読書ノート 日本経済新聞 2022年2月8日(火曜日)朝刊 国立大入試に新教科「情報」 東京大大学院情報理工学系研究科長 須田礼仁氏

ーー高校で情報を学ぶ意味は何でしょう。
「日本社会には情報のことは情報屋に任せればいいという意識がある。私は『情報他人事意識』と呼んでいる。会社や公共機関で役職に就いている人の多くが情報の専門教育を受けていない。情報システムをつくる際に他人任せにしてしまうので、特に組織内で使うシステムは、すごく使いづらいものができてしまい、電子化で作業効率がむしろ下がってしまう」

「情報システムはコンピューターと人間をつなぐものだということを、全ての人に知ってもらいたい。人間のために情報は何ができて、何ができないか。その基礎的な知識があると、情報システムは良いものになっていく。生産性の向上や地球環境の保全にもつながるかもしれない」

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