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価格と客層

最近、ビルの同じフロアにガールズバーがニューオープンした。

先週のこと、3人組の常連さんが来店してくださいましたが店内満席だったためお断りする運びことなりました。
「なら、ガールズバーに行ってみる!また来るよ!」
と3人は快く引いてくださりガールズバーのドアを開けて消えて行きました。
そんなことがあっての夕べ、同じ3人組が来店して開口一番「ヤバかったよ」と声をあげた。
「ん?何が?」
「ガールズバーでぼったくられた。」
ええ?
聞けば、チャージ1,000円にあとは飲んだ分だけとのことで女の子たちにも「飲めばー」と乾杯したものの…どうにもお店の雰囲気が合わず、会話もなく、15分程で計算をお願いしたら15,000円だったと。
なるほど…それはちょっと高いと思うよね。
確かに女の子に飲ませたことは彼らの意思で、価格設定はそのお店のシステムなので、それがお店の適正価格だったとしてもお客様自身が満足なサービスを受けることができてなかったと感じたのならその15,000円を不適正だと思ったことは事実でしかない。

水商売の価格は満足度に対する対価であると思う。
扉を開け座っただけで50,000円と言うお店はあるし、それはその価格を支払うことへの充実感であったり誰もがそれをできるわけではないと言う優越感であったり客層や受けるサービスを重んじるにそのお店でないとというこだわりであったり見栄や達成感であったりと思いは様々でも需要があるから必要で、価格が高いからいけないと言うことではい。

価格設定はオーナーによるので、当然に私のお店の価格は私が決める。
都会か田舎か、スナックかキャバクラかでもお客様のお財布の気持ちは違う。
「バースデーでシャンパンねだられて7万円払って来たよ♪」と言うお客様が私のお店の支払いで5,000円の内訳を聞いて来たりする笑

私は、自分のお店の平均価格をおひとり様5,000円と見積もってお商売しています。
これがこの町、私の暮らす町でスナックを経営するにあたり、来店数の予測と人件費その他経費を差し引き黒字経営になるよう月々の売上げを導き出した結果です。

『私が3年半前にお店を始める時に出した計算は別の記事にあげます。
今後、お店をされる方のご参考になりますように。田舎の見積もりですが笑』


もちろん、この町の中にも平均が私の店より高いお店もあれば安いお店もある。
人を差別するわけではないけれど、価格帯だけではなく、どのようなお店にしたいのかを加味するとやはり〝価格の差別化〟は必要となる。

お店をオープンするにあたり、大事にしたかったのは、当然に雇われ時代から私を応援してくれているお付き合いの長いお客様となります。
彼らにとって心地よいお店作りをしてゆけば、その流れで必然的に同じような客層が集うお店になる。
価格帯を下げれば、お客様の絶対数は増えるかも知れないけれど、客層が変わってしまう。そうなると、大切なお客様にとっての心地よい空間を保てなくなる。

2,000円で10人のお店にして20,000円の売り上げを見込むのか、5,000円で4人のお客様をお迎えするのかという違い。つまり10,000円で2人来れば良いというお店もあると言うこと。

それを思うと、3年前の私の判断は間違ってなかたなと思う。今では「客層の良いお店」として、居酒屋さんからもご紹介をいただける。
常連さんの足は遠のいていないし、新しいお客様のリピート率も悪くない。

何を当たり前のことを長々と書き殴ってんだ!と思われるかも知れませんが、なんと、この計算ができてない経営者の方の方が実は多いのです。
それが独立3年半経ってから間近で見知って感じていること。
私はママとしても経営者としてもまだまだ新参者ですが、お客様に満足していただけるお店作りには成功していると思う。
これからスナックを始めようと思う方や、思うような流れが掴めてない方は、どうかご自身の持っている客層とかけ離れないような自分の適正価格ということを見積もってみてください。
何かの誰かのご参考になれば幸いです。

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