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「コタローは1人暮らし」---必見!!!(ネタバレ)

このアニメもまったく予備知識もなく見ました。
そして感動!

感動っていうのはちょっと違うな。
心が温かくなったり、切なくなったり、悲しくなったりという色々な感情に加えて、自分自身もコタローをどうにか守りたくなるような気持ちになる作品。

最初に単なるギャグアニメとかコボちゃんみたいな四コマ漫画的なアニメなのか思ったら、きちんと背景に流れるストーリーがあり、コタローとアパートや近隣住人との温かな日常があって、泣きたくなるシーンがたくさんある。

それでも求める母や父
どのようなことに遭っても、母や父を求めているコタローの心情を思うと胸が痛くなる。
社会では離婚や結婚生活や育児などで心が病んでしまう親が存在し、その結果として育児放棄や幼児虐待など悲しいニュースも多い。

そういうニュースを聞くたびに一体何なんだ!と怒りの感情も覚えるけれども、被害にあった子供の心情までに想像が行かなかった自分がいる。

だからコタローがそれでも母や父を求め、いつか一緒になれる日が来ると信じる気持ち、特に幼い子供が思う親への気持ちは恐怖だけではないことに気づき、なんとも胸が痛くなるのだ。

小さな愛情を糧に
普通の家庭に育ち教育を受けた私にとって、親とはベタベタした関係ではなかったけれども、普通に愛情を受けたということが、たとえ現在孤独であったとしても悲観することなく静かに生きていける基本的強さにつながっているのかもしれない。

しかし幼い時に育児放棄や虐待などの被害に遭った、親から愛情を受けられなかった子供は、もしかするといつまでも、大人になっても、年を取っても、コタローのまま待ち続けるのだろうか?

そんなことを考えると、コタローが狩野さんやアパートのみんなの小さな愛情で、たとえそれが代替品だとしても、その記憶や温かさを糧に生きていける基本的な心が養われて大人になれるといいなぁと切に願うのだ。


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