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「3D彼女 リアルガール」---オタクと美女、ネクラと美女という理想

「3D彼女 リアルガール」を見終えました。
オタクの男子高生が学校で一番の美女と付き合っていくなかで、リアルな人間関係、女子との付き合い方を学んでいくお話です。

オタクと美女、ネクラと美女などの話というのはよくありますが、実際にはどうなのかというと???の部分もある。

しかし最近の例だと、例えば壇蜜さんは漫画家さんと結婚したし、というか漫画家さんがネクラとかオタクとは思わないけれど、何となく壇蜜さんの旦那はそうなんじゃないかと思っただけです。
まぁ、とにかくあるといえばあるんですよ、そういう例が。

オタクまたはネクラと美女の条件

この「3D彼女」以外にも、電車男、ホリミヤ、その着せ替え人形は恋をする、などネタとしては結構ある。気が付きにくいけど実はちはやふるなんかもそうだと思う。

この男にとっての夢のような恋人はどういう条件で成功するのだろうか?共通項はあるのだろうか?

私は結局マンガやアニメではオタクとかネクラ男子だとしてもベースがいいということだと思っている。
3D彼女のつっつんも実はステキなメガネ男子で、成績優秀、背も高い。ホリミヤの宮村くんもメガネを取ればやはりイケメンだし、着せ恋の五条くんは背が180もある可愛らしい顔の男子だ。

そして性格としてもオラオラでなく温和で、とても真面目でまっすぐ。
3Dのつっつんは接し方が下手だから温和には見えないけれど、その真面目さとまっすぐさが不器用で逆に可愛いし、とても優しい。

実は女が見つけるのだよ

男にとっては夢のようなお話だけれども、つまりオタクやネクラと美女という構造はあくまでも女が男を選ぶという場合なのであって、男から行くわけではないということ。

女がある程度の見る目というものを持っていることが実は大前提の大切な条件であるということだ。
どのお話も偶然の出会いがあるわけだけど、声をかけたり誘ったりするのは女性からである。優しさや親切、勇気に気が付くとか、またオタクやネクラというイメージの向こう側にある才能的なものに気が付いたりする。

ってことは、逆に言うと男はなすすべがないということだ。オタクでもネクラでも人に優しくあることだけを心掛け、自分の好きなことに打ち込んで伸ばすことくらい。あとは美人に見つけてもらうことを待つのみ。

それでも困難なオタクとの付き合い方

オタク問題で起こりがちなのは、つっつんが人との交流をあまりにもやってこなかったので、自分の色んな感情の存在に気が付いて処理しきれないというところ。

最初のころに彼女の美しさを認めつつ、彼女のいい人ぶりを認めつつ、しかし強引な男から彼女を守ろうとして殴られて自分の弱さを認めつつ、人を好きになっていいのかなとか、色んな感情が沸き上がっていて混乱するところが可愛いのだ。

屈折してるからどうしても自分の気持ちに素直になれないし、怖いと思ってしまう。また女子の気持ちとかよくわかってない部分がある。
そういう男と付き合うのは少々忍耐が必要だし、過度に期待してもいけないし、相当にできた彼女でないと難しいかもしれない。

物語は単にオタクと美女の恋愛というところにとどまらず、彼女の病気という悲劇が待っているところがある意味で面白い。
しかも彼女は脳腫瘍での手術によって過去を忘れてしまうために、二人は別れてしまうのだ。

こういう時、高校生という立場はなんともか弱く、どうする力もないところが切ない。
まぁ、結局再会することができ、少しずつでも記憶が蘇ってどうにかハッピーエンドになったことは本当に良かった。

しかし余計なことだが、作画はもうちょっと頑張った方がいいアニメだなと思った。特に後半はやっつけ仕事になっていた感がある。

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