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割烹着を着たい

私は炊事や皿洗いの時いつも服のままだ。
マメな人はエプロンをつけているんだろうけど、着用そのものがめんどくさいしあの形状のものを洗濯して干すのがさらにめんどくさい。
器用な人ならそれでも問題なく家事が遂行できるのだろうけど、私は不器用で、力を込めすぎてスポンジの泡を飛ばしたり、カーブのある食器で水を飛ばしたり、何かの拍子に調味料が飛んだりしてしばしば服を汚してしまう。
まだ風呂まで時間があるのに、もうパジャマになってるのに服を汚すと非常にがっかりする。
ならばエプロンをつければ良いのだけれど、エプロンのつくりにも不満がある。まくっても落ちてくる袖の助けにならないし腕を汚れから守ってくれない。
私の母はまだ50代半ばで古い時代の人間でもないのだけれど、炊事の際はよく割烹着を着ていた。子供の頃割烹着といえば母以外だと忍たまの食堂のおばちゃんだったので、母に割烹着ダサくない?と聞いたことがあった。すると母は割烹着を着ると温かいし、服が汚れないし、袖がゴムだから袖が邪魔にならないよと言った。ダサさについては何も言わなかった。別にダサいと思っていなかったのか、家で家事をするのにダサさなんてどうでもよかったのか。ダサいと言われて腹が立ってスルーしたのか。
あの時はふーんと思っていたけど、私は今猛烈に割烹着が着たい。
肩から袖口まで覆われた割烹着、多分すごく便利。
でもやっぱりダサい。割烹着のあのふわっとしたシルエットが最高にダサい。着物の時代に生まれて着物に合わせて作られた割烹着、洋服で着用するとすっごくダサい。
一人暮らしだったら良いけど、夫に見られたくない。ただ伸びきった部屋着を見られるのとは別ベクトルのダサさ、というか所帯じみた感じを見せるのはなんだか可哀想に思えてしまう。
なんかエプロン程度の世帯感で袖をどうにかできて洗濯しやすい炊事用の服、ないかな。

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