対話形式でインタビューの様子をお伝えしたいと思います!

果たして、代表の有賀さんは日本ワインについてどのように考えておられるのでしょうか??

今回のインタビューでは、僕が日本ワインを世界に広める活動に関心があるので、KOJなど世界に広める活動に関しての質問を多くしています。
予めご了承ください。

*対話形式では、有賀さんを「ア」、僕を「ケ」で表示します。また、分かりやすくする為、簡略化しています。

(KOJについてはこちらの記事に書いてあります!)

https://note.mu/vin0317/n/n7a66b7eff0ed

それでは、インタビューをご覧ください!


ケ:

本日はお時間をいただきありがとうございます。早速ですが、有賀さんはKOJという団体に参画し、日本ワインを世界に広める活動しているとお聞きしています。
いつからKOJに関わっているのか、また、そもそもなぜKOJに参画しようと考えたのか、教えてください。


ア:

KOJは2009年に発足されたグループですが、実際に参画したのは2年後です。
実はその前から海外に自分のワインを売り込む、という事はしていました。フランス・ボルドーグラーヴ地区で有名なChâteau Pape Clementを所有するBernard Magrezさんというフランス人の方からお声がけしていただき、甲州ワインを広める手伝いをさせてほしいと言われたのが、始まりです。
その後、KOJからお声がけをもらって、参画しました。

(勝沼醸造さんの入り口。暖簾は、ワインのラベルにも描かれる特徴的な模様。)

ケ:

KOJが発足する前から世界に広める活動をされていたのですね。KOJに参画するメリット・デメリットってあったりしますか?

ア:

メリットしかないです。私の見解ですが、ワインは国際商品なので、国内で売るだけなら、ワインとは言いません。それはあくまで葡萄酒になってしまいます。国内市場が収縮する中、求められるのはワイン・世界の評価だと思います。

ケ:

なるほど。中央葡萄酒さんが出版された『日本のワインで奇跡を起こす 山梨の葡萄「甲州」が世界の頂点をつかむまで』にもありましたが、日本ワインが世界で認められるには、世界のコンクールでの受賞が必要なのでしょうか。

ア:

そうですね。世界の著名なコンクールでの受賞は必要不可欠です。

(勝沼醸造さんでは、多くの海外のコンクールに入賞しています。)

ケ:

分かりました。では、逆に日本ワインがまだ認知度が低いのはなぜだと思いますか。

ア:

原因は2つあります。

1つは、ブランディングが出来ていないからです。日本のワインは、元々コストが高いので、安く生産するという事は難しいです。その為、先程述べたようにコンクールの受賞で世界にアピールしていかなければなりません。また、格付けというのも必要かもしれません。しかし、格付けは、成熟してからでしょう。

もう1つは、日本人にワインを飲む文化がないからです。その為、ワインは風土を飲む。という感覚がありません。
ワインを飲む際には、造り手の想いを汲み取る必要があります。日本人は、酒ではなく、アルコールを飲んでいると思います。

ケ:

なるほど。ちなみにアルコールと酒の違いは?


ア:

アルコールは、単に酔えば良いと思って飲むもの。質より量。

酒は、いわゆる飲みニケーションを足したもの。酒文化を復興させる為には、コミュニケーションが大事だし、先程も述べましたが、造り手の想いというのも大事です。

(↑冒頭にも書きましたが、勝沼醸造さんは、甲州に特化したワイン造りをしています。特に目を惹くのは、ラベルの面白さ。デザイナー・綿貫宏介さんの作品で、当初から世界を意識したデザインを心がけていました。
写真は、勝沼醸造さんから引用しています。)


ケ:

納得です。

最後に、日本ワインの現状と今後について、お願いします。

ア:

そうですね。総括していうと、今、世の中は便利になりすぎて豊かさというものを失いつつあると思います。昔は、「お袋」の料理ってあったけど、今は「お」を抜いて「袋」の料理だよね笑

豊かさは、便利になることではありません。食という観点で考えると、食べられる事が当たり前になりすぎて感謝するという事が少なくなった気がします。

ワインは、食と合わせて飲むものだから、この社会の風潮は良くないと思います。

日本ワインの今後については、まとめるとワインは、ブランド事業である、という事です。つまり、日本ワインをもっと広めるには、世界でのコンクールの受賞とか格付けとか方法はいくつもあるけど、そもそも風土を表現する造り手を増やすことも必要だし、しっかりワインの違いが分かる人も増やす必要がある。

あと、ワインは風土と密接に関係するから、やっぱり日本食と合わせて甲州を飲んでほしいですね。

日本ワインは日本ワインの個性をしっかり発揮するべきです。

(たくさんの樽と代表・有賀さん。)

ケ:

そうですよね。とても参考になりました。ありがとうございます。



いかがだったでしょうか?

今回のインタビューでの僕の学びは、

・ワインはブランディング事業である。

・ブランディングする為には、世界でのコンクールの受賞が必要不可欠

・また、日本人がしっかりワインを飲む文化を作る必要がある。

です。

実際に、ワインもテイスティングさせていただきましたが、1つのワイナリーでこんなにも同じ品種を用いてワインを造られていて、尚且つ一つ一つ特徴が異なり、バリエーション豊かな味わいを楽しめるワイナリーというのは珍しいと思います。

勝沼醸造さん、これからも注目させていただきます🙇‍♂️

改めてですが、この度、快くインタビューに応じてくれた有賀社長並びにスタッフの方々ご協力ありがとうございました。

(最後は、有賀さんと僕です😊)


皆さんも是非、世界へ挑戦し続けるワイナリー・勝沼醸造さんを訪れてみませんか?

勝沼醸造さんは、JR勝沼ぶどう郷駅から車で7分の場所にあります。

勿論、テイスティングも可能なので、勝沼醸造の甲州を味わってみてください!!

(おなじみのエノマティック・サーバー。
使い方に関しては、上記の記事をどうぞ。)



勝沼醸造

ウェブサイト: http://www.katsunuma-winery.com/

Tel.0553-44-0069 Fax.0553-44-0172

■営業時間 9時~16時 ■休日 年末年始

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