さくらももこ的映像感覚が惜しげもなくつまった一本を紹介します。
どうもシーズン野田です。先日さくらももこ先生が乳がんでお亡くなりになりました。メディア露出が極端に少なく、イマイチ顔をイメージしづらいのにもかかわらず、なぜこれほどまでの喪失感があるのかといえば、やはりちびまるちゃんが、先生本人をモデルにしているからなのかもしれません。
大人になったちびまるちゃんが他界した。
テレビで放映されているまる子は、53歳という若さでこの世を去ることが決定づけられた小学生となりました。
癌は有名無名に関わらず、平等にその出番を粛々と待っています。そして人生のフィーナレという大団円でアドリブを入れまくり、舞台をめちゃめちゃにする。
なぜあいつを起用した?
答えは簡単。癌はスポンサーの息子だからです。
癌をださないと、スポンサーが降りてしまうから、仕方なく出番を与えてやっている。
僕らはスポンサーに頼らず人生を全うできたら、きっと癌はなくなることでしょう。スポンサーとはすなわち肉体のことです。
さて、自分もまたその息子の存在を疑う症状が出てきました。
おしりから血の塊がでるのです。火曜日note担当と動画チームの痔瘻部でもあるマユスガ女子にネットで調べてもらうと、なんと大腸癌の疑いがあるとか。
大腸という偉大なるスポンサーの息子の大暴れはなんとしても食い止めたい。というこで来週再び肛門を見てきてもらいます。
さくらももこ先生の話から、はてさて己のケツ穴の話しに飛躍するとは思いもよりませんでしが、さくら先生ならきっと許してくれることでしょう。
さて、無理やり話を元に戻します。そういえば最近逆立ちをしておらず、もしかしたらそのことで一時良くなった痔が悪化した可能性があります。逆立ちって痔に効くらしいんですよね。
あれ、話が元に戻らない!!!!
ということで最後にさくらももこ先生の映像感覚がふんだんに詰まった一品をご紹介します。
映画『ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』
をご存知でしょうか。
23年前に公開された、劇場版ちびまる子ちゃん第2弾です。
1作目の「大野くんと杉山くん」を知っている人は結構いるのですが、この2作目を見たという人が周囲にほとんどりません。
しかし検索してみると、こちらにまとめられておりました。
いるんですね、やっぱり好きな人が!!
そうなんです。歌がテーマの作品でたくさん挿入歌が登場するのですが、そこで流れるアニメーションが、肛門がうずくほどに衝撃的にカッコイイのです!!!
当時子供だった自分は「カッコイイ!!」という感覚で見ていたわけではなく、若干ブラックなユーモアを兼ね備えた異質な世界になんとなく魅了されていたという感じすが、とにかく中毒性がある作品で、何回も何回もこの映画を見てる間にこの映画を見るような、サンドウィッチでパンを挟むようなパン密度でこの映画を繰り返し観ていました。
その中でも特にハマったのが笠置シヅ子の「買い物ブギ」のアニメです。そもそもこの歌との出会いがこの映画だったわけですが「おっさんおっさん!!」と連呼する歌そのもののへんてこりんさと、アニメーションの不気味さでやられてしまったのです。
今見てもなかなかのオリジナリティ。リップシンクでここまでアニメキャラクターが歌い狂う映像もあまりないのではないでしょうか。
他にも、
なんてことない花輪くんとまる子のドライブシーンが素敵な音楽と松本大洋ちっくにデフォルメされた、一時の劇場版のクレヨンしんちゃんのアニメを先取りしたようなテイストで大冒険になってたり、
B級男子の憂いを軽やかに歌い上げた劇中オリジナルソング「B球男子」を、ビートルズ風に歌い上げたりと、歌とアニメの力で、日常の何気ないシーンを大幅に飛躍させるまさにアニメの力をフルに生かしたザ・アニメーション!といった作品です。
おそらく優秀な映像作家の力を集結させてさくら先生の世界を代弁し表現したと思うのですが、さくら先生が普段アニメや漫画でできないフラストレーションを爆発させコストをかけて、おそらくイラストで表現していることを映像化したという感じなのかもしれません。
さくらももこ作品は、実は一枚で表現されたイラストもいいっていうね。
この感じがアニメーションになっていてとても贅沢な映画です。
ただ作家性が強い分、若干カルト的でもあり認知度がそこそこなのかも。。と今思いました。
これを機会に是非ご鑑賞ください。さくら先生が生きながらにあの世に足を突っ込んでる感じがよくわかると思います。
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