002. 最初の記憶

人生最初の記憶ってどんな内容?

人によっては「胎内の記憶がある」とかいう人もいるそうだ。子どもが胎内の記憶をぺらぺら喋り出す、という体験談は神秘的でつい読んでしまう。

わたしはの人生最初の記憶は、物心ついた時と言われる3,4歳くらいの頃。

線路と幹線道路に挟まれたところにある木造2階建て、昔ながらの典型的な1DK安アパート。

玄関開けたらいきなり台所と食卓。そこから繋がる「ひも引き水洗」の和式トイレと浴室(脱衣室なし)。奥に進めば4畳半+押入の窓無しの薄暗い和室。ここが寝室だろうか。さらに奥に進むと、ようやく一息つけそうな開けた6畳間。ここが居間と言えそうだ。日当たりだけはやたらよく、大きな掃き出し窓から土間テラスが見える。

ここでの母一人子一人の生活。

これがわたしの人生最初の記憶である。

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