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親にもらったもの、私があげられるもの

子を育てる身になって、自分の親や自分の小さい頃について思い巡らす時間が増えた。

特別お金持ちなわけでもないし、美人なわけでもないし、有名大に行けるほど勉強ができたわけでもない。
全国大会に行けるような運動神経も特にない。

そんな私が遺伝的には子に大したギフトを与えられなそうな以上、してあげられるもの、ことってなんだろう?と考える。

そして、では私が親から与えてもらったものは?と挙げてみると、ありがたいことにそれなりにあるなと思うのだ。

特に感謝を感じていることは、本や物語をたくさん与えてくれたことと、習い事を経験させてくれたこと。

家にはそれなりに絵本や本があり、欲しい本は買ってくれたし、本屋によく連れていってもらった。
何より、今日に至るまで読書が趣味となっていることには本を読んでいることをよく褒めてくれたことも大きい。結局、子は親が褒めてくれるのがとても嬉しいのだと思う。

母親も小説が好きで、中学生以降はよく同じ本を順に読んでいた。村上春樹も、梨木香歩も江國香織も母の影響で好きになったし、ハリーポッターも一緒に完読した。

絵本や児童書が好きだった私は間もなく漫画も好きになったけど、漫画を読むことに対しても特に否定をしなかった。

漫画が好きだったから小学生低学年の頃から難なく漢字を読めるようになったし、本のおかげで長い文章を読むことに抵抗がなくて作文も好きだった。
国語はずっと得意科目だったので、受験の時も現文の配点が高い大学を選んだくらい。

漫画を好きになって本格的にたくさん絵を描くようになって、絵を描くことが好きな友人ができて、絵を描くという趣味のおかげで今の仕事にも繋がった。

今も本や漫画を読む時間は貴重なリラックスタイムになっているし、好きなお酒を飲みながら読む時間は至福だ。
小説なら高くても1000円(文庫派)、漫画なら600円そこらで買える。こんなにお金がかからず楽しめる趣味、なんていいもんなんだ!と常々思う。
いい趣味を好きになる環境においてくれてありがとう。

次に、習いごとを無理にさせなかったし、やりたいといったことはさせてくれたこと。

姉はピアノを習っていたけど、練習が大変そうだったしなんとなく楽しくなさそうで、私はやらなかった。親から勧められたことはあるけど、拒絶した気がする。

そろばんとスイミングは仲の良い友達がやっていたので、私もさせてもらった。
どちらも大して習得できなかったけど、それなりに楽しんだし、泳ぐことは今も好きなのでスイミングはやっていてよかったなと思う。
なお、そろばんをやって能力的に良いことがあった実感は正直ない。当時は算数の助けになっていたのかな、あまり覚えてないけど。

また、漫画好き少女ワイ、「聖♡ドラゴンガール」を愛読しており、強い女の子に憧れて拳法をやりたいと言い出したこともあった。
近くに拳法道場がなかったので桃花になることは諦めたが、代わりに空手を習わせてもらった。

これも特に強くはなれなかったけど、中学生になって部活や勉強が忙しくなる頃に自分から辞めたいというまで4年ほど続けさせてもらった。
空手をやっているという満足感を得れたし、礼儀作法も学べてよかったんじゃないかなと思う。
敵が来たらこう!みたいな、防犯意識が高まったことも良かった。
いざという時に戦えるかはともかく、いや多分無理だが、意識は大事なはずだ。

田舎で育ったからかもしれないけど、塾に行け、と言われたこともなかった。
ただ、高校受験の時に理数系が不安すぎたので必要になって通うことになった。これは合意の上というか必要に迫られてなのでむしろ感謝している。

そんな感じで、習いごとについては「本当はやりたくなかったのに」というマイナスな思い出はなく、
「どれもやってよかったな〜」と呑気に思い返せるものばかりだ。

送り迎えも、習い事に送り出すための食事や軽食の準備も、月謝や必要な道具の購入も、どれも大変だったとは思うけど、特に文句を言われたことはない。

もしかしたらたまに言っていたかもしれないけど覚えていない。当たり前のようにさせてくれたこと、とても感謝をしている。
私も出来るだけ色んなことを、押しつけることなく希望に沿ってさせてあげたいなと思う。

あと、しつけはそこそこ厳しかったと思う。
食事の時に肘をつくなとか、本を踏まないとか、
嘘はつくな、夜遅くまで遊んではいけないとか。
庶民の家庭だったのもあるけど、金銭感覚も狂わず済んでいる。

何かを強く禁止された覚えはないけど、子どもに甘い親でもなかったと思う。
当時はうるさいなぁとか、怒られたくないとかそういう気持ちがあったはずだけど、親として必要なことをしてくれていたなと思う。

あとなんだろう。
そういえば、小さい頃から、本のほかに家にディズニーやジブリのビデオもたくさんあった。(ギリビデオ世代のアラサー)

トトロを見つけたくて縁の下を覗きどんぐりを集め、
キキのように飛びたくて箒にまたがり、ナウシカになりたくてメーヴェに見立ててミニ机に乗っていた。

アリエルに憧れてお風呂に入っていたし、眠りの森の美女に出てくる羽車のようなおばあちゃんのミシンがかっこよくて、見よう見まねで踏んでハギレを縫った。

ディズニー映画は当時出ていたものはほぼ見ていたのでは?と思うくらい、色々見た。

白雪姫、ダンボ、バンビ、眠りの森の美女、ファンタジア、アラジン、わんわん物語などなど。
部屋の棚にずらりとダビングされたビデオテープが並んでいて、暇なときはよく勝手に再生して見ていた。

ポカホンタスとか、ノストラダムスの鐘が比較的マイナーな作品と知ったのはだいぶ後になってからだった。
ディズニーランド好きの友だちがアトラクションの元ネタであるアニメを見たことがないと知ったときは衝撃だった。

本や漫画もそうだけど、物語が好きな子だった。
物語を好きになったのはそういう環境にいたからというのは間違いない。

日常のワンシーンに物語を重ねることでより楽しめていたのではと思う。行き過ぎたのめり込みはいわゆる中二病待ったなしだが、幼少期のなりきりなんて可愛いものだ。

何かに憧れて、何かをやってみる。
そんな心持ちにさせてくれるのが、ファンタジーの力だと思う。

とはいえ、子どもが本を好きになるからわからない。全く同じ環境で育った姉はあまり本は読まないので、性格の個人差はある。

それに、令和の子なので今よりもっとタブレットやオーディオブックで物語を楽しむ世代になるんだろう。
どんな形であれ、出来るだけ本に触れてほしいなと今は思う。

漢字を読めること、文章を苦なく読めて、文章的に話せることは社会人になっても役立つし、ぜひ身につけてほしいなぁと願う。


私の子は何を好きになるだろうか。
もしかしたら本も映画も全然好きじゃないかもしれないし、習い事にも興味がないかもしれない。

でも、別に私の親も狙ってやったわけじゃないんだろうし、気構えずにいよう。
子どもに何か期待するなんて、なんかいよいよ親になったって感じがする。


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