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千年ニンジン王


例えば、ラジコンヘリを持って新幹線に乗り込む。

新幹線が発車し、加速しきったところで、ラジコンヘリを離陸させると、ラジコンヘリはどうなるだろうか。

答えはAとBの2つに分かれる。

何回描き直してもうまく描けないので終了します。

絵と文章がかける方尊敬します。

わたし(とんかつ)はAだと思いますが誰か答えを知っていますでしょうか。(実際試すのは危険なのでやめよう。)

さあ、作家の人やコラムニストの人の書いた文章は素晴らしい。しかし、ふつうに暮らしていてはまず見られない、作業員の人(わたし)が必死に書いた文章の始まりですよ!


2014年 午前3時 建築現場トイレ

(画像は実際の日時、場所とは異なりますが人はわたしです)

夜勤が終わり日勤が始まるまでの間、歯みがきをしていたわたし(清潔)は、こんな時間なのにトイレの個室のうちの1つに鍵がかかっているのに気づいた。

(夜勤してた業者はみんな帰ったし、監督も事務所に戻った。現場に残ってるのは俺と巡回のガードマンだけだが、ガードマンはさっき下で見たな…)

怖いからわざわざノックはしなかった。詰所に戻って寝た。

(画像は実際の日時、場所とは異なりますが人はわたしです)



午前3時40分

眠りに落ちそうなところでトイレに行きたくなった。季節は冬、ストーブやエアコンが置けない場所なので膀胱がすぐ冷えてしまう。そそくさとトイレを済ませると

「ンガ~ ンガ~」

とマンガのような大きないびきが聞こえてきた。

…当然、鍵のかかった個室から聞こえてくる。誰かいるんじゃん 怖いよ!

まず監督に電話した。「おかけになった電話は 電波が届かないか 電源」だめだ。

そういえば、有名な災害事例で、現場でいきなり倒れて大きないびきをかきはじめた人が死んでしまった、というのがあるのを思いだした。

ひょっとしてこの人さっきの夜勤中にトイレに入って急に倒れて誰にも気づかれず・・だとしたら一刻を争う。

「もしもし!大丈夫ですか!もしもし!大丈夫ですか!」
返事はなく大いびきだけが聞こえてくる。いよいよまずそうだ。わたしはネタ場(資材置き場)に行って6尺の脚立を持って来た。
「上(トイレブースの扉の上の、幅300mmぐらいの隙間)から入りますよ!いいですか!」
わたしの大声を聞きガードマンもトイレに駆けつけた。

ーー脚立を上がり、トイレブースの中が見えるようになって、まず目に入って来たのはカップラーメンのゴミ。さらにもう1段脚立を上がると、そのラーメンゴミが1個や2個ではなく十数個あることが分かる。

(え…)

そしてその中央に、ラーメンゴミに取り囲まれるようにしてトイレに座っている、下半身が裸の、朝鮮人参のような人がいた!

(絵:とんかつ)


数十分後、いろいろあって人参のような人は警察に連れられて行った。

ホームレスの方が忍びこんで3日ぐらいトイレで暮らしていたようです。

いろいろあったが、人参が一応無事だったのでよかった。おわり  完

つづく

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