見出し画像

アニメ「黒執事」---ハマった人の気持ちがわかりました

このアニメは知っていたけど当時はアニメに興味がなかったので気にもしていなかったけれど、今回見てハマった人たちの気持ちがわかったような気がする。

我々に必要なのは現実味のないロマンスなのだ
現実なら嫌というほど知っている。
私は自由業なのであくせく働いてはいないが、家賃の振り込み、年金や健康保険の支払い、ご飯の支度や洗濯、掃除、締め切りのプレッシャーなど、様々な現実を毎日のように食らっている。

特に私の場合は独身で、中年ともなれば恋愛も遠ざかり、貯金を少しずつ出すように昔の男との友達付き合いが残ってるくらいなわけだ。

そこにきて19世紀イギリスの貴族、執事、お城、美形というあり得ない世界を見せられたらね、そりゃハマるよ。
しかも美少年と美形の悪魔という組み合わせで、魂の契約をしているという部分でエロスすら感じるわけです。

願いが叶ったら少年は魂を悪魔に渡してしまうわけですよね。
その純粋な魂を食うという悪魔の行為がエロを感じるんです。

魂というエロス
身を捧げるという行為は、処女信仰みたいなものもあり、エロの別バージョンだと思うんです。
この場合は魂なのだけど、坊ちゃんの魂はそんじゅそこいらの魂ではなく、高貴で崇高で純粋な魂だということなんですね。その魂の処女性をセバスチャンは愛しており、つまりはセバスチャンが坊ちゃんに持っている感情は愛なんだということ。

そして魂を吸収するということは永遠に坊ちゃんはセバスチャンのものになるんですよね。これがエロスと言わずに何というのか?

第二シリーズの最終回で二人はどこかに落ちていきますが、違う形で二人は契約と言う形になる。今度はセバスチャンが坊ちゃんのものになるという逆転。セバスチャンにとっては切ないといえば切ない。もう手に入らないからね。愛がそこにあるのに触れられないみたいな切なさだと思う。

これは原作とはだいぶ違うらしいのだけど、非常に面白い身もだえるような展開。二人が一体どこへ向かうのかはわからないが、二人で落ちていくという最後にセバスチャンを拘束する愛らしきものが垣間見える。

まだ他のシリーズは見ていないのだが、設定や背景、ストーリーが面白く、女子を歓喜させた理由は二人の関係性に想像をかきたてるところなのだと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?