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「グリザイアシリーズ」---風見雄二やばいほどかっこいい

まず「グリザイアの果実」を見て、それから雄二の過去エピソードの「グリザイアの迷宮」、「グリザイアの楽園」を見ました。

これがゲームが原作ということをまったく知らなかったので、もう一体何がなんやらさっぱりわからなかった。

最初に果実の方は意味がわからなくて、一体何なのだろうか?という感じで、とにかくあの高校が何なのかも、学生たちも何なのかも、わからないまま進んでいき、各学生の問題点を解決するという金八先生的な感じか?とか、私にとってはチグハグだった。

それでも頑張って果実を見終えて、次の迷宮でようやくわかってきたと。やっと面白いと思えた。

死の匂いはフェロモン
迷宮は風見雄二の生い立ちから高校入学までのお話で、これがわからないと何も理解できない。
果実でもモテモテの男なのは単に男子一人だからかと思いきや、迷宮を見て理解したのは、恐らく彼がモテモテなのは「死の匂いがする」ということからなのではないかと。

よく言われるのは危険度の高い仕事や任務についている男というのはフェロモンがすごく出ているのだそう。
それは死ぬ確立が高いと本能的に子孫を残そうとしてフェロモンが出て、それに女性が反応して寄ってくるのだそうだ。

一応設定だと雄二は姉の一姫と同じように非常に顔立ちの整った美形男子で、小学生のころから女の子の友達しかできないほどであったそう。
小学生レベルだとフェロモンとよいうよりも顔立ちかもしれないけれど、両親からの愛情が薄く関心を持たれていないという不幸や、姉の事故死、両親の死によって、不幸のオンパレードと美形が混ざると危険な香りとなるわけです。

特に暗殺者になってからは常に死と隣り合わせだったことから特別な男の子であっただろうし、小さくともそのあたりからはすでにフェロモンが出てた可能性あり。

麻子という絶対的な存在
キーポイントとなるのは姉の一姫と麻子の二人の女の存在です。
家族で絶対的君主であった姉の一姫に溺愛され、それは近親相姦的な愛情であると同時に、基本的価値観みたいなものが相当に埋め込まれた。

彼の寡黙で、感情を表に出さないところは、もちろん両親の死とテロ組織による過酷な訓練からではあるものの、一姫が絶対的だったから感情を抑制された部分も大きい気がする。

しかしテロから解放されて登場した絶対的な存在は麻子になった。ガサツで男勝りな女性だけれども、師匠と雄二に言わしめた頼れる存在。そこでの生活でもちろん感情を取り戻して人間になったのも本当に大きい。

麻子の死期を知った雄二

なかなか感情を表に出さない彼が泣くのは、麻子が死ぬ時と、一姫に生きて会えた時のたった2回。
面白いことに、麻子との生活で、彼は人間性を取り戻しただけでなく、一姫を越えていったことは特筆すべき点であると思う。

そのシーンが船上で一姫に再会した時に、一姫の頬を打つ場面。絶対的な存在だった一姫を越えて男になっていたことを象徴するシーンでもある。

一姫との再会

麻子は単に彼を人間に戻したということでなく、絶対君主の一姫を越えるだけの精神的、肉体的強さを身に付けさせたということじゃないかと思う。その意味でも、特に麻子の影響は多大であり、雄二がその後誰と寝ようが、愛した人は恐らく麻子だけだったのではないかと思うのだ。

楽園のその後
ネットで調べたらグリザイアの楽園には後日談的なものが存在するらしい。
これってエロゲーだからなのか、とにかく雄二は全員と寝るそうなのだけれども、つまり楽園とはハーレムのことだったのかな?

まぁ、それはともかく、その後というのは調べによると雄二は女癖が悪いことを気にしていたという話があって、誰か一人を選ぶべきなのに選べないというところを気にしたらしい。

あぁ、それが本当だとすれば人間らしくなったもんだなと思う。

しかし楽園というのはいつまでも楽園ではないのだ。
そのまま全員で90才まで生きて全員死ぬというのならばそれでもいいが、75を過ぎると急にガタが来たり、病院の世話になるわけ。
そうすると島にいつまでもいられないだろうなと現実的なことを考えてしまう。

若いうちはいいけれど、30代になったら各女性も生き方を考えて島を出て自分の道を行くのではないかと思う。その時に雄二はどうするのだろうか? 誰か一人を選んで生きていくのだろうか?などど空想してみてしまう。

とにかくゲームは知らないけれど、果実を乗り越えれば面白いアニメだと思う。
ちなみに私は個人的に雄二の相手は麻子と一姫以外は認めないです。


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